伊坂幸太郎に再熱した話

自分の読書体験において、大きなファクタを占める作品がいくつかあるが、そのうちの一つが伊坂幸太郎の「オー!ファーザー」である。映画も観た。

最近「PK」「グラスホッパー」を読んだ。

PKはやはり言葉のトリックが凄まじい。全く違う作品を三つ並べ立てて、最後まで読みきるとなんだこれは。タイムリープものですか??という。

厳密にはタイムリープものではないが、なんとなくそんな感覚に近いものがあった。

グラスホッパー。僕が伊坂幸太郎作品の好きなところを挙げるとしたら、それは登場人物の心象描写である。文章の最後に漏れる、心の声がたまらなく良い。グラスホッパーはそれを余すところなく堪能できる。

やはり小説はいい。最近、電子書籍が普及し、実際僕も電子書籍は活用しているが、こと小説においては紙の本でないと読めないところがある。

紙をめくる感覚がストーリーを追う脳にシンクする。電子書籍に比べるとオーバーアクションに手を動かす。登場人物が何かを思う、動く、喋る。そこに没入して、あたかもそこに並び立つかのように。成し遂げるにはリアルの方が好都合。リアルにそれを感じる。一つ一つの手の動きが脳にシンクしていく。

みたいな。


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