BOOKSMART

『Booksmart』観ました。監督はOlivia Wilde、主演はKaitlyn DeverとBeanie Feldstein。Annapurna Picturesがスタジオとして機能しています(=製作と少なくともアメリカの劇場配給を一緒に行なっています)。

「booksmart」とは「学識があるが要領が悪い人」といった意味の言葉で、この映画の主人公モリーとエイミーはまさに「booksmart」な高校生。周りのみんなが遊んでいる中、自分たちはひたすら勉強に時間を注ぎ、名門Yale大学に合格。そして卒業の前日、完全に見下していたパリピ達が、実は自分と同レベルの、あるいはもっと良い大学に合格していることを知った2人は半ば発狂気味に、残り1日となった高校生活を楽しむため、パーティに出かける、というストーリー。

この作品は3月に僕も行ったSXSW(テキサス州オースティン)でワールドプレミアが行なわれ、それを見逃して以来ずっと観たいと思っていましたが、たまたま機会があり、観ることが出来ました。感想は、ひと言でAnother great teen-comedyという感じですかね。

まず自信満々なモリーが自分の悪口を言っているちょっとイケてるグループの子達に、「みんなが不安に陥るから」という理由で「進学予定の大学名を言ってはいけない」というルールをやぶって「あんたが達が遊んでいる間に、私はYale大学を出て良い仕事のオファーを山ほどもらって成功してやるんだから」と得意げに反論をすると、「え、俺Stanfordいくんだけど」「私も実はYaleだけど、恥ずかしいから大学で見かけても声かけてこないで」とか言い返される始末で、その後、廊下の人全員の襟首掴んで進学予定の大学を聞きまくるシーンが強烈。そして返って来る返事も、みんなGeorgetownとかの名門校ばかり。

コメディとはいえ必ずLGBTQ要素が出てくるのはお決まりですかね。エイミーが惚れているライアン(女の子)が、そもそも女の子に興味があるのか、と探るあたりのプロットも嫌いじゃないです。好きな子が自分に興味があるかを探るのって、ストレートかゲイかなんて関係ないですし。

アメリカの長編映画は「キャラクター・アーク」といって主人公がどう変わっていくか、が非常に重要である、という話を前にしたかもしれません。その「アーク」はこの映画は重要で周りに退屈と思われる子をもう止めて、思う存分楽しむこと、という流れが非常に明確。

それから主人公2人と仲の良いファイン先生が高校生の時にはしゃぎすぎてJamba Juice(アメリカのスムージーチェーン)本社から出入り禁止を宣告されるとうくだりも笑えました。

日本での劇場公開は未定なようですが、どこかの配給会社がかけてくれるのでしょうか。あるいはすでにもうどこかが買い付けてたりするのかな。

ちなみにR指定です。

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