マガジンのカバー画像

映画大好き

54
映画好きだー
運営しているクリエイター

記事一覧

サムライ嫌い、ジャガイモのチーズハサミ、蕎麦、ホイコーロ風、鍋、オムレツ

「サムライ」と言うのは「武装した官僚」で「働いている庶民」から食い物や女を奪い、逆らえば殺す奴らである。殿様の威を借りて好き放題する連中だ。今の身分社会においては中間管理職というところだ。 僕はどうあがいても百姓なのである。 サムライは、戦争になれば、百姓を駆り立てて竹槍で突撃させる。ウクライナもロシアも日本も世界共通のお話である。 日本中が「サムライジャパン」などと浮かれ騒いでいるのは見るに堪えない。しかし、『男はサムライで、女はナデシコ』っていつの時代の話じゃろうか。

世界で一つのプレイブック、豚バラニンニク、サンドイッチ、ポテサラ、大根味噌汁、カレー、ゴミ出し

妻が起きたらまず味噌汁を食べる。なので朝は昨日のあまりか新しい味噌汁が必要だ。夜も「何らかの汁」を食べる。汁は食事の、生命の「一椀」である。私たち哺乳類は「乳:血液:食事の液化したもの」を主食にしているのだ。肉食獣は草食獣の「血:生命:立体構造を維持したタンパク・脂質・糖質」を飲んでブドウ糖を得る。調理をする雑食獣は体外で適度に破壊して「他の生命」を自分というコロニーの内に招き入れる。 そして、汁を作る時は美味しさを大事にする。 『汁』というものは「栄養素が水にとけている」訳

「LIFE!」という映画:自分に見えるもの、信じることの価値、企業は何のためにあるのか

「Life」という写真雑誌があった。すでに廃刊となった雑誌だ。 主人公のウオルターはごくごく平凡な男。17歳の時に父親をなくして、数日後にはピザ屋さんや鶏の唐揚げ屋さんで働き始める。父は彼に世界を旅させたいと思い、バックパックと手帳を用意したのだった。 しかし、世界を旅することは出来はしなかった。追憶とともにバックパックは仕舞い込まれたのである。 やがて「LIFE誌」に入社してネガの管理を任されるようになり16年がたった。母と妹と三人で家族であり続けるために必死に人生を生

鳥はいいなあ、グースっていい映画。

随分昔に「グース」と言う映画を見た。予告編を見るだけでウルウルする。 いい映画である。 あらすじは予告編を見れば丸わかりである。そもそも、ストーリーを見たい映画ではない。 主人公のエイミーが成長する物語でもあり、新しい家族が生まれる物語でもある。そして生命というものを考えさせてくれる。 しかし、エイミーさん素敵である。 ちなみに、僕が大好きなのはアメリカの空軍基地の司令官サン。 もう遠い昔のおとぎ話であろうか。 我が家から車で10分くらいの所に鳥たちがやってくる「潟」があ

DUNE/デューン 砂の惑星

少し、心配していた。 特撮(笑)を前面としたびっくり箱映画ではないかと。 杞憂であった。 スターウオーズ以来、SF(センス・オブ・ワンダー)と呼ばれる分野の映画が単なるびっくり箱に変わり、時間つぶしとなってしまったのが嫌であった。 この映画は1960年代に顕著となった大きな問題を描いている。 その土地の産物を奪うためにそこに生きる生き物を殺し、移住することを描いているのだ。今の私たちの問題である。 是非や善悪ではない。それは繰り返されてきた現実なのだ。 映画は、今の私

あの戦車の中では若者が燃やされている:戦争は「金持ちがお墨付きを与えた犯罪」である。国が国民を守らなくなった時代、「スローターハウス(屠殺所)」で死を待つ市民たち

身分制度から抜け落ちているもの。『士農工商』と言われるが、この一番てっぺんには「キャピタリスト」がいることが巧みに隠されている。「既得権益者やキャピタリスト」と言われる者たちである。 王族、貴族は「軍・警察」という組織を司る役人なのだ。税金という形で 「キャピタリスト」から提供された「利益」が彼らの力の根源である。 すべての経済活動の頂点にたち、「利益」を得る連中である。 かつて、富の根源は「食料」であった。どれだけの農業生産があるかで、その国の軍隊の力は決まった。「生産性

「ソイレント・グリーン」な老後

ふと気になって、ソイレントグリーンという映画がいつ頃の未来を描いたのかと思ったら、2022年ではないか。おや、今年である。 確か高校くらいの時に雑誌で読んで、後に深夜映画で見たような気がする。1973年の製作だから僕は中学生であった。 格差が激しく社会を分断した時代に、老人の死体から食べ物を作り貧民に食べさせて、金持ちが富を築いているという映画である。その食べ物は、ソイレント(大豆肉)グリーンと言う健康に良さそうなビスケットだ(笑)。 大金持ちは、ヒトを家具のように扱い

MASH 「アルトマンの描いた戦争」

随分昔にアルトマンの伝記映画を見たことがあったのだが、最近確認したいことがあって見直した。 MASHというのはベトナム戦争が大流行の時にアルトマンが描いた戦争である。伝記の中でどう扱われているか見たいと思い見直したのだ。 昨日、ボロ泣きに泣いたのはオープニングとエンディングで流れるスローバラード(Let's begin againと言うフレーズが何度も繰り返される)である。探したが見つからない。彼は映画が「人」を描いていた時代のしわせな人生を送ったのだ。 この曲でボロ泣きす

脱走兵を英雄と見た国、絶対許さない国。僕の大好きな勝新太郎。

アメリカ映画には厳しいコードが存在する。戦争において脱走した兵士を許さないというものである。軍隊は絶対的な正義であるというメッセージである。殺さなければ殺されるのだから殺人さえも正義なのだ。確かに多くの戦争を見てみれば分かる。 しかし、その殺人は、決して戦場に行くことのない方々の富のために行われるのである。 翼賛会的報道を見ていれば自由を守るための戦いと見えるであろうが、それは偽装である。毎日報道を見るたびに憂鬱になる。 戦後の日本の国民感情では軍隊は悪であった。その点を十

「映画100年」:チャックワークマンさんのショートムービー大好き、アカデミー賞大嫌い。

小さい頃から映画が好きだった。アカデミー賞と言う名前が素晴らしいものだと思っていた。今はまったく違う。話題を作って金を儲けようとする。決して社会の問題をなんとかしようとは考えない。 62回アカデミー賞(1990年)のオープニングのショートムービーがyoutubeで公開されていた。何と日本語版であったのだが、いつの間にか消されていあ。僕はダウンロードして採っておいたのであった。 先日、youtubeで英語版がアップされていたのを見つけて、嬉しかった。 1994年となっている

「赤ひげ」っていいなあ。

黒澤明さんって、やたら偉いと言われているから嫌いだ。 人が偉いのではなく、作品が素晴らしいのだ。 僕は「羅生門」から「赤ひげ」辺りまでが好きである。 まあ、今回はDVD借りたので僕の時間で見てしまったが(笑)。こちらの都合で先に行ったり見直したり、怖いところは飛ばしてつまみ食いであった。 赤ひげは中期の作品に入るのだろうか。あの菊千代がこうなるのかと感慨にふけることになる。 赤ひげは、医療とは何であるかを考えさせてくれる。 病院という場所が、検査値を正常にする薬を盛って管

後ろ手で手を組んで殴られる:スタンドアップコメディと言う抵抗

クリス・ロックさんの持ちネタで、「黒人 vs ニガー(1996年)」というものが有る(初めて知った)。何と字幕付きでアップされていたのでびっくりした。 こりゃ、ウイル・スミスに嫌われるわけである。 そして、ひっぱたかれている時に手を後ろに組んでいる。修羅場くぐっているのがわかる。 彼らは、笑い飛ばすことで、社会がおかしな方向に行っているという。観客は共感して笑う。 今の社会、「一人の成功者」は「10万人のニート」から出来ている。そして仕事がないのはその人間が無能なせいだと

「俺様俳優ウイル・スミス」の平手打ちから見えるもの:レニー・ブルース大好き

イジメやパワハラに直面している人から見たら、快哉的行為なのだろう。 しかし、僕には傲慢な男の姿が見える。 平手打ちなどしないで、自分が壇上に呼ばれた時に「ひと目を気にしないでありのままの自分を表現している妻の勇気」を称賛するべきであったのだ。 この男の平手打ちは、奥さんやつらい思いをしている人の勇気をも踏みにじるものである。 僕はこの男大嫌い。色々と反響を見てみると、『そんなジョーク言ったほうが悪い、殴られても自業自得、良くひっぱたいた』という意見が多い。 会社でも、学校

ブレーキングバッドええねえ

ああ、「年取ったらマイクさんみたいな人になりたいなあ」と思うのは僕だけではないであろう。 最初はファーストシーズンのDVDがショップに並んでいて、ジャケット見たら、親父が白パン履いておるではないか。色物かと思ったのである。何の何のとんでもないことである。とんでもないものだと知ったのは最終シーズンが終わり、皆見ることが出来るようになってからである。 何よりもダラダラ続かない所が凄い。 登場人物は皆運命に従い、調和と破綻、崩壊と融合を繰り返していく。実に美しい。 殺し屋さん