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スタートアップが避けるべき7つの新規事業アイデアとは?

・事業アイデアを思いついたけど評価する方法が分からない
・避けたほうが良いアイデアってあるの?

そんな悩みにお答えします!

1. 誰が聞いても良いアイデアはスタートアップに適さない?

あなたが新規事業のアイデアを思いついたとき、周囲に意見を求めたくなる気持ちはとてもよくわかる。そのアイデアが成功するかは誰にも分からないことは頭では分かっているのだが、「俺の進もうとしている道ってあってるよね?」と周囲に確認し、「いいね!」という言葉と共に背中を押してほしくなる。

確かにそのほうが自信につながるかもしれないし、気持ちの良いスタートが切れるかもしれない。しかしながら、周囲から「いいね!」と言われたアイデアではまずスタートアップとしては成功しない。

それはなぜだろうか。

ファッションだって、ビジネス本だって、飲食店だって、周囲が良いと言っている評判のものはたいてい良いものだ。だから、周囲が「いいね!」といったアイデアは良いアイデアであり、成功する可能性が高いのではないか。

そう思ったあなたには、「競争」という概念が抜け落ちている。

あなたの周りにいる人たちは、専門的な知識を持っているわけでもないし、現場をしっているわけではないはずだ。そんな彼らが良いアイデアだと思うということは、必ず誰かが既にやっている(失敗してなかったことになっているケースも多い)。仮に今なかったとしても、必ず誰かが既に準備を始めているか、致命的な欠点がそのアイデアにはある可能性が高い。

誰が聞いても良いアイデアを選ぶということは、限られたリソースで戦わざるを得ないスタートアップにとっては自殺行為だし、とてももったいない。なぜなら、大企業は誰もが良いアイデアだと思うアイデアしか選べないからだ。

例えるなら、大企業は高性能な釣り竿を使い、魚群レーダーで魚群を感知した場所で、確実に魚を釣っている。

一方、スタートアップは手づくりの釣り竿しか持っていないが、知る人ぞ知るスポットで釣りができるし、何なら釣りをしなくても良いのだ。浜辺を歩いて浜に打ち上げられているクジラを探しても良い。

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つまり、スタートアップは、大企業がとても参入できないような市場で勝機を見つけ、そこで勝負すべきなのだ。

以上をまとめると、スタートアップは「長持ちするモバイルバッテリー」のように誰もが「いいね!」とおもうアイデアではなく、「電池不要のスマホ」のように聞いた人が「?」と思う原石(=アイデア)を選び、磨き上げていくべきなのだ。

2. 新規事業アイデアを評価するためのチェックリスト

上で説明したように、周囲に「いいね!」といわれるアイデアはスタートアップとしてはまず選ばないほうが良い。

それ以外にも、あなたのアイデアの良し悪しを簡単にチェックするためのチェックリストを用意したので、ぜひ参考にしてほしい。

【評価チェックリスト】
① 人に話すときに恥ずかしいと思えるか?
② 相談した相手から反対されたか?
③ 将来の市場を見ているか?
④ 特定の情報を知っているか否かで評価が変わるか?

悪いように見えるアイデアは、ほとんどが悪いアイデアだが、本当に良いアイデアも、一見悪いアイデアに見えるものである。

そのため、人に話すときに頭がおかしくなったと思われるのではないかと思うくらいクレイジーなアイデアであるべきだし、相談した相手からは猛反対されるくらいでなくてはならない。

また、自分のアイデアに時代があとからついてくるということが前提になっているか、一見ダメそうに見えるが、その道の専門家しか知らない、知る人ぞ知る情報を得ることで、その評価がガラッと180度変わるアイデアかどうかも重要だ。

3. 避けるべきアイデア7選

「成功はアート、失敗はサイエンス」といわれるように、どんな新規事業のアイデアが成功するのかといわれると一概に挙げるのは難しいが、失敗する新規事業のアイデアにはパターンが存在する。

失敗パターン、すなわちスターアップが避けるべきアイデアを7つご紹介したい。

① 最初から良く見えるアイデア
上で既に説明したように、誰が聞いても良いアイデアというのは、既に誰かが行い失敗しているケースが多い。(例:〇〇向けのSNS等)

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【理由】
・既に誰かが手掛けている場合が多く、大抵は失敗している
・一方、誰も手掛けていない場合は、ビジネスとして成り立たないか、既に十分な代替案がある

② ニッチ過ぎるアイデア
自分たちの事業にとってのセンターピン、すわなち、最初に攻めるべき市場を定義することは重要だが、ニッチすぎて成長が見込めない市場は選ぶべきではない。(例:セクシュアルマイノリティ向けの共同購入型クーポンサイト等)

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【理由】
・ニッチすぎて将来の成長が見込めない

③作れるものを作るというアイデア
作れるものを作る、すなわち、「製品ありき、技術ありき」の状態になっており、顧客の課題を軽視してしまっている。

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【理由】
・作れるものを作っただけなので、顧客の課題を解決するものではない

④ 根拠のない想像上の課題を解決するアイデア
課題に対し仮説を持つことは新規事業アイデアを考える上では重要なプロセスだが、仮説を仮説のままで放置し、検証しなかった。

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【理由】
・「設定した課題は本当に顧客が抱えている課題なのか」を検証できていない

⑤ 分析のみから生まれたアイデア
分析のみから生まれたアイデアは一見良さそうに思うが、分析のみによって導き出したアイデアであるため、何としてもその事業をやり続けたいという熱量が低い。そのため、少し事業が上手くいかなくなっただけで、より良いビジネスが他にもあるのではないかと考えてしまい継続しない。

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【理由】
・何としても成し遂げたいという思いが起業家自身に芽生えにくい
・起業家自身に軸となる原体験がないので、上手くいかなくなったときに適切なピポットができない(軸がない)

⑥ 激しい競争に切り込んでいくアイデア
上でも説明したとおり、スタートアップは競争の激しいレッドオーシャンに飛び込み、大企業と全面戦争をするべきではない。

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【理由】
・スタートアップは全面戦争を避け、局地戦に持ち込めるような市場選定を行うべき

⑦ 一言で説明できないアイデア
一言で説明できないアイデアというのは、たいていの場合、「技術ありき、解決策ありき、製品ありき」の状態になっており、顧客の課題にフォーカスできていない場合が多い。

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【理由】
・大変の顧客は理解することを諦める(説明を読んで理解してくれるだろうというのは単なる甘え)
・共感を生みだす際の難易度があがる

3. まとめ

今回は、スタートアップが避けるべき7つの新規事業アイデアとは?と題し、失敗する可能性の高い新規事業アイデアの特徴について説明した。

良いアイデアを見つけようとするのではなく、悪いアイデアを避けようとすることが、結果として良いアイデアへの近道かもしれない。

ぜひ思いついたアイデアと今回ご紹介した事例を照らし合わせ、自身のアイデアを評価してみてほしい。

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