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産まれました ①


急展開すぎて申し訳ない。
結論からいうとタイトルのごとく、本日無事子が産まれました。

いっこうに分娩予定日が決まらないという前回健診から何がどうなって今に至るのか、駆け足ダイジェストになるが書き残しておく。


まずは前回書いたように、健診で「なかなか出てくる気配がない」と言われた我が子。
少しでも陣痛が促進されるよう、毎日ウォーキングをすることにした。目標は1日4,5000歩、時間にしてだいたい30分ぐらいだろうか。
近所をぷらぷら散歩するだけの日もあれば、ちょっとがんばって都会に出て軽いショッピングをした日もある。
水曜日には、これがしばらくの見納めかなと映画館に行ったりもした。

その甲斐あってか、お腹の下の方に張りを感じるようになった。
また股関節の痛みがかなり強く出るようになり、よしよしこれは子宮口が開いてきてるのではと期待した。
(ちょっと立ち歩くにも股がめちゃくちゃ痛いので、家の中ではお婆さんのようにヨボヨボと移動するハメになった)


そして13日の土曜日にまた健診。

予定日1週間前なのでさすがに分娩日が決まるかと期待して臨んだが、まさかのそこでも「まだまだ出てこなさそうだね」との回答。
少し子宮口が柔らかくなってきてはいるけどまだなんとも言えないね、というのが先生の診察だった。
陣痛を促すストレッチとかした方がいいですかね?と聞いてみたが、「それで急にお腹痛くなられても困るからしなくていい」と相変わらずぶっきらぼうな先生の返答があり、連休明けの火曜日に再診に来てください、となった。

この時点で「事前の説明では1ヶ月前くらいを目処に予定を決めるってことだったけど」「計画分娩なのに、そんなギリギリまで様子見するもんなのか…?」と一抹の不安がよぎったけれども、まあじゃあそれくらい余裕がある状態ってことなのかなと楽観的に解釈した。


その日の午後は、パートナーとともに友人夫婦の家を訪ねた。
ちょうど4月に第一子が産まれたばかりの先輩夫婦だ。

家に行くと、生後3ヶ月の女の子がそこにいた。
他にいい表現が見つからない、本当に「お、おる…!」という感想だったのだ。
それくらい、赤ちゃんという生き物に不慣れな人間が2人揃っているのが我々カップルだった。

先輩夫婦に、出産や産後のお世話に関するあらゆることを聞きまくった。
入院中はこういうグッズが役に立ったよ、お父さんは産後こういう風に立ち回るといいよ、新生児グッズは最低限コレとコレだけあればいいからあとは家に来てから買い足してけばいいよ、等々。
めちゃくちゃ解像度の高い情報を山ほどもらって大変勉強になった。

さらにまだ首が座りかけくらいのその子を、友人夫婦は「練習してみなよ」と言って抱っこさせてくれたり、沐浴を見学させてもらったり、パートナーはミルクもあげさせてもらった。
15分かそこら、身動きも出来ずにじっと赤ちゃんと見つめあってミルクをあげたパートナーは、「なにか初めての感情が湧き上がってくるのが分かった」と父性の目覚めを感じていたらしい。

そのご夫婦も無痛分娩・完全計画分娩でうちと同じパターンだった。
その奥さんの産院では、個々の妊婦さんの進行度合いは関係なく、一律で38週ごろを分娩日と決めるのだそうだ。
やっぱそういうもんですよねえ?予定日1週間前なのに決まってないなんてアレですよねえ?とここでも不安を聞いてもらいつつ、しかしそちらはそちらで大変だったらしいお産の話を聞いてギャー!となるなど、楽しい夜をすごした。
(産まれる時には3,000g台後半と大柄だった上、旋回異常で吸引分娩になったこと、裂傷が肛門まで至ったこと、etc…)


翌日の14日、日曜日。

母親から「入院前にごはんでも行きましょうか」とのお誘いがあり、上野のちょっといいレストランでランチをした。
精をつけなきゃないけないからというのを口実にして贅沢に牛肉をいただきつつ、母がわたしを産んだときの話を聞いたり、これからの人生どうしてこうかと話したり。
最後は「がんばんなさいよ」と送り出された。

それから、せっかく上野まで出てきたんだし、ついでとばかりに足を伸ばしてかっぱ橋をうろついた。
もともと趣味で料理をするタイプでかっぱ橋道具街がディズニーランドに見える側の人間なのだが、これもしばらく気軽には来れないだろうと買い納めのつもりだった。
前からほしかった蒸し器だの、新しいフライパンだの、お菓子用の型だの、アイスクリームディッシャーだの、急ぎの必要があるんだかないんだかないまぜになった買い物をすませ、ほくほく顔で家路についた。


さてこのように、予定日1週間前のくせに能天気に遊び歩いていたわけだ。

思えばまず、かっぱ橋であれこれと調理器具を買い込んでまあまあの重さの荷物を持ったのがよくなかった。
もちろん妊婦が持っていい範囲の重量は超えていないが、それでも両手に袋を抱えて歩くと多少お腹に力が入る感覚があった。
さらに2日続けてあちこち歩き回ったことで、お腹への刺激にもなっただろう。

連休最終日の15日、事態は急展開するのである。


ダイジェスト版と言いつつ、つらつら書いていたら字数がかさんでしまった。
推敲削除する気力もないので次の記事に続けることにします。
(ちなみにいまは産院のベッドでこれを書いている)

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