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今さらですが、統計って何ですか?

すっかり日本においても「統計」や「機械学習」、「AI」に関係する用語を聞くようになりました。


コロナのニュースを見ても集計されたグラフを見ることも多く、ダイエット広告などを見ても「n=50の数値を統計処理した結果」など、統計に関連する言葉が至る所にあふれています。
しかしながら、世の中で使われているほどに皆さんに理解されていないのも、また統計ではないでしょうか。
今回は、「統計とは何か?」について触れたいと思います。
過去記事の「統計は誰のものなのか?」もよければ参考にご覧ください。

この記事の主な内容
1.記述統計って何?
2.推測統計学って何?
3.なぜ統計を知るのに確率が必要なのか?
4.物事を勉強するなら歴史を知ろう
5.おわりに

1.記述統計って何?

さて、統計学を改めて勉強しようと書籍を開くとほとんどの場合、下記のような表があります。

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「記述統計学???」それ何?
「推測統計学???」これも何?

教科書や書籍を見たときに自分の知らない言葉や、馴染みないものを見たときについ構えてしまいます。しかし、一つずつ構えずに簡単に概念をわかっていけば楽しく学べます。学びに必要なのは、最初からすべてをしっかり理解しようとせずに、大まかになんとなく理解すること、つまり、概念をとらえておくことです。

例えば、「記述統計とは?」をネットで検索すると、結構難しい説明の解説が多い(ぜひ、試してください)のですが、それらを要約して概念をとらえると、
「記述統計とはデータを整理し、数値や表、グラフなどを用いてデータの特徴を捉えること」と言うことができます。
もっと要約すると「集計と可視化」と言ってもよいのではないでしょうか。
このように考えると、実は多くの方が日常や仕事で統計を何かしら使っていることになります。

2.推測統計学って何?

次に推測統計学についてですが、こちらは様々な書籍や教科書に書かれている説明が本当に難しいです。
ネットで検索していただくとわかりますが、まずは言葉の意味が解りません・・・。
しかし、ここも概念でとらえると、「サンプルデータ(標本)から全体(母集団)の状況を推測することが目的」であり、統計の教科書で書かれている内容としては、「推定 ・検定 ・ 相関・回帰分析」が何か?を理解すればよいかと思います。
また、そのために必要な知識としては「確率」についての理解も必要になります。

3.なぜ統計を知るのに確率が必要なのか?

あれれ?統計を知りたいのに「確率」が出てきた???なぜ???となる方もいるのではないでしょうか。
実は、「統計学」は数学を応用して作られた分野であり、元々は数学の分野に統計学はありませんでした。しかし時代の流れとともに統計学は数学の確率論を扱うようになり、新しく出来上がった分野・・・それが現代統計学です。そのため、統計学は応用数学ともいわれています。
数学の分野を切り開く時にはその根底に流れる考え方(公理とも言い、絶対的なルールのこと)が必要になりますが、統計においてはここの部分に確率を使ったわけです。
「6面体のサイコロを1回振ったら1が出る確率は???」これはラプラスの確率論と言われ、古典確率論と言われます。長らくこれが使われていましたが、近年において古典確率論では解決しない問題が発生し、現代確率論へつながっていきます。
よって、まずは最初に統計を勉強する場合、「6面体のサイコロを1回振ったら1が出る確率は???」がなんとなくわかっていれば問題ありません。
また、長い年月のうちに必要となった考え方を含み、19世紀に整理され、現在の統計学へつながってきます。

4.物事を勉強するなら歴史を知ろう

ここまでで、記述統計学と推測統計学について概念を説明しました。
すると、、、
・記述統計とはデータを整理し、数値や表、グラフなどを用いてデータの特徴を捉えること
・推測統計とはサンプルデータ(標本)から全体(母集団)の状況を推測することが目的
・さらに推測統計の根底では確率が使われている
と、異なるアプローチの3つの源流があることに気が付くかと思います。
実はこれが統計学を最初に学ぶときに理解しにくい原因になっていると私は思っています。統計学という1つの事を学んでいるのに、異なる3つの考え方が複雑に混じり合いつながっている。勉強している時に何を学んでいるかわかりにくいです。

このような時には、
・なぜ、統計学はこのように概念が3つもあるのか?
・どのようにして、歴史的に用いられて発展してきたのか?
・そもそも、なぜ統計学が必要になったのか?

これらを知ることにより、統計を学び、頭の中で整理できるスピードが格段に上がります。私の好きな言葉の一つに「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」(ビスマルク)というものがありますが、歴史に学ぶのは様々なケースで重要なのだと考えています。
さて、統計学の歴史について簡単に知りたい方は、弊社無料セミナー「統計超入門」にご参加いただければと思います。
(もしくは、統計超入門ページの「セミナーの様子」:YouTubeで見れます)

5.おわりに

さて、「統計学ってなんですか?」については前述のとおりです。
しかし、大人や社会人の皆様が必要な統計については、それぞれだ…という点を最後に伝えたいと思います。

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1.ニュース記事や集計表、グラフを読み解きたい。
2.日常や業務で簡潔に使える統計テクニックを知りたい。
3.データを前にした時に素早く情報収集を行い、把握したい。
4.集計・可視化した内容を論理的に読み解き、何かのアクションにつなげたい。
5.データ分析の手法を学び、データ分析を行いたい。

※一言にデータ分析と言っても様々な手法があるため、どんなデータ分析をしたいか?によって、学ぶことも変わります。
6.データ分析を行い、予測モデルを作りたい。
※予測モデルに用いる手法もデータにより変える必要があるため、それぞれに学ぶ必要があります。
7.分析した結果を効果検証したい。
※効果検証の方法も様々にあり、ケースにあったものを選択する必要があります。
などなど、とても広い範囲が統計学であるわけです。

ただし、「1.」~「3.」までの内容はすべての方たちが必要な内容であるとともに、数式なしでも学ぶことが可能です。また、この記述統計の部分は汎用性も高く、しっかり身に着け、実践で使えると年収アップも期待できる部分です。独学での勉強では難しいと感じた方は、ぜひ弊社の無料セミナーにご参加ください。様々なニーズに合わせたセミナーをご用意しています。
記述統計を活用することを習得したい方の無料セミナーはこちら


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※上記無料セミナーは複数受講も推奨です!ぜひ、皆様コンプリートを目指しましょう(笑)上記を受講しただけでも、それぞれの概念が相当につかめると思います。
(文/綱島佑介

「数学・統計教室和(なごみ)」では無料で勉強のカリキュラム相談もお受けしています。どこから勉強したらよいかを相談したい方はお気軽に無料カウンセリングへご連絡ください。お待ちしております。

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