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家庭の文化資本の差が格差を生み出し続ける/学力やモチベーションに関わる真実

文化資本の差。

いわゆる一般的に使われている文化度という言葉にあたるのだろうとおもう。ここではあえて細かい説明は省く。(動画にて)


これが子どもの学力やモチベーションに、決定的な要因である。という動画を早く撮ろうと思っていたのだが、声が出せなくなっていてペンディング中。 


文化資本のことがわかると、親が一方的に、子どもに勉強しなさいということ自体がなんの効果も意味もないことがわかるだろう。

子どもにだけ勉強しなさい、というのは通じない。


言い方を変えると、勉強する子は、勉強しなさいと言われる前に、
勉強の大事さを「家庭に存する『勉学が大事だ』という価値観」から感じ取っている
のだ。それも、幼い頃から長い時間をかけて、である。


だから、そうでない子は、
つまり勉学が大事であるという価値観を家庭内の文化から得られなかった子は、
「勉強しなさい」と言われても、まったくもってピンとこないのである。

だから、このとき親が取る行動はとても簡単で、まずあなたが勉強をする、ということなのである。

ただし、実際にはその姿を見て子が育つと考えると、まあ今たちまちやるよりも、ずっと勉強し続けていることが肝心なのだ。

子育てで、子が勉強しない、とお困りの方によくあるのは、それでもなぜか自分は勉強しない、ということ。あの手この手、他の手を尽くしても無駄なのである。


わかりやすいのは、本棚の存在。
本を読むことよりもわかりやすい方法はないので、要は親が、子どもが生まれる前から本を読み続けていれば良いのである。

もちろんいつ始めても遅くはない。

ただし、遅く始めた人は遅いのだからその認識と覚悟は必要なのである。


後日、これら文化資本については、動画でお話しする予定にしている。



おまけを最後に。

文化資本の話が案外、知られていなかったりするし語られにくかったりする。
これには理由があると思う。

どうもこの話は、すでにある大きな格差を明確にしてしまう行為であって、格差の上の方にいる人たちからの遠慮や配慮がある。学ばない人からすると話を理解できないか、または、今更どうしろというのだと自虐的にすらなる。諦める場合もあるかもしれない。
いわゆる、結構キツイ内容なのだ。
これをあんまりアピールすると嫌われるという‥。

真実はいつも隠されやすいものだ。


(おわり)



プロフィール -教育・学習指導部門-

特定非営利活動法人「まなびデザインラボ」理事長。
コミュニケーションと対話を重視しながら、理解力、思考力、論理力などを養う学びの場を創り続けている。
「まなびデザインラボ」のスクール事業『まなラボスクール』にて教育に取り組む。(2005-2014年、本田屋にて「みかみ塾−本田屋」ブランドを経営。県内外で10店舗以上を経営(県内最大級の規模へ)後、譲渡。1年目で100人、2年目で200人、3年目で300人の生徒を集め、全国を代表する学習塾、日本を代表する講師となる。県内を中心に数千人以上の子どもたちを直接指導。オーナー経営者として関わった生徒は相当数)

10年以上に渡り、多数のエリアで地域トップ校合格を輩出する一方で、不登校など問題を抱える子どもたちのサポートを続ける。受験や入試だけにとらわれない教育としての場作りに取り組む。コーチングをベースにコミュニケーションを大切にしながら指導を続け、全国から教育関係者が多数見学に訪れている。
著書のみならず、無料小冊子、受験生応援ソングCDを全国に無料配布。CDの累積は1万枚を突破した。
YABニュース取材「学びの本質とは」などで取り上げられる。




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