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算定基礎の標準報酬適用業務

 私は「10月の給与計算が終わるまで、算定基礎業務は終わっていない」と思っています。算定の書類提出期限は7月ですが、電子公文書がDLできるのは9月以降です。

保険料変更のお知らせ、
10月の給与計算で算定の結果が正しく反映されているかのチェック、

などを考えると算定関連業務は10月末まで続くと考えます。


算定基礎届の電子申請について

 総務省統計資料によると、平成27年度の算定基礎届の届出状況は以下の通り。

届出件数:34,723,164件 (内オンライン届出件数: 2,916,600件)

2年前の算定電子申請利用率は8.4%でした。
 社労士事務所は、毎年7月に労働保険の年度更新と、社会保険の定時決定(算定)のピークを迎え、社労士同士のSNS上では、このピークを

「社労士祭り」

とも言っています。労働生産性が話題になっている今、24時間365日、役所窓口に行かなくても、事務所で好きなタイミングで届出可能な電子申請は必要不可欠です。肌感覚ではありますが、平成28年、平成29年と算定基礎届の電子申請は増えています。 


電子申請の落とし穴

電子申請は便利ですが、申請した後が重要です。秋の算定基礎業務は以下の工程が残っています。 

1、7月に申請した算定基礎届データの電子公文書を取得 
2、業務ソフトに新しい等級を適用
3、保険料変更のお知らせ
4、正しく給与計算が行われているかのチェック 

「2、業務ソフトに新しい等級を適用」のフェーズですが、いくつか気をつけなければいけないポイントがあります。 

其の1 公文書データに機種依存文字を含む人は存在しない。用紙で確認
其の2算定公文書データに2箇所給与の人が存在しない。用紙で確認 
其の3算定公文書データに70歳以上の人が存在しない。 
其の47月変、8月変
其の5 国保

 弊社システムの台帳も上記課題をクリアしていません。残念ながら、全自動で正確にデータを登録するには、アナログ的なチェックが必要です。


データが正しく登録されているか比較確認ツールを作りました。 

正確にデータが登録されていなければ、正確な保険料お知らせ、正確な給与計算チェックは行えません。また、機種依存文字、70歳、2箇所給与、月変などを考えると、アナログ的なチェックは避けて通れません。算定基礎届で決定した等級と異なるデータを登録してしまうと、1年間間違った社会保険料を控除してしまう可能性も・・・・。ということで、

台帳ユーザー様向けに、算定基礎届で決定した標準報酬等級が正確に登録されているかの確認ツールを用意しました。

 台帳の個人情報、算定保存データ、算定公文書データ、、Cells給与、それぞれ保持している標準報酬等級を横に並べて表示します。 チェック項目に全て同じ数値が登録されていればOK、異なる数字が登録されていればNGと表示されます。 2箇所給与や70歳以上の方もフラグが表示されます。

台帳では、算定保存データを利用して個人情報データの標準報酬を更新しています。本来、算定公文書データも合わせてチェックして更新すべきと考えますが、現状対応していません。個人情報データの標準報酬を更新した後、算定公文書を開いて更新作業に問題なかったかチェックしている方は特に役立つツールだと思います。

ダウンロード:算定公文書チェック.xlsm


台帳ユーザー様へ:ご自由にご利用ください(無料)

使い方:
上記算定公文書チェック.xlsmをDLして、デスクトップやマイドキュメントなど任意の場所に保存してください。保存後、台帳MENUを開いた状態で算定公文書チェック.xlsmを開きます。

利用するタイミング:
個人情報の標準報酬等級を更新した後にご利用ください。

保険料のお知らせ、10月の給与計算前、または給与計算後に本ツールを使って、標準報酬が正しく登録されているかの確認作業に役立ててください。等級のをご自由にご利用ください(無料)

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