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ヤンキー哲学

ヤンキー、ということについて考えている、このところ、というのはたぶん小泉義之さんとの対談がきっかけだと思う。

先日小泉さんに『BRUTUS』の対談で、今多くのインテリはインテリのことしか考えてないのに、千葉さんがヤンキー的なものに関心を向けるのは珍しい、どうしてなんでしょうねと、そんなふうに言われた。小泉さんによれば、60年代には今ならヤンキーと呼ばれるだろう人々は(インテリの)学生運動家と共闘していた。ヤクザへとグラデーションしていくゴロツキ的な人たちには貧困や差別の左翼的問題意識があった。当時、左翼学生はヤクザ映画にヒーロー像を見たわけだ。

その後、70-80年代の経済的底上げと消費社会化のなかで抵抗のエネルギーは削がれていったが、暴走族や「ヤンキー」がそれでも存在し続け、形を変えていった。

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