ChatGPTで5000字の記事を作成した手順を解説
対話型AI言語モデル「ChatGPT」を用いて、5000字の記事作成に挑戦しました。タイトル決め、構成案の作成、記事の作成をそれぞれChatGPTで実施しています。本記事では作成の一通りの流れをまとめておきます。
前回の記事ではChatGPTでできること、できないことを色々試してみました。今回も色々試しながら実際にブログの記事を作成しました。
記事作成の流れ
以下の手順で記事作成を行いました。今回は4875字の記事を作成しています。
①記事のテーマを自分で決める
②ChatGPTに記事のタイトル案を出してもらう
③ChatGPTに記事の構成案を出してもらう
④見出しごとにChatGPTに記事本文を書いてもらう
⑤記事を公開する
記事のテーマ決めは私が考えましたが、その後の②③④はChatGPTに案を出してもらい、その中から良さそうなものを選びながら進めていきました。
一番手間がかかったのは④の記事本文の作成です。ChatGPTは一度に出力できる文字数に制限があるため、各見出しごとに500字ずつ文章を作成してもらい後から合体しました。
実際に作成した記事は私の個人ブログに公開しています。
記事を作成した感想
各手順の詳細は後述するとして、先に記事を作成した感想を書きます。
良かったこと
・記事作成にかかる時間が短くなり、自分で書いた場合の半分程度だった
・自分で文章を作成する必要が無くチェックのみすれば良いので疲れにくい
・まだ改善の余地が大きいが、記事作成の補助ツールとして利用の道はありそう
悪かったこと
・文章の誤りや冗長さはあるため、人の手による修正は必要
・内容の事実確認も必要であるため、知識のないテーマは避けた方が無難
・見出しごとに別々に文章を作成したため、内容の重複が発生した
・どうしても汎用的な内容になりがちで、専門性の高い内容は難しそう
記事作成の詳細
ここから記事を作成した手順の詳細を説明します。
①記事のテーマを自分で決める
ChatGPTに書かせる記事のテーマは私が決めました。
私のブログは省エネがテーマなので記事としても省エネのキーワードは外せません。またこれからの季節を考えて「冬の省エネ」をテーマとしました。
このテーマなら内容としても難しくなりすぎず、ChatGPTの性能を判断しやすいかと考えました。
②ChatGPTに記事のタイトル案を出してもらう
「冬の省エネ」というテーマについて、記事のタイトル案を考えてもらいます。
タイトルは多くの人が興味を持ち、Google検索数が多くなるようにしたいです。画面のスクショを取り忘れましたが、以下の答えが返ってきました。
どのタイトルも「冬の節電」というキーワードを冒頭に持ってきていて、SEOを意識していそうな感じです。
また省エネというテーマは電力会社などの大手企業がよく記事を出しており、できれば大手サイトにも負けない記事にしたいです。
というわけでChatGPTにお願いしました。
今度はタイトルに数字を入れています。これも良いタイトルの付け方として推奨されがちなテクニックですね。
ChatGPTが提案してくれたタイトル案のなかから、今回は「冬の節電を実現する!家庭で実践可能な5つの簡単な方法」を採用することにしました。
③ChatGPTに記事の構成案を出してもらう
タイトルが決まったので、次は記事の構成案を作成します。以下の質問で構成案を作成してもらいました。
これが最終的に決定した構成案です。実際は複数回質問をしており、一番良さそうだと感じたものを決めました。
ボツになった構成案も、そこまで大きくテーマを外していたわけではありません。また構成案の見出しの数も同じ程度です。
今回は一つの見出しにつき500字として、全体で500×9=4500字を目標に記事を作ることにしました。
④見出しごとにChatGPTに記事本文を書いてもらう
本来は4500字分まとめて記事を書いてくれると楽なのですが、一度に出力できる文字数に制限があります。細かく確認してはいませんが、1000字程度までなら指示通りに出力できそうです。
そのため各見出しごとに分けて記事作成を依頼しました。
【見出し1:冬の節電とは?】
まずは1つ目の見出しである、「冬の節電とは?」に関する文章を作成します。タイトルに合わせて、一般家庭に関する内容にするよう指示しました。下記が採用した文章です。
文章の出だしから「家庭において夏よりも消費電力の少ない冬場をいかして~」とありますが、事実と言い切れず怪しい表現です。
ただ全体的にはまあまあかなという文章を選びました。細部を気にしすぎてもきりがないので、今回は全体的な流れが許容範囲であればOKとしています。
NGとした文章ですが、例として以下のようなものがありました。
・同じ言い回しが何度も出てきて冗長
・日本語として間違ってはいないものの聞き慣れない表現
・「省エネ性の高い家具」(家電の間違い?)など怪しい表現
・冬の話なのに「冷房を使わないから節電になる」と説明する
【見出し2:家庭から節電を始める理由】
ここで意識したのは、他の文章となるべく被らない文章を採用することです。
次の見出しでは家庭における節電方法を紹介するので、ここでは一般家庭をテーマにしつつも、具体的な節電方法の内容には触れてほしくありません。
ここでは環境保護、エネルギー問題など大きなテーマを中心に解説している文章を選びました。採用したのが下記の記事です。
【見出し3:家庭で実践可能な5つの簡単な方法】
この見出しでは、下記の5つの小見出しを含んでいます。
最初に考えたのは、この見出しだけで普通の記事のように書いてもらうことです。1つの見出しにつき300字として1500字の文章を書くよう依頼しましたが、1つの小見出しの文章がかなり短いものとなってしまいました。
冒頭にリード文を置いたり、最後にまとめ文も書いていたことも原因です。今から思えば、小見出しの数が3つほどで、リード文やまとめ文を書かないよう指示すれば上手くいくかもしれません。
今回は小見出しも1つずつ作成してもらうことにしました。
まずは「(1)家庭用エネルギーを消費しない 」です。ここで一つ構成案の問題に気付いたのですが、この小見出しはどうしても後の小見出しと内容が被ってしまいます。
構成案作成のときに他の見出しと内容が被らないかという観点で考えておくことが大事です。必要なら自分で書換えてもよいでしょう。
最終的に以下の文章を採用しました。
次に2番目の小見出し「照明を見直す」です。最初に作成した文章は以下のようになりました。
記事のテーマは節電なのに、インテリアとしての照明の話題が中心で、最後だけエネルギー効率の話が出ています。
そこで記事のタイトルも含めて質問することにしました。
今度は全体的に節電をテーマにした内容になっています。この後の見出しでも、同様にタイトルを含めて質問するようにしました。
3つ目と4つ目の小見出しの説明は飛ばして、5つ目の小見出し「エネルギー効率の高い家庭用品を選ぶ」について見てみます。
最初に作成した文章は以下でした。
見出し2で説明した照明の話が再び出ており、内容が被ってしまいました。LEDの内容は載せないよう指示すると、ちゃんと従ってくれました。
【見出し4:日常の生活に実践することで効果を最大化する方法】
作成した文章は以下です。
ここまで書いてきた文章と内容が被ってしまうのは仕方ないですが、「ひとつ目」「ふたつ目」という書き方はもう少し考慮して欲しいです。
【見出し5:まとめ】
これまで書いた文章を全て載せ、要約するよう指示できればベストですが、文字数制限のためできません。構成案を指定してまとめの作成を依頼しました。
⑤記事を公開する
これまで作成した文章をまとめて一つの記事としました。作成した記事について、コピペチェックと文章チェックもしています。
上記のサイトで確認したところ、Web上の他の記事との類似度や一致率はいずれも良好との結果になりました。他の記事のコピペを疑う心配はないようです。
また校正ツールは以下のページとWordの機能を用いました。
Ennoで指摘されたエラーは全部で52件も出てきましたが、共通した内容がほとんどで、以下の3種類が大半でした。共通の内容が多ければ対処は難しくなさそうです。
またWordの校閲機能で指摘された内容は以下です。
今回はChatGPTが作成した文章のみで記事を作成したいというモチベーションで始めたので、あえて文章は直さずに記事を作成しました。
なお記事に載せている画像は私が選んだものです。
次の記事作成で注意したいこと
今回作成した内容を振り返って、次の作成で注意したいことをまとめます。
記事作成の各手順において、どうしても人の手による修正は避けられないかと思います。それでも適切な質問文を投げれば修正量は減らせるはずと信じています。
人間が書いた文章を校閲する場合も修正ゼロは無いでしょうし、練習を重ねれば書くスキルはアップします。そういう意味では同じかもしれません。
ただ高度に専門的な内容は難しいように感じます。
出力される文章は汎用的なものが多いですし、仮に具体的過ぎる内容が出力されても事実確認が難しくなります。
AIにすべて任せるのではなく、概要説明はAIが書いて専門的な内容は人が対応する、といった役割分担が良いかもしれません。
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