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時空を超えて。若き硝子職人の酒盃で迎える正月。

時空画報


現代のビジネス思考はDXとグローバリゼーション。その根幹にあるルールは「0」か「1」かの絶え間ない判断の繰り返しと蓄積だ。常に勝負、白黒がついて明解で潔い。けれども私のみならず人々の思考と生き方までも二極に収斂しつつあるようで、気分が良くない。自戒の念を込めて書くとすれば、ビジネスから派生された言語を中心に思考回路がセットされつつあり、なんの疑問も抱いていないということだ。選択と集中、上級下級、勝ち/負け組、…。遅ればせながら、2022年は「思考回路リセット元年」にしたい。

コロナ禍の社会を過ごして改めて見えてきたこと。生きることは「0」か「1」の二択の峻別ではなく、二つの数の間にある無限空間に自分の立ち位置を模索しつつ、自らの力で立つことだ、と。そして、そこで仕事をしている人は誇らしく、逞しく、美しい。

手にした瞬間「唯一無二」を体感した。デザインの思案に手間が少しかかったが、昨年秋、初めて「酒盃」をオーダーしてみた。赤穂義士が現代に生きていたら手にしそうな「酒盃」を蘇らせたイメージで彫っていただいた、切子の酒盃。近所の若き硝子工芸職人の一品。

間もなく四十七義士の討ち入りの季節(旧暦12/14、新暦=現代では1/30)になる。義士たちが愛飲していたという「剣菱」をこの酒盃に注ぐ。時空を超えて、私と硝子職人そして赤穂義士との唯一無二の人生が交差した気がする。本年もよろしくお願いいたします。


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