マティーニ

留学をきっかけに世界に興味を持った、ただの少年です。 いや、ただの青年です。(27歳)…

マティーニ

留学をきっかけに世界に興味を持った、ただの少年です。 いや、ただの青年です。(27歳) ・3分以内で読める短いのが多いです。 現在バックパッカーしてます

マガジン

  • タイ人女性との共同生活

    ひょんなことからタイ人女性の家に転がりこんだ。謎に包まれた彼女との日々を綴る。

  • 東南アジア放浪記

    リュック1つで旅に出た。 バックパッカー

  • イスラム教徒たちとのシェアハウス

    アラブ人たちと暮らす中で起こった様々な出来事を綴っていきたいと思う。

  • 元ヤクザの人たちと行った○○旅行

    今まで旅行してきた中で、この旅行が一番異様だった。その時の話をしよう。

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時々現れる薔薇売りの少女の話。 長閑な公園にて。虫取りをする子供たちとシンナーを吸う初老の話。 心の動かない女が、とあるストリートチルドレンに出会った時の話。 イスラム教徒の女の子と教室で二人きりになった時の話。 とある売人。取引までの空き時間の話。 イスラム教徒の女友達とストリップショーを観た話。 海外の安宿にて。伝説の書を見つけた時の話。 小さなフィリッポ・インザーギを見た時の話。

    • タイ人女性との共同生活 第十話 ~ニッポンのファイター~

      タイにはブアカーオという有名なファイターがいる。日本の元世界王者”魔裟斗”とはライバルだったらしい。そんなブアカーオは40歳を超えたが今も現役バリバリで、先日サッカー元日本代表”キングカズ”こと三浦知良の息子であるファイター三浦孝太と試合をしたらしい。それがきっかけで、タイ人女性の間で三浦孝太がカッコイイと話題になり、ファンが爆増。同居している彼女もティックトックにあがっている三浦孝太の動画を毎日漁っている。街に出てもそうだ。彼の人気は凄まじく、俺が日本人だとわかるとタイ人女

      • 東南アジア放浪記 ~猛者~

        ラオスにて。長距離バスで次の町へ。寝台バスだが2人でひとベットのため、他人と添い寝をすることになった。スペースがほとんどなく体を真っ直ぐにしていなければならないうえに足も完全に伸ばせない。バス内は欧米のバックパッカー達と現地の人々が混在している。停車する度に乗客は増えていき、ベッドの数が足りなくなった今では通路で人がひしめき合っている。 すると、バスが山道の真ん中で停車した。何も知らされてないが乗客がぞろぞろと出ていく。外はまだ明るい。恐らくトイレ休憩だろう。しかし、辺りを

        • タイ人女性との共同生活 第九話 ~戦いの火蓋~

          目覚めると体に違和感を感じた。倦怠感と微熱、食欲はなく外へ出る気力もない。熱はこれから上がるだろう。思い返してみると、近頃野菜不足だった。野菜不足からの免疫力低下。原因は明らかだ。体調を崩したというメッセージを仕事中の彼女に送ると「私もよ」と返信があった。彼女は病院へ寄ってから帰宅するという。「あなたも病院へ行きなさい」と心配の連絡があったが、俺は海外保険に入っていないため、病院へ行こうもんなら莫大なお金を請求されてしまう。とはいえ保険に入っていたとしても俺はいつも病院へなん

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        マガジン

        • タイ人女性との共同生活
          10本
        • 東南アジア放浪記
          31本
        • イスラム教徒たちとのシェアハウス
          13本
          ¥200
        • 元ヤクザの人たちと行った○○旅行
          10本
          ¥200

        記事

          東南アジア放浪記~告白~

          カンボジア、プノンペンにて。 あの日も特に何も無かった。特に何もなく一日を終えようとしていた頃、偶然みかけた良さげなBARに入ってみた。 BARカウンターに座ると、隣に1人で赤ワインを飲んでいる美しい女性がいた。彼女は正統派な美人で少し近寄り難かったが、俺は勇気を出し、たわいも無い会話を始めた。 彼女は人と違うオーラを纏っていて、不思議な魅力を感じた。酔いが回れば回るほど打ち解けていき、お互いが自分のことを話すようになる。 彼女には産まれたばかりの子供がいるらしい。し

          東南アジア放浪記~告白~

          タイ人女性との共同生活 第八話 ~堕ちていく女~

          精神が不安定だった昨夜の彼女には正直狂気を感じた。ただそれは誰もが持っているようなありふれた狂気で、不思議と馴染みがあった。 どうやら彼女はつい最近まで旦那がいたらしい。数週間前に離婚をしたため、一人でこの家に引っ越してきたと彼女は言った。離婚の原因は旦那の浮気。そしてその元旦那は近々その浮気相手と結婚するらしい。彼女が浴びるように酒を飲んでいたのは無理もない。事情を全て知るわけでもない赤の他人の俺は何かを言える立場ではないが、話を聞く限り、元旦那がした彼女への仕打ちという

          タイ人女性との共同生活 第八話 ~堕ちていく女~

          タイ人女性との共同生活 第七話 ~消し去りたい過去~

          彼女は毎晩安いウイスキーを浴びるように飲んでいる。決して味わっているわけではなく、とにかく酩酊状態になるためのようだ。 昨夜、酷く泥酔した彼女が帰宅した。 「何で私にこんなことしたのよ!」 そんなような事を独りでブツブツ言っている。 崩れたメイクは彼女の精神状態を表しているようだった。何かあったに違いない。すかさずどうしたのかと尋ねると、彼女は堰を切ったように話し始めた。 しかし悲しみからくる怒りというのはあまり長続きしない。10分後、気が済むまで話し終え、疲れきった

          タイ人女性との共同生活 第七話 ~消し去りたい過去~

          タイ人女性との共同生活 第六話 ~血のファンタ~

          タイでは至る所に祠がある。家の模型のような祠は精霊(神)に祈るためにあるという。多くのタイ人はその文化から遠ざかっているというが、今でも神を信仰し祠に祈る人々は多く、若者の姿も珍しくない。 タイでは何か不幸なことが起これば、それは精霊(神)、ピーの仕業だと思うらしい。そのため、ピーを怒らせないように家や施設の敷地内に祠を設けて食べ物や飲み物、線香や花などをお供えし、祈ってピーを祀っている。その祈りでピーはその土地や人々を守ってくれるらしい。 お供え物の中で気になるのは動物

          タイ人女性との共同生活 第六話 ~血のファンタ~

          東南アジア放浪記~宿の少年~

          部屋で休んでテレビを見ているとテレビ台の前を黒い影が横切った。あまりの速さにはっきりとは見えなかったが俺はすぐに勘づいた。ゴキブリだという事を。俺はほっとかずに駆除することにした。早めに駆除しなければ奴に自由を与えてしまい、俺の靴やリュックの中などに入り込んでしまうかもしれない。そうなるとゴキブリ嫌いな俺はたまったもんじゃない。ただ自分一人で戦う勇気はなく仲間が欲しかった。そこで閃いた。宿の主人に小学生くらいの息子がいて、さっきまでフロントの前の共有スペースでスマホのゲームを

          東南アジア放浪記~宿の少年~

          生と死の狭間で

          吹き抜けの上の階からポールを伝って降りてくる娼婦たち。その表情は墨を落としたように暗く、覇気みたいなものが一切感じられなかった。異様な雰囲気にのまれた空間に娼婦たちは上から現れたのだ。 繊細な心を保つために娼婦たちが打つドラッグの質は徐々に落ちていき、それはゆっくりと死に近づいていることを意味している。 衣服を全て脱ぎ、ハタチにも満たない俺をステージの上から誘惑する娼婦。その光景に様々な思いが脳裡 に去来する。この娼婦の血液には不純物が多いはずだ。そう思った。 この娼婦た

          生と死の狭間で

          タイ人女性との共同生活 第五話 ~虫を食べる女~

          彼女は食べ物の好き嫌いが多い。特に野菜は全般的にダメらしく、野菜を食べているところを見たことがない。なので野菜を食べている俺を見ると、彼女はいつも不味そうな顔をする。 とある夜。彼女と買い物を終えた帰り道。街灯のないどんよりとした道を歩いていると道端で一つの明かりを見つけた。明かりの正体は昆虫を売る屋台で、客が二組並んで待っている。彼女は店の前で足を止め、虫のミックスセットを頼んだ。紙コップいっぱいに無造作に入れられていたのはコオロギやバッタ、ミルワームのような細い芋虫とそ

          タイ人女性との共同生活 第五話 ~虫を食べる女~

          東南アジア放浪記~こだわり~

          旅をしていると、自分と同じ旅人に多く出会う。目的も旅のスタイルも人それぞれで見ていて面白い。皆に共通するのは旅が好きだということ。そして自然や人間を心から愛する人が多い気がする。 カンボジアの川沿いを1人歩いていると、白人の男が行き交う車の間をすり抜け、道路を渡りながら、大きな声で俺を呼びかけた。男が旅人なのは一目瞭然だった。同じ旅人を見つけて声をかけてきたのだろう。「写真を撮ってくれないか?」男はそう言うと、俺はスマホを渡された。 何も無い川を背景に男の写真を撮ることにな

          東南アジア放浪記~こだわり~

          タイ人女性との共同生活 第四話 〜孤独とは〜

          彼女には家族がいないという。兄弟はいないし、ソルジャーだった両親は随分と前に亡くなったらしい。「私は1人なの。彼女は悲しそうな目でそう言った」俺は彼女に少し同情した。しかし、彼女は1人ではない。彼女には友人がいる。毎日のように色々な友達から電話がかかってきては楽しそうに通話をしている。そして時々彼女は外出し、友人たちと食事へ行ったり、飲みに行ったりしている。家族や兄弟がいなくとも彼女には素晴らしい友人たちがいるのだ。 そして彼女は週末になると息抜きのために射撃場へ行き、銃を

          タイ人女性との共同生活 第四話 〜孤独とは〜

          タイ人女性との共同生活 第三話 ~おかわり~

          彼女と初めての外食。俺が毎日のように行く近くのショッピングモールへ。何が食べたいかと彼女に尋ねるとKFC がいいと言った。彼女が頼んだのはご飯の上にチキンが乗っている商品。そしてドリンクは自分で注ぐシステムだ。彼女は烏龍茶を注いだ後、席に着き黙々と食べる。そして飲み物が尽きた時、彼女は席をたち、もう一度烏龍茶を注ぎに行った。ドリンクバーではないはずだが、おかわりは自由なのだろうか。俺は疑問だったのだが、俺より彼女の方がこの国のこの店のシステムを知っているはず。そう思い、特に聞

          タイ人女性との共同生活 第三話 ~おかわり~

          東南アジア放浪記~ミャオミャオ~

          低予算で旅をするバックパッカーの俺にとっていかに節約するのかが鍵である。かといって常に支払いを渋る訳ではなく、価値のある物や体験などには出し惜しみがないが、食には興味がないため、俺は基本ローカルな安い飯を食っている。 観光地にあるような観光客向けのレストランは物価が安い国でも驚くほど高い。俺がよく食べているのはローカルなレストランのチャーハンだ。チャーハンは安くてハズレがない。料理をしない俺にはわからないが、チャーハンを不味く作るのは難しいのだろうか。数え切れない程、各地のチ

          東南アジア放浪記~ミャオミャオ~

          タイ人女性との共同生活 第二話 ~日常~

          彼女は日本語はもちろん、英語も全く話せない。 しかし、俺が話す簡単な英語は多少理解出来るため、何となくコミュニケーションは取れている。彼女がどうしても何か伝えたい時はGoogleの翻訳を使って伝えてくるのだが、それが俺にとってどうでもいいことだったりする。 彼女はいつもタイ語で話しかけてくる。俺にタイ語を覚えて欲しいらしい。俺との未来でも考えているのだろうか。しかし、俺は一切タイ語を覚えたいとは思わない。こんにちはとありがとう。この2つのタイ語と、夜の街へ行って万が一好みの

          タイ人女性との共同生活 第二話 ~日常~