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『佐久間宣行のずるい仕事術』

いい意味で甘い期待を裏切られた。


『佐久間宣行のずるい仕事術』佐久間宣行

サラリーマンでありながら、「オールナイトニッポン0」のラジオパーソナリティをつとめ、ファンイベントを行えばリアルで5000人が集まってしまう、45歳のフツウのようでフツウじゃない、いま話題の佐久間宣行が教える、誰とも戦わず、好きなことで効率的に成果を出す62の仕事術。(版元.comより)



普段のラジオからも、前作のラジオ本『普通のサラリーマン、ラジオパーソナリティになる~佐久間宣行のオールナイトニッポン0(ZERO)2019-2021~』からも、パブリックイメージというか、いつものガハハ笑いで楽しく、そして社会を生き抜くためのエッセンスや家族愛を多分に含んだエピソードから滲み出るあたたかい印象を受けていたけど、今作ではその安易なイメージをいい意味で裏切られた。

それは、その穏やかな印象の裏で、というか裏ではなくそれと併せ持って、テレビ業界を20年以上生き抜いてきた仕事人としての整然とした理論と考え方、行動力から形成されるある意味ではゾクッとした寒気すら感じるものである。

もちろん本人はたくさんの苦労を乗り越えて今の仏のような境地に達したんだろうけど、その戦略や方法は社会人なら流されがちな弱さや甘さ、同僚や仕事とのなあなあな関係性を徹底的に排除したものであり、今の自分が全て当てはまってすぐ取りかかれるかと言われるとだいぶ自信がない。そういう意味では共感度は思ってたよりも低めだった。

それでも現状でも響いたり心がけられる部分はたくさんあった。


”組織にいるうえで、不機嫌でいるメリットなど一つもないのだ”

”大切なのは相手に勝つことではなく、障壁なく仕事ができる環境を手に入れること”

”コミュニケーションは「最短距離」より「平らな道」を行くことだ”

”「コント:嫌いな人」でバトルを避ける”

”上司と部下は対等な関係だ”

”陰口が自分の耳に届いたとき、それでも自分の意志を貫ける人だけが、やりたい仕事に取り組める”

”自分の「得意」は「努力の割に評価されること」の中にある”

”運は愛想と誠実さによって架けられた「信用」という名の橋を渡ってやってくる”

”天才じゃなかったらやめるのか?好きだからやってるんだろ


もちろん、ここに書かれているのはあくまで方法で目標ではないけれども、それを意識実践しながらやり抜いていけるように少しずつ何かを変えて継続していきたい。次に読む時には響く部分が増えているように。

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