立派ではない私の子育てについて、noteに書いていこうと思う
息子が18歳にもなると、
子育てについて振り返ることも少なくなった。
息子が小学生の頃までは、生活するのにいっぱいいっぱいな時期で、ゆっくり振り返る余裕がなかった。
私の子育てはそんな感じだ。
息子も高3になり、「子育て卒業」間近。そんな今、久しぶりに振り返り、言葉にする機会をいただいた。
まつしまようこさんの第12回十八番料理教室
にて、「ますみ先生」としてご自宅にお伺いし、私の十八番料理を作ってきたのだ。
↑ ↑ ↑
ベストショットを狙うようこさんと、
同じ日に十八番料理披露した真美ちゃん。
フライパンで万願寺とうがらし炒めながら、春巻きを巻きながら、ようこさんに聞かれるままに、久しぶり自分と息子のことを話していた。息子が生まれてから小学生の頃。毎日いっぱいいっぱいで、子育てでも人生でも、いちばん大変やったけど、ほとんど記憶がない時代。
思いつくままに話したことを、ようこさんがあったかい記事にしてくださった。その記事を読んで、あ!と頭に浮かんだこの夏の出来事。
時間に流されて埋もれてしまう前に、書き留めておこうと思った。
●本を読まない息子が「日本の名作」にハマった高2の夏
去年の夏。息子は猛烈に本を読んでいた。それまで夏休みの読書感想文といえば、3年くらい同じ本の感想文書くような、漫画以外ほとんど本を読まない子だった。
宮沢賢治から始まり、夏目漱石、太宰治、芥川龍之介、川端康成。実家の本棚に並んでいたが、私は手をつけることがなかった作家がずらり。
わからんでも、とりあえず読む!と、ひたすら読む。太宰ばかり読んでた頃は「あのさ、なんか悩んでる?」と、聞いてしまった。
なぜ息子が猛烈に本を読むようになったのか?
答えは、、
東大生が読んでる本を俺も読んでみたい!
だった。
きっかけは、明石家さんま氏が司会してた、東大生がひな壇にずらりと並ぶ番組観たこと。
東大には、あんな面白い人らいてはるんや!
と、人生で初めて東大(生)に興味を持ち、東大生や難関大学の学生が登場するクイズ番組を観るようになった。そこから、「東大生の頭の中」に興味を持つようになり、「東大生が読んでいる名作10冊」なるランキングを見て、ひたすら日本の名作に浸かる夏休みを過ごしたのだ。
●トーマス、忍者に続き、息子が憧れたのは、東大生
今年の初め。そろそろ高校3年生が見えてきた頃、息子はこんなことを言い出した。
「おれ、東大生になる!!」
それを聞いて私は、
「おっきくなったら、トーマスになる!」
「大人になったら、忍者になる!!」
と、小さなかわいい息子が宣言した姿を思い出した。
あの時と、全く同じ明るいテンション、
全く同じニコニコ顔で、息子は言った。
「おれ、東大生になる!」
私の脳内では、超人気マンガの主人公が「おら海賊王になる!」という絵が浮かんできた。
「今、あんたが昔『おっきくなったら、忍者になるー!』言うてたん思い出したわ」
「その前はトーマスやったな、、」
「東大生より忍者の方が可能性あるんちゃう??」
「なんなら、トーマスの方が、、」と言うと、
俺のことを信頼していない!!と、
えらいむくれてしまった。
(つい、「過去のデータ」から、あんたのこと判断してしまうのだよ)
むくれてはいたものの。やはり息子も「ほんまに東大生になれるのか??」と思ったのだろう。春休みの間、都内で開催された大手予備校の「東大志望者向き無料講習」を何度か受講。「私立中高一貫校の奴ら、すげーわ、、、」と、帰宅してから呟いていた。小学生サッカーしてた頃、ガンバ大阪ジュニア達に野球のコールド負けくらいぼこぼこ点取られた時を、私は思い出していた。
その後。大手予備校のカウンセリングで「まずは、今年の入試問題解いてから決めようか」と、冷静的確なアドバイスを受け、今年度の東大入試問題(英語)に時間無制限でチャレンジした息子。(勘頼みの)選択問題しか出来ず、玉砕した。
息子の「現実と理想」の間には、私と前夫の離婚前くらい、埋められない深い溝であるとわかった。
東大あきらめた。
私立文系にする。
と、春休みの終わり、息子はラインを送ってきて、冷静的確なアドバイスをくれた大手予備校の「難関私立文系コース」を受けることにした。
↑ ↑ ↑
十八番料理教室でも作った春巻き。
●親のせいちゃうし、親のちからだけでもない
「あんな。ごめんな。
小さい頃から一緒に宿題みてあげたりしてさ、
あんなお母さんやったら、あんたも東大生なれたかもしれんな」
息子が高3になってしばらくした頃。
テレビに有名東大生君が出ていた。
小学生の頃、お母さんがつきっきりで
毎日勉強みてくれてて、その頃のノートを
今も大事に持っている、と話していた。
そっかー、、
宿題みてあげたことすら、
なかったよなぁ、、、
宿題、低学年の時は学童でしてきてたし。
高学年なったら、
いつやってるのかも知らんかったし。
と思い出し、
なんか、悪かったなぁ
と(ものすごく珍しく)謎の罪悪感を感じて、息子に謝った。
「あんな。オレが東大意識したん去年の夏や。小学生の頃なんて、そんなん思ってへん。」
(そうやった。あの子が小6の時、クラスの子が灘中に合格したいうて盛り上がって帰ってきて「『難しい』って漢字の名前の学校って、凄いの?と聞いてきたんやった、、)
「それにな。東大合格したんは、俺は本人の努力やと思うで。
親がいろいろサポートしてくれたんもあるやろうけどな、最後は本人なんや。
親がなんもしてくれんでも合格する奴はおるし、めっちゃサポートしてもろても、頑張らん奴や、落ちる奴もおるやん」
なんか。大っきくなったよなぁ。
育ってしもたよなぁ。
と思った出来事だった。
そして、息子が出す空気感からうっすら感じたのは、、
子ども本人の努力を親の成果だけにすんなよ
という、「立派な我が子」を育てたと自負する「オトナ」に対する反発心だった。
↑ ↑ ↑
小さかった息子の「お友だち」
●ここで終われば「えらい息子」「素敵な子育て」で締められるのだが、やはりオチがある
もうほんま、この見出しの通り。
半世紀近く言われている
「受験生の天王山」
(うちの両親の墓に行くには、毎回ここを登る。)
だが、息子のこの夏の「天王山」。
彼は5合目あたりで、のんびり避暑を始めてしまい、あっちゅう間に学校が再開したのだった。
天王山を登りきれなかった息子。
なんと更なる険しい登山道を登らねばならんと、先日「登山計画」立て直して気がついた模様。
「おれな、高校受験の時も思ってんけど、
受験は博打やからな!!」
と、なぜか自信満々に昨夜は持論を言い放っていた息子。
高校受験では万馬券当てたくらいの「勝ち」だったが、果たして、大学受験という「博打」はどうなるのだろうか。。。掛け金を支払い、リターンがいつくるかわからない私は、結構ドキドキである。
そんなんでいいんなら、大丈夫かも!と思ってもらえるような、立派ではない子育て話を書いていきたい
そしてようやく、タイトルにつながる。
ようこさんが記事を公開し、ツイッターでもシェアされてから、たくさんの方が記事を読み、コメント付きでリツイートされていた。大勢のようこさんのフォロワーさん、noteの読者さん。そのほとんどが、私とは面識のない方だ。なかには、子育て真っ最中の方もおられ、私の話にほっとされたような感想もいただいた。
そして、ようこさんの記事にあるこの部分を改めて読んでみた。
ああ、そうだ。わたしは、こういうひとと話がしたかったんだ、と思う。子育てについてひととおり経験をして、ひと段落して、母親としてだけではない自分の人生を見つめる視野が広がっているひと。そして、「子育てっちゅうのは〜!」みたいに上から目線で押しつけたりしないで、「だいじょうぶだいじょうぶ、なんとでもなるで」って言ってくれるひと。
子育てのアドバイスをしているひとはたくさんいる。
●こうすればうまくいく。うまくいかない。
●子どもの才能を伸ばすことが出来る。
●そのために親が子どもにするサポート。
そういうアドバイスはできないので、自分の子育て経験を友人知人以外に話すことは、あんまりやってこなかった。
でも、ようこさんのこの部分を読み、子育て中の方からの感想を読み、
立派ではない私の子育てやけど、
毎日がんばっているおかあさん、おとうさんが、
ほっとできたり、笑えたり、「大丈夫や」って思えるなら、
私の子育ての話、書いていこうかな。
と思ったのだ。
そうだ。私の毎日つくるごはんだって、そうやん。
豪華でないし、映えもないけど、
食べてほっとしたり、
食べながら話して笑って。
そんなごはんやん。
ということで。
私が食べた、つくったごはんだけでなく、
私の子育てのことも書いていこうと思います。
ようこさん、ようこさんの記事を読まれたみなさん、
フォローしてくださっているみなさん、
背中を押していただき、ありがとうございます。
「大丈夫!」と言いながら、読んでくれた方の背中をとんとんするように、立派ではない子育ても、ごはん記事と同じく、これから綴っていきます。
美味しいはしあわせ「うまうまごはん研究家」わたなべますみです。毎日食べても食べ飽きないおばんざい、おかんのごはん、季節の野菜をつかったごはん、そしてスパイスを使ったカレーやインド料理を日々作りつつ、さらなるうまうまを目指しております。