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生存者バイアスに気をつけろ!

「英語なんて海外に行けばなんとかなる!」「子供はすぐに現地語を覚えるよ!」

これ、よく耳にしますよね。なので、お子さんを連れて海外移住に踏み切る方も、自分の仕事や配偶者についてはそれなりに心配しても、子供がどのくらい過酷な状況を生きることになるのかについてはあまりピンとこないままに移住に踏み切る人、とても多いと思うのです。

もちろん、用意周到な方は先に移住している方の話なども十分に聞いた上で決断していると思うのです。ただ、すでに移住している方の意見というのは、実は生存者バイアスが働いています。その家庭の子供が環境にうまくフィットしてすぐに言葉を覚えたからといって、自分の子供がそうなってくれる保証はどこにもありません。

また、移住当初は順調に見えた子でも、しばらく経ってから問題が吹き出す場合などもあり、なかなか一筋縄ではいかないのです。うちの子の場合でも、次男は割とすんなり言葉を覚えましたが、何年もしていなかったおねしょを突然するようになりましたし、長男の方は簡単な足し算でさえ混乱してしまうほど、脳にストレスを受けていました。

二人ともやがて馴染みましたが、「ああ、アメリカに移り住んでよかったな」と手放しで思えるようになったのは、移住してから5年以上も経ってからのことでした。子供が割とすぐに現地語を覚えるのは確かですが、どの年齢で来ても一通り馴染むまでにはかなり過酷な体験をします。うまく馴染めずに帰国した人も実は相当数いるのですが、彼らが体験談を書いてくれることは滅多にないので、世の中には成功者バイアスのかかった体験談しか出回っていません。

ちなみに起業も同じような話です。起業したビジネスの半分は5年以内、10年以内には7割以上が倒産しますが、ネットに溢れている起業体験談の7割が失敗談で埋められているわけではありません。

移住にしろ留学にしろ起業にしろ、ネットで読めるものは基本的に生存者の声だけです。ですので、目を通すべきは体験談ではなくてむしろ統計です。体験談が全く無駄な訳ではありませんが、体験談を読むのならば、成功談よりもむしろ失敗談を積極的に読むようにした方がいいように思います。

そこでこの記事では、僕が実際に移住した時に体験した問題と、それをどのように乗り切ったか、そして、最近ネットを賑わせている、小学校に行きたい時にだけ行っている小学生YouTuberついて僕がどう考えているかを綴ってみたいと思います。

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