見出し画像

「名もなき仕事」と、どう向き合う?

会社には、「名もなき仕事」が存在する。

最近、「名もなき家事」についてよく耳にします。「掃除」「洗濯」「料理」という「名前のある家事」の裏側にある、細々としたタスクのことですね。「掃除機のフィルターから埃をはき出して洗う」とか。「取り込んだ洗濯ものを畳んで、家族ごとのタンスにしまう」とか。

この「名もなき家事」と同様に、「名もなき仕事」が、会社や組織には存在していると思うんです。

「名前がない」ということは、「担当も決まってない」。知らないところで「誰かがやってくれている」のかもしれないし、「誰もやらずに放置されている」のかもしれない。今日はそんな「名前のない仕事」について考えたいと思います。

「自分の役割ではない!」は、ほんと?

なぜ、こんな話をしているのかというと、私たちスカイベイビーズは、指示を出し合わない「フラット組織」がゆえに、「名もなき仕事」とどう向き合うかは、一人ひとりのスタンスに頼っているからです。

先日、話をした「セルフマネジメント」にも関わるのですが。「誰がやってもいい仕事」に対して手を挙げる人と、手を挙げない人には、個人差がある。もちろん、やるもやらないも、個人の自由選択です。とはいえ、興味のある・なし、時間のある・なし、やる気のある・なしで、役割を担う人の差が広がっていくことは果たして良いことなのか?

個人にはそれぞれ「職種的な役割」があります。うちでは、「ディレクション」「デザイン」「ライティング」「コーディング」「撮影」「セールス」「HR」「PR」などです。

しかし、この役割に収まらない「名もなきタスク」がたくさん存在するのも事実です。「自分の役割ではない!」と定義付けているもののなかに、「自分ができること」はたくさんある。見て見ぬ振りして放置して良いのか。それって組織のためにならないんじゃないか。そんな風に考えています。

「名もなき仕事」を、発掘する力。

「名もなき仕事」はそもそも、どこにどれくらい転がっているのか。見つける力を養う必要がありそうです。

スカイベイビーズには、個人が担う職種とは別に、「マーケティング」や「経営会議」「プロモーション」といった機能別のチームも存在します。また、「働きやすさ」や「メンバーの健康」などを追求する部活も存在します。しかし、こうした集団があっても取りこぼしてしまっているタスクはあるはず。

見えないけれど「何かがある」と前向きに見つけようとするかどうか。見つけたら、躊躇わず議論の場に出せるかどうか。もし議論をする場がなかったら、何らかの形で問題提起できるかどうか。

経営者である私ができることは、「名もなき仕事」を見つけ、自ら推進者となって、必要なときはメンバーを集い、完了するところまで成し遂げてくれた人を、ちゃんと「見つけること」でしょうね。「名もなき仕事を一生懸命やってくれている人」は、スカイベイビーズという組織に対して「たくさんの価値を発揮してくれている人」だと、きちんと表明したいとも思っています。

「自分の癖」を知ること。

もう一つ、「名もなき仕事」と向き合うために、「自分の癖=習慣」を把握するといいでしょう。

たとえば、
◉やりたいと思っても、自分よりも他の人が担当した方が上手くいくと考え、躊躇してしまう
◉誰かから仕事を発注される側に立つことが多いため、仕事を作る側に立って、周りを巻き込むことが苦手
◉決められた役割、与えられた役割を全うするだけで手一杯。このほかにタスクを受け入れるキャパシティがない
などなど。

どれも、長い年月をかけて染み付いたはたらく上での「癖=習慣」だと思うんです。自分の「癖」に気づき、受け入れ、じゃあ、これから組織のためにどうあるべきか考えてみる。立派な取り組みだと思います。

自分だけで気づくのが難しい場合は、「360度評価」を取り入れてみても良いですよね。もちろんその場合は、「癖」だけでなく「自分の強み」についても把握できれば良いですね。「自分に向いている名前のない仕事」が分かるかもしれません。

みなさんもぜひ「名もなき仕事」について考えてみてください。自分がどれくらいそれらを担っていて、組織に貢献しているのか、についても。それから、「名もなき家事」について家族と話し合ってみることもオススメします。ケンカになったり、自己嫌悪に陥ったりしない程度に(笑)。

====
★すべてを自分ごととして捉える「セルフマネジメント」について語っています。合わせてどうぞ。

★価値発揮についても考えました。私たちが実践する「自然体経営」では、「自分が今、所属する組織に対して、社会に対して、価値発揮できているか?」を確認することが肝要です。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?