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HIFIMAN RE800J は小さな巨人!

RE2000に引き続き、RE800Jもお借りする事になりました。いやー、いいですね、いいですよRE800J。いろいろありましたが、今までの経験の中ではトップを争うイヤホンではないかなと思います。

環境

基本的に使用した環境は次の通りです。
プレイヤー・HIFIMAN SuperMini
イヤーピース・final E type、純正ダブルフランジ(黒)
ケーブル・純正の3.5mmシングルエンド

ザックリ言うと

全体的に軽く、明瞭で、キレの良い音です。明るく華やかな高域が印象的。低域もタイトにしっかり出てきます。あっさりとしていて聴きやすい音ですね。
筐体の軽さと小ささが使いやすさに拍車をかけます。カジュアルに使って行きたいイヤホンです。(お値段はカジュアルではないけど‥)

音のバランス

高域:★★★★
中域:★★★
低域:★★★

高域の鳴り方が印象的です。シンバルやグロッケンのような金属の鳴り方が鋭く、煌びやかです。結構鋭いので刺さるような感覚も受けますが、本物もこんなもんなので個人的には問題ないです。
高域が全体的な音の印象に大きな影響を与えていると感じますね。

低域が弱く感じられますが、そんなことはありません。出るときゃ出ます。出ないときは出ません。そりゃそうだ。つまり、盛っていないんですよ。曲によって左右されるだけなのです。
とはいえ、量は出ているのですが軽い印象を受けます。重たく、フロアからズシン!とくるような質感ではありません。そこが弱く感じられる要因かなと思います。

中域は、なんというか自然なんです。あまり印象が無いともいえますが、それはちょっと違うかなと。上手く聴かせてくれるというか、他のイヤホンではうまく聴こえなかった曲が、RE800Jだとうまく聴こえるというか‥

音の鳴り方

響きは広くはないが、低域を中心に、高くなるにつれ周囲に広がる感じ。音の位置もとても掴みやすいです。解像度が高く、特に高域の繊細さが素晴らしい。低域から高域まで歪みなく綺麗にに鳴らしてくれます。

響かせ方には若干人為的な感じがあるけど、RE2000の後にでも聴かなきゃ感じない事だし、この響かせ方が秀逸なんだと思います。先にも述べましたが、今まで上手く聴こえなかった曲もちゃんと聴けるようになりました。これにはビックリ。(音量やイヤピがマッチしていなかったかもだけど)

イヤピ重要。チョー重要。

イヤーピースは重要です。密閉度の高いものでないと真の性能は発揮されないですね。いや、イヤホン全般に言えることなんだけど、RE800Jはそこが顕著なのかも。
イヤピ密閉が甘いと音の定位があやふやになってしまいます。無理やりリバーブをかけたというか、ボーカルが天から降ってくるというか、両耳から聞こえるようになり、ちゃんと鳴ってるけど左右のどちらに集中したらいいのかわからなくなって脳が混乱してしまい、うまく聴けなくなります。
そんな状態でもそれなりに聴けてしまうのが恐ろしい‥

自分はfinalのEタイプのMサイズをデフォルトとしていますが、その状態ではうまく密着させられていませんでした。奥まで入れるか、ワンサイズ上げることで対応できました。
純正だと、黒いダブルフランジがベストマッチ!ですね。SpinFitも試したけど、抜け気味になってしまいました。

注意したいのがステムが太さです。結構太いので入らないイヤピもあります。(付属のコンプライは400です)

軽さと小ささは正義!

通勤でイヤホンを使う身としては取り回しの良さ、これが非常に重要なポイントです。RE800Jは小さくて軽くてケーブルが柔らかくてとても使いやすいです。
自重で抜けづらく、耳への干渉が少なくて長時間付けても痛くなったりなどは皆無です。
見た目も良いですよね。RE800Jの明るい金色は好きですね。

RE2000の方が上なの?

私としては上も下もありませんね。音の解釈違いでしかありません。価格差は素材の価格、加工技術の差でしょう。

RE2000はじっくりと曲と向き合うためのイヤホンで、RE800Jは気楽に曲を聴くためのイヤホンという位置付けになるかなと思います。

じゃあお薦めはどっち?と聞かれると難しいところですね…
静かな場所で聴くのならRE2000で、外でも良い音を聴きたいのならRE800J。
フラットで広い音の響きが好きならRE2000で、煌びやかな高域が好きならRE800J。
パワーのあるプレイヤーがメインならRE2000で、カジュアルなプレイヤーがメインならRE800J。
こんな感じでしょうか。

えっ、自分?
自分はRE2000が好きです。最初に聴いたので印象が強いというのはあると思いますが。RE2000は低域の質感、音の芯の強さというんですかね、艶感が豊かなんです。
筐体の取り回し、音の明瞭さや聴きやすさはRE800Jが好きなのでほんと難しいです。両方欲しいです。

まとめると

いい音をカジュアルに!そんなコンセプトではないと思いますが、私としてはRE2000と同レベルの音を(ある程度)気軽に持ち出せる素敵なイヤホンです。
この辺りのクラスになってくると、どっちが優れているのかという質問には答えられなくなります。どっちも優れているのです。自分の音楽スタイルに合うか合わないか、それだけしかありません。
RE800Jはトポロジーダイアフラムの歪みの少ない高解像な音という魅力をしっかりと伝えてきます。多ドライバーやカスタムIEMだけが最高の音を出すわけではありません。この小さな筐体に秘められた音を是非とも聴いてもらいたいです。

いろいろ聴いてみた

RE800Jは何でもこなすマルチプレイヤーですね。チップチューンからオーケストラまで気持ちよく聴かせてくれます。
RE2000よりボーカルの艶っぽさはやや失われますが、キラキラした高域が彩りを与えてくれます。

実は、イヤピの密着が弱かったことに気がついたのが返却の2日前だったので、改めてじっくり聴くことが出来ずじまいでした‥

なので、特に印象に残った曲やアルバムを少し紹介していきます。

2CELLOS / チェロヴァース(44.1kHz/16bit)
弦をバチン!と弾く音の刺激や、奏者の息遣いがハッキリと捉えられます。

Hiroyuki Oda / Thirty (44.1kHz/16bit)
トランスもかなり良いですね。身体の芯で低音が鳴り、そこから広がっていく高域が気持ち良いです。

Aqours / 勇気はどこに?君の胸に!(44.1kHz/16bit)
他のイヤホンではどうもボーカルが奥まって聞こえてしまいどうしょうもない感じなのですが、RE800Jならうまく聞こえました。

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