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全員知ってたらプレミア通!2020年 注目の若手7選 【プレミアリーグ編】

初めてのnote投稿で緊張してます。

2019-2020シーズンの欧州サッカーももうすぐ折り返し地点。
そこで、欧州各国で活躍している23歳以下の注目若手選手をまとめました。
今回はイングランド・プレミアリーグ編です。

アダマ・トラオレ : ウォルバーハンプトン・ワンダラーズ

アフリカ系のあるあるネームの持ち主、アダマ・トラオレは爆速ムキムキドリブラー、走る筋肉ダルマです。パスサッカーの代名詞であるバルセロナの下部組織出身ながらそのプレーは脳筋そのもの。縦に縦に超速ドリブルを仕掛けまくるもなかなかゴールに結びつかないというバルサ要素ゼロの突然変異。圧倒的速さは相手に恐怖感を与えるものの、できるプレーの幅が狭く、単調なプレーに終始するトラオレは「ポテンシャルはあるけど使いにくい」選手の代表格であり、チームを転々としていました。

そんなじゃじゃ馬ドリブラーを使いこなす監督が現れました。昨季、就任初年度ながらウルブスをEL出場に導いたヌーノ・エスピリト・サント監督です。3バックを軸とする監督は今まではアタッカーとしてプレイしていたトラオレをウィングバックで起用したのです。この奇策がハマり、トラオレは素晴らしいパフォーマンスを披露します。

攻守にアップダウンを求められるWBにおいて、「速さ」は重要な要素です。トラオレはそれを持っていました。守備では持ち前のスピードで広範囲をカバーし、攻撃ではカウンターの急先鋒として爆発的な初速で敵陣に切り込みます。WBはトラオレの強烈な個性が生かされるポジションだったのです。トラオレ自身もWBとしてのプレーを学んでいて、それを楽しんでいると語っています。2ゴールを奪い、マンチェスター・シティを相手にあげた大金星はトラオレの進化を強く印象付けるものでした。今季も6位と好位置につけるチームにおいて、トラオレは重要な存在になったと言えます。怖さが増したトラオレはどんなチームにとっても「嫌な相手」です。

・カンテラ育ちのゴリゴリドリブラー
・ウィングバックへのコンバートが大当たり
・圧倒的な速さとフィジカルで猪突猛進

FIFA20のレーティングでは加速が98、トップスピードが97


チャグラル・ソユンク : レスター

大躍進の2位レスターを引き締めるディフェンスリーダー、チャグラル・ソユンクは『ロード・オブ・ザ・リング』に出てきそうなワイルドCBです。2018年夏に27億円の移籍金でレスターに加入するもプレミア屈指のCBであるマグワイアの牙城を崩せず、昨季は僅か4試合のスタメン出場に終わりました。

しかし、今季はマグワイアの退団により状況が一変。代わりとなるCBを獲得しなかった(出来なかった)レスターにおいて、ソユンクの台頭は必要不可欠でした。トルコ人CBは開幕戦からスタメン出場を果たすと、パートナーのジョニー・エヴァンスと共に堅守を構築。守備時のデュエル勝率ではファン・ダイク(69%)を超える73%を叩き出し、空中戦勝率はリーグ9位となる68%を記録するなど素晴らしいパフォーマンスを見せています。

ビルドアップなどの攻撃面での改善の余地はあるものの、レスターのリーグ最小失点最多クリーンシートに大いに貢献していることに間違いはありません。トルコ代表でも中心選手として活躍しており、プレミアを屈指のCBのとしての地位を確立したと言えるでしょう。

・堅守レスターのディフェンスリーダー
・ファンダイク以上のデュエル勝率
・空中戦の強さも◎

映画『ジョーカー』のホアキン・フェニックスに似てる!?気がする


ガブリエル・マルティネッリ : アーセナル

混迷極まるアーセナルにおいて唯一の希望と言っていいほどの存在になっているU-23ブラジル代表のガブリエル・マルティネッリ。昨季まではブラジル4部のイトゥアーノでプレーしていたウィンガーには欧州はおろかトップリーグでのプレー経験が一切無く、今シーズンはレンタル移籍で経験を積む1 年になるだろうと考えられていました。

しかし、プレシーズンマッチで印象的なパフォーマンスを見せるとプレミアリーグ開幕節ニューカッスル戦で途中出場を果たし公式戦デビュー。その後もリーグカップやELなどでコンスタントに出番を得ると、高い得点感覚や積極的な仕掛け、正確なセンタリングなど多彩なプレーで攻撃を牽引。そして何よりも、攻から守への素早い切り替えの意識、無尽蔵のスタミナを生かした果敢なプレスなど守備時での貢献でマルティネッリの評価は上昇。自身もゴールを奪ったリーグカップのリヴァプール戦後には名将クロップから「100年に1度の才能」と橋本環奈的な褒められ方をされました。

アーセナル加入後最初の6試合で5ゴールを奪う活躍を見せたことで国内リーグでも流れを変えるジョーカーとして出場機会を増やすと第16節ウェストハム戦でリーグ戦初先発。ビハインドで迎えた後半開始早々に同点ゴールを決めチームの逆転勝利に貢献しました。若さ、速さ、巧さ、勤勉さ、全てを兼ね備えている逸材は今後10年間アーセナルのエースを務めることができるポテンシャルがあると言っても差し支え無い存在であり、8億円の移籍金は今ではバーゲンだったと言えるでしょう。これからどのような成長をするか、とても楽しみな選手です。

・ブラジル4部から8億円で加入
・積極的な仕掛けるドリブルと高精度のシュート
・守備時はプレスをかけまくる走れるウィンガー

先輩ブラジリアンのダビド・ルイスは面倒見の良い兄貴分


スコット・マクトミネイ : マンチェスター・ユナイテッド

もう一つの低迷する名門、マンチェスター・ユナイテッドで絶対的な存在になりつつあるのがスコット・マクトミネイです。スコットランド代表MFは5歳でアカデミーに入団してから「赤い悪魔」一筋。順調にステップアップを重ねたボランチは2017年にトップチームデビュー。昨季はプレミアリーグで13試合に出場するも、マティッチからポジションを奪うことは出来ず、バックアッパー止まりという印象でした。

今季に入るとスールシャール監督が目指す若さ溢れる走るサッカーを体現する選手としてスタメンの座を確保。190cmを超える恵まれた体格と豊富な運動量でチームを支える大黒柱へと成長。高い空中戦勝率とチームで2番目に多い35回を記録したタックル、積極的なインターセプトで中盤のフィルターとして機能しています。

加えて積極的にミドルシュートを狙うシーンが増加するなど、攻撃面でも貢献しようとする姿勢が目立ちます。実際、アーセナル戦での見事なミドルを含む3ゴールを挙げていて、これは既に自身のキャリアハイを更新する数字となっています。久々に現れた下部組織出身のエネルギッシュなファイターは今後のユナイテッド再建に不可欠な選手です。

・下部組織出身のスコットランド人ボランチ
・空中戦の強さとインターセプトで守備を引き締める
・積極的にミドルを狙い攻撃面でも印象的な活躍

ウイイレにやたら出てくる (アンバサダーらしい)


スティーブン・アルザーテ : ブライトン&ホーヴ・アルビオン

グレアム・ポッター新監督が就任し、細かく繋いで丁寧にビルドアップをするショートパス主体のサッカーにチャレンジしているブライトン。リーグで5番目に多いパス数を記録するなどその成果が明らかになりつつあります。そんなチームで存在感を放っているのがスティーブン・アルザーテです。

コロンビア人の両親の元、ロンドンで産まれたアルザーテは2017年にブライトンに入団後、スウィンドン・タウンでの武者修行を経験。本格的にトップチームの一員としてプレーするのは今季が初めてでした。第6節ニューカッスル戦でスタメンに抜擢されると両サイドバックとウイングバック、サイドハーフなどをこなせる汎用性の高さを武器に、継続的に起用されています。

守備では積極的にボールを奪いに行き、攻撃時にはピッチ中央に入ってボールを運び、チームに推進力を供給します。正確なショートパスに代表される技術の高さでチームのビルドアップを支え、クリエイティビティをもたらすことができる選手です。11月にコロンビア代表に初招集された21歳には、まだまだ伸びしろがありそうです。

・ロンドン産まれのコロンビア代表
・サイドならどこでもこなせる高い汎用性
・攻撃時はピッチ中央でボールを運ぶ

タレント揃いのコロンビアで定位置確保なるか


タミー・エイブラハム : チェルシー

補強禁止処分によりプリシッチを除き選手獲得がなかった今季のチェルシー。この状況下でランパード新監督が掲げたテーマは若手の積極起用。下部組織の選手育成に定評があるチェルシーですが、育った選手をトップで使うことなくレンタル移籍でたらい回しにすることも多くありました。昨季までは41人もの選手が国内外のクラブに貸し出されるという異常事態。トップチームの補強禁止と下部組織出身選手の有効活用という2つの課題を解決するためには若手のトップチームでの起用は避けては通れませんでした。

エイブラハムもレンタル移籍で修行を重ねた一人です。チェルシー下部組織の傑作は昨季はアストン・ヴィラにローン加入し37試合25ゴールを記録、古豪の1部復帰に貢献した若きストライカーにランパードは大きな期待を寄せていました。

22歳のFWは今季開幕戦からスタメン出場を飾ると、第3節ノリッジ戦で初ゴールを記録。その後も若き指揮官の期待に応えるかのようにゴールを量産。15試合で11ゴールを奪ってみせました。191cmの長身から繰り出される空中戦の強さ(勝率48%)、長い手足がもたらす広いリーチ、それを生かした堅実なポストプレーが持ち味の「ドログバ2世」はイグアインやモラタと言った最近のパッとしなかったチェルシーの前線を強みに変えました。今後10年間のチェルシー、引いてはイングランド代表を背負って立つエースとして活躍してくれることを期待しています。

・下部組織出身のFW 昨季はアストン・ヴィラで活躍
・長い手足を生かしたリーチとポストプレーに高い決定力
・15試合で11得点を記録 (リーグ2位タイ)

同じく下部組織出身のトモリは大親友


トッド・カントウェル : ノリッジ・シティ

強豪相手にも臆することなく闘う昇格チームのノリッジ。そんなチームで一際目立つプレーを見せているのがカントウェルです。21歳のイングランド人MFは、昨季まではリーグ戦全46試合のうち出場は24試合と準レギュラー止まりの選手でした。

初のプレミアリーグ挑戦となる今季は15試合にスタメン出場するなど、指揮官からの信頼を獲得。両サイドハーフを主戦場に攻撃的ポジションならどこでもこなすMFは点取り屋プッキに並ぶチームの顔です。足元のテクニックに長けていながらも技術に溺れることなくシンプルなプレーで周りを生かします。中盤を動き回って積極的にボールを貰って運び、素早く展開。卓越したボールキープ力高精度のスルーパスを併せ持つ攻撃を組み立てる存在です。守備時でもサボらず自陣まで戻りDF陣を助けます。

更に、今季は得点感覚も向上。アーセナルやマンチェスター・シティから奪ったゴールを含む5得点をマークしています。加えて、3つのアシストも記録しており得点に直結する活躍を見せる「チームの核」といえるでしょう。格上の相手を追い詰めるなど充実した試合の内容とは裏腹に勝ち点を思うように伸ばせないノリッジ。そんなカナリーズの残留にはカントウェルの活躍が欠かせません。U-21イングランド代表でも初キャップを記録した若武者への期待は膨らんでいます。

・昇格チームのノリッジ・シティで活躍する攻撃的MF
・両サイドハーフとトップ下をこなせる万能型
・高いテクニックと高精度のスルーパス、守備での献身性を併せ持つ

1Dみたいなアイドルグループにいそう


いかがだったでしょうか。
今年は近年まれに見る若手の当たり年だと思います!
後半戦、リヴァプールを止めるチームが現れるのか注目したいですね。

読んでいただきありがとうございます!
かなり長くなってしまいましたが、楽しんでもらえていれば幸いです。
疑問点や改善点などなんでもコメントしていただけると励みになります。
次はスペイン、ラ・リーガの若手をまとめる予定です!

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