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数と仲良くなろう!~2019や2020にまつわる数の話~

こんにちは。大学で数学を学んでいるきみちゃんです。
普段から数を見るとどんな数なのか計算したり調べたりしてしまいますが、今回は年末年始ということで「2019」と「2020」にまつわる数の話を紹介します。


平成31年で西暦2019ということで…

2019年の大きな出来事といえばそう、4月30日に平成31年が終わり5月1日に令和元年がはじまりました。

平成31年であり令和1年であった西暦2019年ですが、実は「31」も「1」も「2019」も全てがハッピー数かつラッキー数という珍しい年でした、全ての数の性質に共通点があったのです。

31と1と2019はハッピー数!?

ハッピー数とは、
自然数の各桁を1桁に分解して二乗和を取り、新しくできた数についても同じ処理を繰り返し行なって、最終的に1となる数のことです。
10進数の場合、自然数がハッピー数である確率は約15%前後と言われています
※2023年9月追記:確率は「1/7」と記載していましたが修正しました。正しくははっきりとした数値は求められず、最初の100万個ほどの数で約15%ほどが1になるそうです。

図1

計算結果が1となったので31はハッピー数ですね。

図2

もちろん1もハッピー数です。

図3

2019もハッピー数ですね。

31と1と2019はラッキー数!?

ラッキー数(幸運数)とは、
指定された整数以下の全ての素数を発見するためのアルゴリズムであるエラトステネスの篩に似た方法で選ばれる自然数のことです。

まず、自然数の数列を書きます。

画像4

1番目の数である1はラッキー数です。
この数列から2n番目の数(偶数)を除いて新たな数列を作ります。

画像5

ここで2番目の数である3はラッキー数となります。
残った数で作る数列{1,3,5,7,9,11,13,...}から3n番目の数を除いて新たな数列を作ります。

画像6

ここで3番目の数である7はラッキー数となります。
そしてまた残った数で作るこの数列から7n番目の数を除いて新たな数列を作ります。

画像7

この数列から9n番目の数を除いて新たな数列を作ります。

画像8

この操作を続けていき取り除く数を増やしていっても残る数がラッキー数です。
ということで、1も31もラッキー数であることがわかります。

同様にして2019もラッキー数であることを確かめることができます。

20191231はどんな数!?

今年の大晦日12月31日にも面白い数の性質があります。
20191231という数の左から2つずつ数字を取り除いてみましょう。

図4

上の4つの数字全てが素数となっています。

2020はハーシャッド数!?

ハーシャッド数とは
自然数の各位の数字和が元の数の約数に含まれている自然数のことです。

図5

各位の和である4が約数に含まれているのでハーシャッド数であることがわかります。

2020は平方数と仲が良い数!?

2020は連続する4つの素数の平方数の和で表せる数です。

図6

2020は10連続偶数の平方和で表せる数でもあります。

図7

・・・

おわりに

いかがでしたか?
珍しい数を見るとワクワクしてしまう人もそうでない人も数の面白さを実感していただけたでしょうか?日常の様々な場所に数があり、面白い数の性質が隠れています。
2020年はもっと数と仲良くなれるような年になることを願っています。

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