365日目のできごと
先日、森尾ちゃんがゲストにきてくれた渋谷でRuntripで「声をかけてもらったものは、何かあるかもって思って行くようにしてる」という言葉が頭から離れない。
その「あるかも」が「あった」になる決定的な一瞬は、本当に来るのかもしれない。
僕にとっては、それが1年前の金曜の夜だった。
あの場に行かなかったら、今日の自分は全部なかった。
昨年2月初旬、あるメッセージがきた。大学2年の頃インターンをしていた、元インターン先の代表からだった。「木幡くん元気?こんなイベントがあるんだけど、来ない?」要約するとこんな感じだった。
正直、そのイベントのゲストにはあまり興味がなかったが、呼ばれたものは行ってみたら何かがあるかもしれない…と思い足を運ぶことにした。
当時、僕は人生に悩んでいた。両親に「次の1年で卒業するから、卒業を伸ばさせてください」と頼んだのに、約束を守れず、大学に行かない期間もあり単位を落とした。周りのいろいろな人たちから「これからどうするの?」と言われても言葉を濁して答えられない日々。そんななか、実家にいて親戚が来ればどうして大学期間を伸ばしてるのかと聞かれたり、普通であることを求められるのは居心地が悪かった。
親からもこれから先どうするの?と言われていたし、ゼミの先生からも卒論の提出を求めるメッセージが来てから1か月以上返さずにいた。
もう、苦しさしかない現実から逃げたかった。
そんな折、届いたメッセージ。何もないかもしれないけど、行けば何かは相談できるだろう。
2月8日、金曜日。僕は夕方、仙台市陸上競技場の周りを走ってからイベント会場へと向かった。寒かった。
会が終わって「面白かった。いい話を聞けたから帰るか…」と思った時、その誘ってくれた人から「木幡くん、交流会出ないの?寄っていきなよ」と言われた。長らく他人と話していなかったので緊張したが、話したいとも言ってくれているし参加しようと決めた。
交流会も落ち着いてきた頃、その人が声をかけてくれた。
「久しぶり、木幡くん。最近どうなの?」
ちょっと言葉を濁した。自分の弱いところ、悩んでいるところを見せるのが怖かった。1年卒業を伸ばしたのに、また卒業できないだなんて。そして、仕事も何をするか決まっていないのに…。ただ、その時だけは意を決して打ちあけようと思った。
「実は、また卒業できなさそうなんです。これから先何をするかも決まってない。でも、どうせまた1年伸びるなら、その1年を好きなことへ使いたいんです。」
その人は「ははは、卒業できないのね。へえ〜、それで?」といつもの笑顔で聞いてくれた。この人にだったら言ってもいいかもしれない。
「僕、走ることを仕事にしたくて、Runtripって会社に興味があって…。」
そう打ち明けてみた。
「おお、Runtrip。僕、大森くんと知り合いだよ。有給インターン採用してるか聞いてみようか?」
まさか、たった一言で人生が変わるスタート地点に立つとは思わなかった。
あの日、あのメッセージに「行きます!」と返信してなかったら。あの日、懇親会に行かず予定通り帰っていたら。
一つでも欠けていたら今の人生はない。そうじゃない人生はどうなっていたのだろうか…。
あれから365日目、2020年2月7日。僕は、大森さんがパーソナリティをしている渋谷のラジオのスタジオで「渋谷でRuntrip」ゲストの鈴木ゆうりさん、大森さんと一緒に話した。
1年前の金曜日、リスナーだった自分が渋谷でRuntripに出ている。とても不思議なこと…。1年前の自分に言ったら卒倒しちゃうだろうなあ…笑
この1年で経験したこと、この1年で成長したこと、この1年で出会った人たち。そんな全てのことが、ここに来てよかったと思わせてくれた。仙台で燻っていた僕は、1年を経て少し前に進むことができた。
先日、ある人と話した時に「仙台から東京に出てきてよかったんじゃない?いろんな苦しんだことも、燻っていた自分も良い意味で強制リセットできたんだから。」と言われた。
きっと、そうだ。0からの人間関係になったからこそ、強制的に頑張らないといけない環境になったからこそ前に進むしかなくなった。その分苦しいこともたくさんあったけど、今は嬉しい。
やってみたいことは言ってみると何か変わるのかもしれない。「何かがあるかもしれない」と少しでも思ったら足を運んでみるといいのかもしれない。今年の金曜日の夜も「木幡くんはこの先どうするの?」と聞かれた。
今もこれから先がどうなるかは正直分からない。でも、4月からやっていくこと、仙台と東京の2拠点生活をしてみたいことをポツポツと喋ってみると「いいね。決まってきてるんだね。ぜひ、その話を進めたいから、今度時間とって話そうよ」と背中を押してもらった。
言ってみたら何か起こるかもしれない。
いつも僕のnoteを読んでいただいてありがとうございます。スキ、コメント、サポートなどで応援していただけて励みになります。いただいた応援は大切に使わせていただきます。応援よろしくお願いします^^