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【SF妄想ばなし_01】金星のテラフォーミング

SFが好きな僕。

現実の宇宙論とか、星の話とかも大好き。で、妄想的に色々考えるんで、それをつらつら書いてみようかと。いつまで続くかな。

地球の双子星とも言われる金星。地球の隣の軌道を公転している、「お隣さん」。

ここは、人類の移住先としては大変に条件がいい。二つの点を除いては。

好条件1:地球から近い

好条件2:大きさ・密度が地球と似ており、重力も地球とあまり変わらない

好条件3:太陽に近いので、豊富な太陽エネルギーが利用できる。

・・・これだけ見ると今すぐでも移住できそうですが。

悪条件1:大気がほとんど二酸化炭素で出来ており、しかも硫酸の雨が降っている

悪条件2:地表面の環境が92気圧・460℃

この悪条件があまりにも克服困難なので、有人探査の候補に上がってこない。

高過ぎる表面温度はその二酸化炭素の分厚い大気による温室効果の為と言われているので、この二酸化炭素をどうにかしてやれば大分マシになるんじゃないか。

そこで。

1気圧くらいのところにユーグレナ(ミドリムシ)などを利用した光合成ステーションを作る。光合成の結果、出来た酸素は火星のテラフォーミングや、地球近傍のスペースコロニーの空気の材料にする。もちろん金星大気に戻してもいい。ユーグレナからは燃料油が作れるので、酸素とセットにして太陽系内のロケット燃料ステーションにもできるかもしれない。じーわじーわ酸素の割合を増やし、大気量を減らして行く事で、温室効果を緩和し、大気圧を減らして行く。増えたユーグレナは食料にも使える。
ユーグレナに限らず、普通の野菜を育てる宇宙農園を作っても良い。太陽系の植物系食料の生産基地にできるんじゃないか。
更に、海王星近傍宙域のエッジワース・カイパーベルトから氷の小惑星を金星に向かって送る。これ、最初に勢いをちょっと付けてやれば太陽に向かって勝手に落ちて行くので、コースの調整だけしてやれば意外と燃料を使わずに金星まで持って来れちゃうどうせ地表に人も生物もいやしないので、そのまま金星大気に突入させちゃえ。分厚い大気で恐らく地表まで届く前に消滅する。地表に氷のまま届いてもあまり問題はない。どうせ蒸発する。もっと遠くまで行けるのなら、オールトの雲(一光年くらい先なので大分遠いけど)は彗星の故郷と見られているので、氷のかけらが無尽蔵にある。(この氷の小惑星爆弾はアーサー・C・クラークのアイディア)これで地表面の温度を下げて行く。

ただこの方法にも問題がある。

植物の成長には太陽光、空気、水が必要で、空気は二酸化炭素と、酸素は確保出来る(最初に使う分は地球から持って行かなきゃ行けないけど)。太陽光はもうそりゃふんだんにありますから、心配はいらない。雲として漂う硫酸を分解すれば水と硫黄と水素が入手できるので、これもまぁ大丈夫。だけど、植物の体を構成するタンパク質を作るためには窒素が必要。しかし金星大気中には3.5%しか含まれていない。地球の大気は主成分が窒素なので(78%ほど)地球ではあまり考えに入れなくてもいいのだけど、地球型の植物を育てて行くには十分な量とは言えないのではないだろうか。土星の衛星・タイタンは分厚い大気を纏っていて、その主成分は窒素だから、それを使うか。遠いな。

また、食糧としてできたものを地球に持って来るとなると、地球の炭素量の総量が増えてしまう。今現在、地球温暖化が問題になっていて、二酸化炭素の増加が主な原因とされているが、その炭素も、地球の地層内部の石油や石炭を燃やした結果であって、地球全体での炭素量が増えているわけじゃない。そこに外から炭素を持ち込むことになるので、考えなしに地球に持って来るのは考えものかもしれない。

光合成ステーションを大気圏中に浮かばせておく方法・・・は、それは未来の技術に期待しましてですね(笑)、エネルギーは太陽光発電でそりゃもうナンボでも。ステーション建設の材料は小惑星帯(火星と木星の間)から小惑星を金星近傍まで引っ張ってきて、それを使うか、もしくは水星で採掘する。

この方法で環境を改善するとなると、まぁ早くて1000年くらいはかかりそうですね(笑)。光合成ステーションが増えればもっと早まるかもしれない。

それから太陽系の他の惑星の開発も同時に進めないといけないっすね。うん、やっぱりまだSFの話だ(^_^)。

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