ユーロドル上昇基調は継続か?

ドル円現在106.18〜106.20
レンジ予想105.60〜106.60
ゲスト三菱UFJ信託銀行 中村俊哉さん

NY市場は先日からのドル買い戻しの流れが継続している。本日はアメリカの新規失業保険申請件数やISM非製造業景況指数の発表がある。両指標共に、緩やかなアメリカ経済の回復を示唆すると見られ、足元のリスクオン優位の展開は変わらず、ドル買い戻しの流れはそろそろ一服するものと想定している。

キャ)今日の注目ポイントだが足元はどんな見立てか?

先週のパウエル議長講演による金融緩和長期化への期待の高まりに加え、足元FRB高官発言から追加緩和策への期待が燻り、ドルの弱気〇〇です?一方で、ユーロは来週10日に予定されるECB理事会では、成長率イトウシュ?が上方修整されるという見方が強く追加緩和期待も後退している状況だ。この金融政策の若干の方向感の違いが、ユーロドル上昇をサポートすると見ている。

キャ)ただ、直近ではユーロは大きく下げた状況だ。

ユーロドルは今週、1.20の大台達成後に大幅な調整を見せている。これはユーロロングポジションの大幅な偏りを背景としたポジション調整とECB高官によるユーロ高牽制発言が首位となっている。IMM通貨先物のユーロポジションを見ると、足元は2018年1月の過去最高水準を大幅に上回っている。こうした偏りの反動からくる一時的なポジション調整には引き続き注意が必要だ。

キャ)この先の水準感としてはどのぐらいを見ているか?

ユーロの名目実効為替レートは、足元で102付近、2014年以来の高水準だ。ただ、欧州経済もコロナ渦により当然に脆弱でおり、通貨高を易々と容認出来ず、通貨高牽制発言にも注意が必要かと考える。ユーロドルは目先は1.18割れ付近までの下押しはあるかもしれないが、再び統制を強め1.20を上抜けていくと想定している。

(※電話でのやり取りで聞き取れない部位あり。)