周波数とは? 〜いろんな楽器の周波数〜 [vol.023]
周波数(frequency)
音の振動数のことです。
電波やラジオなども周波数という言葉は使われますが、DTMでの周波数は音の周波数(振動数)です。
単位はHz(ヘルツ)で表します。
1秒間に1回振動する音が1Hzになります。
「440Hz」は音が1秒間に440回振動するということです。
ギター、ベースをやっている人はチューニングする時に「A=440Hz」という数値を見たことがあると思います。
この意味は「A」(ラ)を「440Hz」に周波数を合わせてチューニングするということです。
各楽器の周波数
個人差はありますが人間の耳で聴こえる周波数が
約20Hz〜20kHz(20000Hz)です。
その周波数の中で音楽はいろんな楽器が混ざっています。
各楽器の楽曲に対する役割の音域や良い成分などをEQ(イコライザー)で調整しながらミックス、マスタリングしていきます。
<バスドラ>
300〜600Hzをカットして音をタイトに。1〜3kHzのアタック音を調整。
<スネア>
200Hz以下をローカット。200〜300Hzの胴鳴り、1〜3kHzのアタック音を調整。
<ベース>
300〜500Hzのベースの存在感を調整。1〜3kHzのアタック音を調整。
<ピアノ>
300〜500Hzをカットして音をタイトに。曲によって600〜800Hzでピアノの暖かみを、2kHz以上でアタックや空気感を調整。
<ギター>
200Hz以下をローカット。2kHz以上でアタックや空気感を調整。
<ボーカル>
500Hz以下を抑えて。1〜3kHzのアタック音を調整。5kHz以上で空気感を調整。
100〜600Hzあたりの中低域はすぐに音域の渋滞が発生してごちゃごちゃになってしまうので、各楽器スッキリさせてベースの場所を作ってあげると良いです。
2〜4kHzが人間の耳に入りやすい音域ですが、楽器のアタック感がケンカしないように歌を聴きやすくするのが、歌ものの楽曲にとってとても大切です。
チューニングの基準
現代の音楽の世界基準は「A=440Hz」となっています。
世界中で流れるロックやポップスなどは、たいていこの「A=440Hz」で合わせてありますが、他の周波数でチューニングを合わせることもあります。
ミュージシャンによっては「A=441Hz」チューニングを好む人もたくさん出てきています。
現代のオーケストラはきらびやかに聴かせるために「A=442Hz」で合わせます。
446Hzで演奏した記録もあります。
過去にさかのぼると、バロック音楽時代の「A=415Hz」から始まり、時代とともに425Hz、432Hz、438Hzと様々な基準で作られてきました。
その中で「A=432Hz」のチューニングが数値的に一番きれいにまとまり、人間の耳にも心地よいと言われています。
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