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仏教に学ぶ生き方、考え方「霊と仏様」

 浄土宗や浄土真宗では他の宗派と「違った考え方」をすることがあります。

 それは「霊」についての考え方です。

 子供の頃よく放送されていた「ゲゲゲの鬼太郎」では、人が命を終えると魂が抜け出て霊魂になり、それが彷徨ったりモノや人に憑いたりする姿が描かれております。

 小さい頃テレビを観ていて、私も「霊魂の存在」をしっかりと信じておりました。

 でも浄土系の宗派では、また「違った考え方」をするのです。

 それは人が亡くなると「阿弥陀如来様」にすぐに救われて、極楽浄土に生まれ「仏様になる」という考え方です。

 それを「即得往生」(そくとくおうじょう)といったりします。

 ということはゲゲゲの鬼太郎に描かれているような「霊が彷徨ったり悪さをしたりする」ことは、真宗では「考えられない」のです。

 それどころか亡くなった方はちゃんともれなく極楽浄土に往生して仏様になり、私達に「智慧と慈悲の願いの光」を届けてくださっていると考えるのです。

 この違いは小さなことのように思えますが、私はむしろ大切な考えが含まれていると思っております。

 それはこちらがお参りをする時の「心構え」に関わってくるからです。

 真宗ではお手を合わせて「名号」(南無阿弥陀仏)をお唱えし、仏様になられたご先祖様や阿弥陀如来様の「願いの光」をただただ受けて「安心する心持ち」になることができます。

 もちろん他の宗派であっても、お参りすることで「安心感」を感じられれば同じだと思います。

 それぞれの宗派の考え方の「エッセンス」を、心の何処かに感じていただければありがたいのです。


☆今日の一句☆

 ほとけさま
     妄己利他で
         救わるる

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