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先生という人の陥る罠と特性について知ることなしに国の施策はあたらない/11の特性

ここがわからないとどんな施策も空振りに終わる。

特に、現場が案外、国(文科省)からのトップダウンでは動かないことが確認された今、尚更であろう。

ところが現実は厄介で、

現場でスポットではなく一定期間、直接クラスを持ち、

先生職についている人が政策に関わることが難しい。

たとえ現場経験者であっても、実はそれだけでは難しい。

これまで僕が言及してきた通り、5年前、3年前と比べて、今この瞬間、現状の変化が早い。

変化が早過ぎて、1年現場を離れると、わからなくなってしまうほどだからだ。

僕は7、8年前に一度だけ経営に特化し現場を離れた経験をしている。

しかも今はその時の比ではなく、変化が恐ろしく早い。

(なお、ここでの現場の変化とは、子どもたちの特性の変化、それを形作る社会の変化・変容を指す)

話を戻そう。

先生職の人が持ちうる特性を知ると、なぜオンライン授業やICTが進まないのかがわかる。

挙げておく。


1・授業を他者に侵されたくない(先生はいつも教室の王様であろうとする)
2・(1と連動して、)他者の助言を受けたくない
3・(1と連動して、)自分の授業を変更・修正したくない
4・保護者に見られたくない(オンライン授業を自宅で受けられると見られてしまうリスクが生じる)
5・新しいものを取り込むのが苦手(=学びが下手ということを指す)
6・挑戦、トライをすること自体が苦手(既存、規定のものを行う指向性が強い)
7・リアルこそが一番だと思っている(先生だけに限ったことではないが、「教育とは」を掲げる時にその傾向は強まる)
8・場合によっては、デジタルのものを「悪」とみなしている人がいる(世代によるが「携帯」「スマホ」「ゲーム」などに先入観が強い世代に見られる傾向)
9・そもそも社会の、世界の変容が見えていない(学校社会は、社会とは程遠い、閉鎖空間である)
10・子どもたちが、または、学校外の人々が、すでに新しい価値観を持って生活していることに無自覚である(旧来の価値観、人生観に閉じてしまっている場合がある/道徳、儒学、石門心学が出てくる人は注意が必要)


以上、教育に関わっていない人からすれば、想像を遥かに超えた、非常に強い傾向を示すことになる。


なお、民間経験者でも、先生という仕事についてしまうと、必ず誰もが陥る傾向であるということも知っておいてもらいたい。

その点では、民間経験者であっても、並行して、学校外の何かのプレイヤーである方が安全であると言えるので、複業的な働き方を推奨したい。


これらの傾向を知り、対処を考えた上でなければ、デジタルツールの活用やオンライン授業など、導入のされようがない。

そう、これらを踏まえた上での 、上からの施策(国からのトップダウン的施策)が問われるだろう。


未来に向けて。



(終わり)


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