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デザイナーが成長する条件。2年目以降のがんばり方

「上手にデザインをつくれるようになりたい」
「これからもっと給与をアップさせたい!」

本を読んだり、サイトトレースなどやってみたもののなかなか成長している気がしない、という人も多いのではないでしょうか。

デザイン歴だけ積み上がっているけど、自分けっこうヤバくない..?
私もそんな伸び悩む1人でした。

今回は、デザイナー歴10年以上の私が過去試した中で、デザイナーの成長に寄与した行動をまとめて紹介したいと思います。

対象
・Webデザイナー 2年〜
 デザインで求められる成果を出したい

成長する条件

結論からいうと、デザイナーが成長に必要だと思うことは、
「仮説をもって、たくさん量をこなす」
です。

基本的にデザイン力を伸ばすには、実際に自分が手を動かして、たくさんデザインをつくって経験量を積むしかない。(結局それかいって感じですが)
ただ大事なのは、闇雲につくるのではなく、簡単でも良いので仮説をもってデザインをつくることです。

ここでいう仮説とは、
目的・ターゲットの状態などを考えた際に、「何がどう伝わればこのデザインは正解だと言えるのか?」を、自分の中で仮決めすること。

例えば、
「話題のコスメが50%OFFキャンペーン!」って
バナーがあるとしたら、

目的 / ターゲットの状態を想像して..
いくつか仮説を考えてみる
 ↓
A
普段使いのコスメは既に持っているので、セールとはいえ新たにコスメを新規購入する必要性は薄そう(反応悪そうだ)。じゃあ、ここでは話題のコスメを「普段頑張っている自分へのスペシャルなご褒美」という風に見せることで、既存のコスメとは違う需要を生み出せるのではないか→ 「頑張った私に特別なプレゼント感 + 今だけ感 」をストーリー + ビジュアルで演出するがここでは良さそうだ。

B
いや、ターゲットは意図してコスメを探しているわけではないので、まずはパッと目について「セール特有のにぎやかさで、お得そうだ / あ、これコスメだ」を瞬間的に認識するビジュアルを優先しないとダメだろう。ただターゲットの趣向的に派手な感じではなく女性誌のLEEのような「品のある大人カジュアル」のトンマナをベースにするべきだ。

C
いやいや、そういうおしゃれなバナーは見慣れているので、逆にMUJIのようなシンプル路線で差別化を図るべきだ。ただその分、訴求力は下がると思われるので、ブランド感のある素材を全面に出すことで、商品の質の高さを合わせてPRすることで魅力度があがり、訴求力不足を補うのが良いだろう。

といった感じです。

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なぜ、仮説をたてると良いの?

1 狙った通りにつくるトレーニング

デザインの上達とは、求められた目的を「偶然ではなく狙った通りに」達成できる状態だ。そのためには、目的やターゲットの状態から考えた時に、「何を、どう見せるべきか?」を決めて、それが「伝わるように 情報・見え方をコントロールするスキル」が必須です。

デザインに伸び悩んでいる人の多くが、そもそもこの「決める」「コントロールをする」というトレーニング自体をしていない or ズレていることが大きな要因の1つだと考えています。(本来鍛えるべきところを鍛えていない)

仮説を立てることで、特定の条件に合わせて、
・何を本当は伝えるべきか?
・伝わるように情報/見え方をコントールする
というトレーニングを結果的にかなえているわけです。

2 評価(振り返り)が機能する

デザインに伸び悩むもう一つの要因が、つくったデザインの何が良かったのか何が悪かったのかがハッキリしないことで、次につながる効果的な改善行動を打ち出せないためと考えています。

仮説を出すことで、
・仮説自体が間違っていた
・仮説に合う情報構成になっていない / ビジュアルとのミスマッチ
など、課題の特定がしやすい。

また仮説を考えて、自分はこれが正解だ!と思うデザインに対して、否定的なフィードバック(評価)を受けるとショックはあるものの、「私は良いと思う、でも第三者はイマイチだという」このギャップが上達にはとても大事なんです。

自分の中の正しいと思う基準が揺らいだ時こそ、主観を見直す(振り返る)絶好の機会です。


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どうやって量をこなす?

デザインの上手さと制作量(経験)は、比例する。量→ 質転化という言葉があるように、デザインが上手い人は、伸びない人に比べて10~20倍も量をこなしています。みんなとにかく量が少なすぎるんです。

でも、現実は、学習する時間が少なかったり、やってもモチベーションが継続できない..など、できていない人がほとんどではないでしょうか。

そこで考え方として、
・省コストでできる方法を考える
・仕事中に学習要素を組み込む
をオススメしています。

1 省コストでできる方法を考える

量をこなすには時間が必要ですが、何もデザインを1〜100までつくる必要はないです。あなたが求めるデザインにもっとも貢献度の高いポイントを見極めて、省コストでトレーニングする(経験量を増やす)方法がないかを考えることが大事です。

例えば、
デザイン力をあげたい→ 設計力だ→ 設計の中でも特に自分は「伝わりやすい情報構成を組む力」が弱いな。じゃあ「毎回デザイン制作時は、簡単な箇条書きで、親子構造がわかる骨子をパッと3パターンは考えてみよう。それを周りの人に見てもらい、分かりやすいか?を訊ねてみよう」
といった感じです。

逆に、
デザイン力をあげたい→ 設計力だ→ 「上手いデザインの設計をトレースをしよう!」これは悪くはないですが、的を絞りきれていないのと、やや時間がかかる方法かなと

2 仕事中に学習行動を組み込む

学習モチベーションが続かないというケースは多い気がします。私が思うに、よほどデザインが好きで、常に個人で何かデザインをつくっていたり & 無意識に情報収集する..といった人は、かなり稀で、やはり人間怠けてしまうもの。

とはいえ、デザイナーは常に学習していないとすぐ置いていかれるわけで..。(個人的に家庭持ち、特に子育て中のパパママデザイナーの学習時間確保は非常にネックになっている気がします。)

学習を継続するには、
以下の3つの条件が必要だと考えます。

・必要性 学習する意義をどれだけ感じているか
・実用性 学習する内容が仕事に活かせるか 
・即効性 学習して良かったとすぐ感じるか

特に手前2つはクリアしていないと、私の経験上、継続できないことが多いです。

これらから、プライベートでの自己学習は抑えて、仕事中に、いかに自分のスキルを上げるように学習行動を組み込む(比重をあげる)かが大事だと考えています。

仕事という必要性に迫られている(責任ある)環境下で、必要なインプット(学習)に絞り、実務と絡めて学んだことを即実行しないと機能しない可能性が高い。

で、結局何したらいいの?
でいくと、

私はデザインに着手する前に、毎回「市場やベンチマークのリサーチと分析」を行います。先述した、「仕事で、調べて、すぐ使い、試す」ことができるため、効果的な学習行動(インプット)になっているわけです。

いや、それすでにやっているよって声が聞こえて来そうですが、よく参考デザインを軽く探すだけにとどまっていたり、上手く参考にできていないケースが多いかなと。詳しいやり方はまた別途note書こうと思います。

長くなりましたが、以上です。

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まとめると

ビジネスデザイナーとして成果貢献するために、
成長する条件は、
仮説をもってデザインをつくる/評価する
・たくさん量をこなす(こなせるようにする)
となります。

つらつら書きましたが、まだまだ私も色々模索中なので、また考えややり方がアップデートされたら、更新していこうと思います。

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