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アスルクラロ沼津VSガイナーレ鳥取

 いつもいつもレポート制作が遅れてしまい本当に申し訳ございません。

今回の目次です。

 1.両チームのスタメン

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沼津はいつもの442、対する鳥取は3421でした。この試合では左サイドバックに藤嵜選手が起用されました。

2.鳥取の攻守のシステム

 鳥取は守備時、両ウィングバックが下がり、シャドウの片方が一列下がり532の形に可変します。

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 この形のメリットとしては、ディフェンスラインの選手が多くなるので中盤と最終ラインの間でボールを受けた選手へ出ていくリスクを4バックより少なくできます。さらにセンターバックが増えるので最終ラインの中央で数的優位を作ることが難しくなります。

 しかし中盤の選手の人数が少なくなるので、スライドでケアする量が増え、サイドで数的同数、数的優位が作られやすいです。なのでボールをサイドに振ってくる相手には注意が必要です。

 続いては攻撃のシステムについて。攻撃の際は両ウィングバックが幅を取り、シャドウが中に入ってくる形が主でした。

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 この時2ボランチが縦に並ぶことが多く、シャドウの選手が下がってくるときもありました。このシステムは基本2ボランチが縦に並ぶため、中盤にスペースが生まれやすいのと、ウィングバックが高い位置を取るため、裏にスペースが空きやすいです。

3.目的のための手段

 最近のアスルの試合を見ていて思うのが、ポゼッションが手段から目的に変わってしまっていると思います。例えばキーパーに戻して立て直せそうな時でもクリアを選択してしまったり、無理に縦パスを狙ってしまうなど、ボールをつなぐことが目的になり、意図を見失ってしまっているシーンが多いと思います。

 今回の失点シーンでも、相手を背負っている鈴木選手にパスを出し、そこからのパスミスによる失点でした。

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 理由は岐阜戦でも書いたので省きますが、僕はこの時に鈴木選手にパスを出すのはメリットがないと思います。またこの時、よく見ると逆サイドがフリーなので、たとえ1本のパスでサイドを変えることはできなくても、キーパー経由でサイドを変えるなど選択肢はあったと思います。

4.今村選手起用の意図から見える狙い

 後半になると中山選手、渡邉選手、鈴木選手に代え今村選手、ジュニア選手、菅井選手が投入されました。なので前澤選手が左サイド、佐藤選手が右サイドハーフに移されました。そしてもう少し後に佐藤選手と森選手が変わり最終的にはこのような形になりました。

守備時

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攻撃時

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 恐らくここで今村選手を投入したのは0-1で負けている状況で、前からプレスを強度高くかけられるからだと思います。ですがこれにより、攻撃時のシステムに弊害が起きてしまいます。

 まず沼津は前半、左の幅を取るのは佐藤選手が多かったのですが、後半に変わった前澤選手は中でボールを受ける動きが多いです。なので幅を取るのが藤嵜選手、または流れてきたトップのジュニア選手になることが多々ありました。ですので本来CBの藤嵜選手が幅を取りクロスを上げる役割に、高身長のジュニア選手が中央にいられない現象、選手が得意な場所でプレーできない現象が起きてしまいました。

5.適材適所に置くための修正

  ではこの場合、どうすべきだったのか?いくつか具体例を挙げて分析していきます。

 まず1個目、選手を変えずに藤嵜選手の良さを攻撃で生かすには、僕はこの形がいいと思います。

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 これは安在選手があえて高い位置を取ることにより相手のウィングバックをピン止めし、空いた手前のスペースからクロスを入れる形を作る方法です。これにより本来CBでヘディングがほかの選手より強い藤嵜選手、高身長のジュニア選手の良さが生きてくると思います。

 2個目は選手は変えず、システムを変える形。

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 前澤選手をサイドに張らせてしまうため、完璧とは言い難いのですが、これにより

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 ウィングバックの裏を狙う選手が左利きの森選手になり、折り返しのクロス、マイナスのクロスを上げやすくなります。またマイナスのクロスは、相手とボールを同一視野に入れられないので、数的優位を作りにくい5バックに有効です。

3個目は2個目のシステムの前澤選手の場所に佐藤選手を入れる形。これによりカットインの選択肢が増えます。

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 この時相手のマークが森選手についてきた場合は中へのカットイン、ついてこなかった場合はそのままパスを出せます。

6.中盤を省略する攻撃

 最後に取り上げるのは遠距離からの攻撃方法。沼津のCBにはロングフィードの得意な後藤選手がいるので、5章の2個目の修正案の陣形で

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 ジュニア選手が相手を釣り出し、その釣り出した裏をハーフスペース(ピッチを5分割した際の2番目、4番目のレーン)にいる選手が狙う形これを5バックの相手への一つの攻撃案として持っておくことが必要だと思います。

 最後に

 ここまで読んでくださりありがとうございました。質問や要望はTwitterのリプ欄、質問箱にお気軽にどうぞ!いいなと思っていただけたらいいねやRTよろしくお願いします!

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