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日本政府もブラック企業?

こんにちは、日伊通訳マッシ(@massi3112

ある日、日本食品の海外プロモーションをしている日本政府の機関から問い合わせがあった。書いたエッセイをきっかけに、外国人の視点や意見、日本食文化の魅力をプロモーションしたいようで、僕の力を借りたいと言われてとても嬉しかった。ところが、メールを読めば読むほど、変な違和感を感じていた。

まず、メールに書かれていたエッセイのタイトルが間違っていたけど、それはこの際置いておこう。
最初のメールということで、日本政府機関の説明と今回の連絡の目的まで読みながら「食のプロとして認められている」と感じていた。読み続けたら、メインの打ち合わせの日程と、事前打ち合わせの日程が書かれて終わり。

僕の条件や見積もり、自分たちの予算などの話は一切書かれていない。相談やコンサルという言葉ではなく、「意見交換」が出ていたというのは恐らく、お金を出す気はない、と薄々感じていた。まるで友達同士で会話するように意見交換すればお互いのメリットが出る、と思われているような感じもした。

こんな状態でも前向きに考えて、真面目に返事をした。
挨拶と軽く実績を書いた。そして、以下のようなことを書いた。

しっかりとしたご依頼でギャランティが出れば前向きに考えてやりますが、15年間の経験と知識を無料で利用したいとの事であれば、お断りさせていただきます。その際はこのメールのお返事も不要です。
ご確認を宜しくお願い致します。
マッシより

このメールから1週間が経ったけど、まだ返事がない。要するに、無料で当たり前の考え方だった。返事がなくて正直、胸が痛む。僕の知識や価値をわからず、無料で使えると思われているだけの話。本当にマッシに相談したいなら、「上司と相談してから改めて連絡する」「見積もりと条件を聞かせてください」のようなことを聞くと思う。

書籍を出版した著者に連絡して無料で頼むことはあり得ないと思っていたけど、そうではない人もいたことに驚いた。しかも、ブラック企業ではなく、日本政府。

もし今回、無料で引き受けしたとしても、メリットは相手にしかない。特に危険なことは、一回無料でやってしまえば「無料で使える人」のラベルが貼られてしまうこと。そうなったらこの政府機関は、困ったときにまたこのような連絡が来るに違いない。

通訳者として、無料または安くやって欲しいという連絡が来たことがあったけど、今回の出来事は本当にガッカリだ。

Massi

みなさんからいただいたサポートを、次の出版に向けてより役に立つエッセイを書くために活かしたいと思います。読んでいただくだけで大きな力になるので、いつも感謝しています。