【週刊プラグインレビュー】lese / Eigen
今月3つ目の更新になります!
厳しい寒さが続いていますが、皆さんご無事でしょうか?
今回は、マニアックなデジタルエフェクトをリリースしているleseからでたパーフェクトなルームIRを作り出すエフェクトのeigenをレビューしていきたいと思います。
それではやっていきましょう、プラグインレビュー!
Eigenとは?
Eigenは空間シミュレーターと、インパルスレスポンスを計算するモードを兼ね備えたプラグイン。
通常のリアルタイム処理で出来ること、出来ないことを切り分けて部屋の素材と反射を正確にシミュレートすることを目的としている。
リアルタイムで音を聴くことができるPlayモードでは、最大7回の反射の深さをシミュレートしていて、オフラインのみでのレンダリングモードでは40回の反射をシミュレートすることが出来るというツヨツヨスペックのルームリバーブ。
ただ、悲しいことにAAXは現時点でまだ非対応・・・。
色んなスタジオでレコーディングする人にこそ使って欲しいプラグインだが、そこは残念でしかない。
とはいうものの、異様にリアルで、人が人力で作れる領域をゆうに超えている空間表現だと感じたので、皆さんに紹介したいと思う。
機能面
eigenは3つのモードを搭載している。
・Playモード
・Renderモード
・Analayzeモード
それぞれ見ていこう。
Playモード
リスナーと音源の位置調整
Playモードは、設定した音源の位置と、リスナーのポジションを設定したうえで、そのアーリーリフレクションを生成できるモードだ。
音源の位置とリスナーの位置を座標を指定し、部屋の大きさの寸法を指定することで、その部屋の響きをつくっていくことが出来る。
音源の位置とリスナーの位置はドラッグをして操作が可能で、Convolutionボタンの立方体の側面をクリックすることで座標の軸を固定してドラッグで操作できるようになっている。
Roomの大きさと素材の調整について
部屋の大きさはROOMのスライダーで調整をして、部屋の素材は左下のBack Wall Materialから選択をする。
面白いのが各面の素材を指定することが出来て、異なる素材を部屋の中で組み合わせることが出来る。
右上の〇ボタンをクリックすると一括で素材が変更できるようになっている。
素材の音については、Playモードでの反映はリフレクションの数が少ないのでそこまで色濃く反映をされないが、Renderモードにするとがっつり反映されるような仕組みになっている。
DEPTHについて
リアルタイムで計算される反射の回数と付加さを制御するノブ。
ゼロ→ダイレクトモードだと、直接的な音の経路が一つだけになり、7の場合は数百の反射音が処理されるようになっている。
なお、このDepthについては後述するIRレンダリングモードのほうが性能が高いものなので、レンダリングするときはこの設定は無視されるとのこと。
その他
ステレオモードに加えて、バイノーラルモード、ハイクオリティバイノーラルモードを搭載している。
・Propagate
Propagateは伝播という意味で、このモードがONになっていると、最初の音が届くまでの距離を計算したわずかなディレイがかかるようになっている。
・Normalize
ノーマライズは直接経路の音と入力信号を同じにするスイッチ。
基本的にはMIX100%運用のとき使うものかと思う。
Renderモード
レンダーモードは、通常のリアルタイム処理では処理できない反射の処理をインパルスレスポンスで出力をしてくれるモード。
Playモードで設定したリスナーと音源の位置からIRデーターを作ってくれる。
先述した通り、こちらのモードでは40回の反射をシミュレートしてくれる。
セッティング
素材のクオリティとリバーブのテイルのON,OFF、アーリーリフレクションの深さ(反射回数)を設定する。
Waveform
レンダーしたインパルスレスポンスの波形を確認することが出来る。
Spectrum
インパルスレスポンスの周波数特性を表示する。
保存ボタン
フロッピーディスクのボタンを押すと生成したIRを32ビットでwavファイルを出力することが出来る。
Analyzeモード
初期反射にどのような色がついているか?を分析できるモード。
現実の部屋の寸法を入力をすると部屋の定在波のモード分析をすることが出来る。特に影響の大きい20Hzから350Hzルームモードを見ることができるようになっている。
使ってみた感想
今回は特に分析すべき項目がないので、感想をば。
Roomリバーブに定在波がないのっておかしくない?をつきつけたリバーブ
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