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続・「どう見られたいか?」を考え、実現せよ!

昨日の続の続きです。

https://note.com/hinayumeshop/n/n8c7a642bf379

①機能的な便益
先の「製品としてのブランド」に基づいたもの。
ただ機能は真似されやすく、差別化は難しい。
多くの企業の「顧客にとっての便益」は、このレベルに留まっている。

②情緒的な便益
買ったり使ったりすることでいい気持ちになるブランドにはこれがある。
コカ・コーラとペプシは目隠し試飲テストでは脳の活動に違いはなかったが、どちらを飲んでいるか分かるとコーラのほうが脳の活動が活発になる。
「コーラ」というブランドが感情によい影響を与えているからだ。
「BMWに乗ると気持ちいい」のも同じだ。

③自己表現的な便益
「カフェでMacBookを使う自分てクール」とドヤ顔をすることを「ドヤマック」という。
単に気持ちいいだけでなく、「これを持つとこういう自分になれる」というものだ。

ブランドの構造を理解すれば、強いブランドをつくる方法が分かります。

Appleの商品が高いのは、ジョブズが「自社商品を高級品にしたい」と考えた結果です。
もともとAppleのブランドイメージは、パソコンオタク向けに洗練された商品を提供する会社です。
そこで贅沢品を参考にしました。
贅沢品は「高額所得者」に対して、直営店を通じて販売することで、所有する喜びや自己表現を提供します。
そこで当時の消費者向け電子機器では非常識だった直営店を展開し、さらに「アップル=クール」というキャンペーンを行いました。
このようにブランド・アイデンティティを目標にして、現在のブランド・イメージとのギャップを把握し、強いブランドをつくる方法を考えるのです。

首尾一貫した蓄積がブランドを構築する

ブランド・アイデンティティは長期間、首尾一貫してキャンペーンをすることが必要です。
必要なのは、蓄積効果です。
ブランド・アイデンティティを頻繁に変えると過去の蓄積はムダになり、顧客も「そのブランドって結局何なの?」と混乱してしまいます。

タバコのマールボロは1950年代から「マールボロ・マン」キャンペーンを首尾一貫して続けることで、カウボーイ、強い自尊心、素朴さや男らしさという強力なブランド・イメージをつくり上げました。

首尾一貫すれば、ライバルを圧倒する強いブランドがつくられ、ライバルが真似できなくなります。

顧客に飽きられることは必ずしも悪くはありません。
世の中に広く受け入れられている裏返しです。
首尾一貫した同じメッセージに「飽きた」顧客のおかげで今の強いブランドがあります。

一方で時代は激変しています。
何も変えないと時代遅れで古くさくなります。
コアとなるブランド・アイデンティティから離れずに、時代に合わせることが必要です。
GEは19世期末に「電気を使った快適な生活を提供する」というキャッチフレーズで「ゼネラル・エレクトリック」というブランド名を付けました。
しかし電気と結びついたこの名前は古くなりました。
そこで今は「GE」の名前を前面に出しています。

商品を考えるとき、私たちは機能中心に考えがちです。
しかし顧客は機能だけで商品を選んでいるわけではありません。
ブランドは商品の価値を決め、商品を選ぶ大きな決め手です。

ブランドとは何なのかを理解したい人は、ぜひ本書を一読してみて下さい🙂

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