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同じ操作を3度繰り返したら自動化を考えよう #自動化の魔法

私が学生の頃から「習慣にしていること」といえば、プログラミングです。
ただし、仕事以外で大規模なプログラムを作成することはほとんどありません。
常に考えているのは「自分が楽をする」ということ。
今回はnoteの「#習慣にしていること」というテーマに合わせて、新刊『ITエンジニアがときめく自動化の魔法』の一部を抜粋しながら、私が考える「自動化」のポイントについて紹介します。

ときめく自動化

私が高校で入った部活はコンピュータ部。最初に先輩に指示されたのは、キーボードの配置を覚えることでした。ひたすら「A」から「Z」までアルファベット順に入力する練習です。

「この 26 文字を 5 秒以内に入力できるように。」

大変そうに思えますが、30 分ほど練習すれば誰でもできるようになります。今思えば、キーボードを見ずに入力できることはコンピュータを使う上での心理的なハードルを下げてくれることだったと思います。自然に無理なくキーボードが入力できるようになったおかげで、それ以来コンピュータを使うことが怖くなくなりました。

ただ、この練習すら面倒臭い。

そこで思いついたのが、プログラムを作って自動化する方法です。AからZを一度だけ入力し、あとは繰り返し画面に出力すればいい。先輩は結果しか見ておらず、画面さえAからZで埋まっていればいいのです。

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同じ内容を繰り返し表示するだけの非常に単純なプログラムですが、私のプログラマ人生はここから始まりました。周囲の友人が頑張って手作業で入力しているところを、一瞬で終わらせることができたのです。

すっかりプログラミングにハマった私は、単純な作業を見つけるたびにプログラムで自動化することを考えるようになっていきます。ただし、なんでもプログラムを作れば解決できるわけではありません。プログラムを作るのには時間がかかりますし、場合によっては手作業の方が早く終わることも少なくありません。

プログラムを作ってる間に単純作業を繰り返していた方が早かったんじゃ…

そう。そんなことは日常茶飯事です。それでも、単純な作業を何度も繰り返すよりも、プログラムを作っているほうが楽しいもの。これこそ私が「ときめく」と感じる瞬間です。このように、小さなことでも成功体験を得ると、次から次へと自動化を進めたくなってしまいます。

自動化を考えるタイミング

上記の例は何度も繰り返すものなので、自動化の効果は大きいものです(キーボードを打つ練習にはなりませんが)。

しかし、私たちの生活の中で、自動化できるものはそれほど多くありません。似たようなことを繰り返しているように見えて毎回少しずつ違っていたり、そもそも同じ状況が発生しなかったり。

それでも、「ちょっと工夫して自動化できないかな?」と考えてしまうのはプログラマの性かもしれません。

では、どれくらいのタイミングで自動化を考えるのか、というとタイトルにあるとおりです。私の場合は「同じ操作を3度繰り返したら」自動化を考えることにしています。

例えば、「飲み会に参加して帰りに自宅までの経路を調べる」という場面を考えてみましょう。飲み会に参加するのは自動化できませんが、「自宅までの経路を調べる」というのは自動化できそうです。

毎回「現在地を入力する」「自宅の最寄り駅を入力する」「検索ボタンを押す」という作業を繰り返しています。これは1度や2度ではなく、これまでに何十回と行ってきた作業でしょう。こういった作業は自動化したいものです。

どうやって自動化するか

私はプログラマなので、さまざまなプログラミング言語を使えます。しかし、ここでは誰でもできるような方法を考えてみます。

例えば、iPhoneに標準搭載されている「ショートカット」というアプリを使ってみましょう。アプリを開くと、最初から用意されている「ギャラリー」の中に、「自宅への経路」というショートカットがあります。

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これを使えば、ボタンをタップするだけで、自宅への経路を表示できます。必要なのは、行き先(自宅)の住所を最初に設定しておくことくらいです。しかも、iOS のウィジェット機能(アプリの一部機能をホーム画面に表示できる機能)を使うと、ショートカットアプリを開くことなくこの機能を呼び出すこともできます。

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ロック画面からでもウィジェットにはアクセスできますので、非常に簡単に自宅までの経路を調べられます。

他にも自動化できることってあるの?

私は気がつくと、こんな自動化をいろいろ考えてきました。それぞれ、短縮できる時間はそれほど多くなくても、チリも積もればなんとやら。

例えば、スマホでツイートするときにリンク先のURLとタイトルを入力したい場合、手作業で入力するのは面倒ですよね。
こんなとき、NFCタグを使えば↓のようなこともできます。

こんなことができるなら、他のことにも活用できるかも!と思いませんか?

そんな「ちょっとしたことだけど実現できるとときめく」「他にもこんなことできないかな?とワクワクする」ような自動化のテクニックをたくさん紹介した本を発売します。冒頭でも紹介した『ITエンジニアがときめく自動化の魔法』です。

上記の他にもたくさんのテクニックを掲載していますので、ぜひ読んでみてください。そして、自動化を習慣にすれば、空いた時間を有効利用できるかもしれませんよ。

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