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責任はどこにある?

責任を取ることは怖いこと。

そう考えてる人は一定数います。

できることなら責任は取りたくない。
責任をとることは損することだから。

もし、そう考えているなら、責任を勘違いしているかもしれません。

どういうことはこの先でお話ししていきます。

それではいってみましょう。


責任の所在。

早速、責任の所在を明らかにします。

結論から言うと、責任は未来にあります。

すみません、
何を言っているかわからないと思います。

ここでは、所在を  ではなく 時間 で捉えることを覚えておくだけで大丈夫です。

誰に責任があるか?ではなく、
いつに責任があるか?です。

この質問を変えるだけでも、ピンとくる方がいるかもしれません。

***

こんな話がありました。

41歳のサラリーマンのひろしさん。
2つ下の妻と子供2人の4人暮らし。

大黒柱として働いているが、なかなか成果を出せず昇給も恵まれずこの歳になった。

仕事がデキるタイプではないと自覚しているが、転職する勇気もなく、手取りが少なくても、働けるだけマシと思い、我慢して働いている。

だけど生活は苦しい。
たびたび妻からお金のことでつつかれる。

妻「ねぇ、来年中学なのよ。このままじゃ本当に苦しい。私も働いているけど、あなたももう少しなんとかならない?」

ここで、ひろしさんは何と言うか。

A『わかってる。だけど会社での昇給は難しいし、会社自体も景気が悪くて業績もよくないし…

B『わかった。どうするか考えてみるよ。

AとBどらちが責任をとっているでしょうか。



はい、Bですね。


これは実際にあった話です。
ひろしさんはBを選び、退職しました。

***

ひろしさんは、仕事で責任をとりたくないと考える人で、何かあると誰かのせいにしがちな人でした。

正直ビジネスシーンだけで見ると残念な人でした。

退職するときも、嫁が言ったから〜子供が〜と、
自分の意見で退職する旨を言えなかった人です。


自分を守ることで精一杯な印象でした。


退職すると決めた勇気を忘れないでほしいと思い、ひろしさんとこんな話をしました。

***

『ひろしさん。
 以前ひろしさんは僕にできるなら責任を
 取りたくないって言ってましたよね?

「はい…言いました。
 ははは、ダメですよね。」

『んーまぁ責任を取らないことで
 有利に働くこともありますから
 ダメとは言い切れません。
 だけど、ひろしさんは責任というものを
 勘違いしているように見えます。

「勘違い?」

『はい。
 責任って未来のことを考えることなんです。

「未来のこと…?

『そうですね、
 例えば奥さんからお金のことを言われたとき、
 •会社が給料を上げてくれない。
 •自分だって頑張ってる。
 •仕方ないじゃないか。
 って言い返すこともできたはずです。

「そうですね。」

『でもこれって過去のことを話していますよね。
 こうこうだから、今がこうなんだっていう。

「はい。」

『だけど、ひろしさんは退職することを決めた。
 このとき考えてたことって
 何だったでしょうか。

「?」

『きっと、
 これからどうするか?
 って考えたんじゃないですかね?

「…。」

『これって未来のことを決めてます。

 会社がどうのこうのっていう
 過去のことではなく、

 これからどうするか?
 と未来のことを考えた。

 それはつまり、
 父親としての責任を持ったんです。

 違いますか?

「あぁ、そうです、その通りです。」

『ですよね。
 それが本当の責任だと思います。
 責任って過去の尻拭いをすることだと
 考えられがちですけど、

 これからどうするか自分で考え決めること。

 これが本当の責任だと僕は思います。

「あー、なんとなくわかった気がします。」

『責任を取るって言葉だと、
 取ったか取らないかっていう結果論に
 なるんで損得勘定が混じってしまうんです。

 それよりも、
 責任を持つって言葉の方が的確で、
 持つか持たないかっていう在り方というか
 姿勢の話になるので。

「あーなるほど」

『責任を取るべきかどうかはわかりません。
 だけど責任は持たなきゃいけない。

 責任を持たない人が、
 他人から取らされているのかもしれません。

「そうかもしれませんね。

『父親としての責任が持てたなら、
 ひろしさんは責任感がある人間だと
 私は思います。

 自分はダメだなぁって
 弱気になってしまったら、
 これからどうするかって考えてみてください。

 ダメだなぁって考えは
 どこかに消えるはずです。

 仮にもし考えた答えが
 消極的なものに見えても、
 困難から逃げることに見えても、
 未来へ働きかけることには違いないです。

 それに本当にダメかどうかは
 未来でしかわかりません。

 もし未来で困難がやってきたら、
 その時にまた、
 これからどうするか?
 って考えればいいんです。

ひろしさんの目は赤くなっていた。

責任で未来をつくる。

責任とは、
これからどうするか考え決めること。

それは未来をつくることです。


いかがだったでしょうか。

責任とは何なのか。
つかめていただけたでしょうか。
重苦しい責任から解放されましたでしょうか。

責任感のある上司は、
起きた出来事を受け入れ、(責任をとる)
その上でこれからどうするかを考える人。(責任をもつ)

責任感のない上司は、
起きた出来事を受け入れず、(責任をとらず)
起きていない出来事で考える人。(責任をもたない)
〜してたら、〜してれば

こんな感じです。


責任の取り扱い方を間違えると、他人の人生を生きることになりかねません。

責任は未来をつくる道具です。
過去に働きかけるのは無責任という道具です。


それではまた。

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