Tokyo Localsの7インチ

先日、THE GEARのCDとともに送られてきたTokyo Localsの7インチ、こちらについても何か書いてみようかなと思います。

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A. Freedom

B. Stepping Razor / Gimme Gimme Gimme Some Good Good Lovin'

Tokyo Localsは元The HaiRのLui Bluesface(a.k.a. 杉村ルイ)を中心としたバンドでもう10年活動しているとのこと。昨年CDをリリースして、そのレコ発的なものが渋谷のROOMであったような気がしてます。たしかDJが関口さんでフリーライブだったから行こうとしてて、なんか別件があって行けなかった。

アルバムも聴けてないので、このシングルで初聴きになるわけだが、音の印象としてはものすごくシンプルなアコースティック・ソウル・レゲエということになるだろう。生楽器感のある音でウッド・ベースがサウンドの肝になっているのだが、このLui Bluesfaceの歌の説得力というか、不良性というか、The HaiRのときから持ち続けているギラギラしながら鋭く突き刺さってくる感じはすごいな。

僕はMaximum R&BとOut Of Our HairのThe HaiRが大好きだったんだけど、その後はなんとなく動向を追いつつも熱心なリスナーではなかったわけでごめんなさいな面もあるんだけど、いろんな縁があってまたこういう盤で聴けるというのは降ってわいたようなラッキーでありがたいことであり、このLui Bluesfaceの歌声に痺れた。

音だけ聴くと、はたしてこれはモッドなのか?という人もいるだろうな、一定数は。でも、モッドって、一般的なイメージよりももっと多様性があると思ってる。例えば、Small Facesの後期なんかはどうだろうか?サイケ?フォーク?って言い方もできるだろうけど、圧倒的にモッドなんだよね。あとPaul WellerだってStyle Councilやソロでやった音楽って異常に幅広いけど、明らかにモッドだし、もっと言えば、Eddie PillarがやっていたCountdownやAcid Jazzはどうだろうか。完全にモッドだろう。ようするにその態度と文脈の話かと思う。

日本に目を移せばマナブさんがやっていたRadiate~Lovin' Circleもそのように様々なスタイルの変化を飲み込みながらモッドの文脈を貫いているわけで、このマナブさんのセンスがなければ東京のモッド・シーンはもっと小さなものだったのかもしれないな。僕は打ち込み期のHigh Styleとかも大好きなんですよ。

ごめんごめん、話が飛んだが、そういう意味でこの盤はモッドなレコードだ、と言い切れる!そういう文脈の上にあって、ストレートなメッセージがある。この悪くなっていく世の中にLui Bluesfaceなりの視点で警鐘を投げかける、そして聴いているうちに、自分たちはどうあるべきか、考えさせられる、そんなレコードだ。

曲を貼ろうと思ったけど、ライブの動画は見つけたけど、スタジオ盤と少し印象違うかなと思うので、自分で探してください。ライブはライブの良さがあり、レコードはレコードの良さがある、そんな曲です。

裏返してB面にいくと、これはPeter Toshのカヴァーだな。

元曲はこれ

そして、The HaiR時代の曲のセルフ・カヴァー。Radiateから出た4バンド入りの7インチに入ってた曲。この曲は当時の印象はThe HaiRの中ではしゃれた感じの小品といった感じであったが、Tokyo Localsのテイストにアップデートしながらもやはりしゃれた小品に仕上げてるね。これはよい。

表裏、何回も行き来できるよいレコードでした。

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