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「週刊プラグインレビュー」Leapwing Audio / LIMITONE

酷暑が続いたら突然秋を感じる夜になりましたね。
僕はというと、今月は夏のクールダウンという感じで、引っ越し後の平常運転を取り戻す休息時間がやたら多かった一月となりました。
家族旅行に行ったり、妻のツアーの間子守をしたりなどしているうちに、一瞬で9月が終わってしまったことに罪悪感を感じております笑

さて、今回はみんな大好きLEAPWINGからLIMITONEをレビューしていきたいと思います。

早速ですが、今月もやっていきましょう!
プラグインレビュー!!

LIMITONEとは?

開発元のLEAPWINGはDYNONEでかつてないほどクリーンなマルチバンドパラレルコンプレッサーをリリースして、ブームを起こした後、Stage One,Center One、Root Oneなどで、独自のフィルター技術やステレオへのアプローチ、ピッチ追従型のローエンド生成を続々とリリースしその品質の高さから信頼を集めているメーカーだ。

そんなLeapwingがリミッターをリリースしたということで、これは無視できないと思い、今筆を走らせている。

LIMIT ONEはデジタルリミッターの従来のアプローチではなく、Leapwingが開発した独自の二つのアルゴリズムを組み合わせた、ハイブリッドアルゴリズムを使用しているリミッターとのこと。

なお、そのアルゴリズムは以下であると説明されている。

Puffrfish(翻訳するとフグ)
与えられたDriveとCeilingレベルに対して、周波数スペクトル全体にわたるエネルギー分布を最適化することを目的とした周波数領域プロセッサ。

Hedgehog(翻訳するとハリネズミ)
主にトランジェントを整形することを目的とした時間領域プロセッサ。
DriveとCeilingの2つのパラメータを共有する適応制御システムとのこと。

フグとハリネズミを駆使して音をつくっていくというわけである笑
他、特徴としては以下。

• 周波数領域と時間領域の両方で適応的なダイナミクス制御を提供するユニークなハイブリッドアルゴリズム設計
• ソフトなリミッティングとハードクリッピングのバランスを可変制御
• ゲイン減衰プロセスにおける低周波と高周波の重み付けをシフトするTiltパラメータ
• 波形とスペクトログラム表示モードでゲイン減衰をモニターするTime/Spectralディスプレイ
• ノイズシェーピングパラメータを持つオプションの16ビットまたは24ビットディザリング
• 可能な限り最高の音質を達成するために、マスタリングの専門家によって綿密に微調整およびテストされた最先端の信号処理
・DXDのサンプリングレート(384kHz)をサポートしている。

機能面

特に分かりにくい部分は無いと思うが一応。


シグナルフローはTilt→Pufferfish→Hedgehog→OUTGain→Dither

INPUT
INPUTスライダーはプロセッサーチェーンに入る信号レベルを制御する。統合レベルメーターはK重み付けラウドネスをLUFS単位で表示し、4秒間のホールドピークバーを持つ。デフォルト設定は0 dB(ユニティゲイン)。

DRIVE
内部ゲイン制御で信号レベルをブーストする。デフォルト設定は0 dB。

CEILING
出力で許容される絶対最大レベル。

CLIPPING
PufferfishとHedgehogのバランスを制御するパラメータ。
よりハードなクリッピング特性を得るには、このパラメータを100に近づける。デフォルト設定は0。

STEREOLINK
左右チャンネル間のゲイン制御カーブをリンクする。ステレオイメージを変更せずに維持する必要がある場合、このパラメータを100に設定する必要がある。

TILT
リミッティングを行う前処理としてのTiltEQを設定できる。
負のTiltで低周波に重心を落とし、正のTiltでその逆を行う。

OUTPUT
出力スライダーはDAWでのゲインステージングを可能にするためのプラグインの出力レベルを制御する。統合レベルメーターはK重み付けラウドネスをLUFS単位で表示し、4秒間のホールドピークバーを持つ。デフォルト設定は0 dB(ユニティゲイン)。

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検証してみる

二つのアルゴリズムの内容が明らかにされていないため、表面上でしか検証ができないが・・わかったことについて一応書いておこうと思う。

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