長比城跡・中山道「寝物語の里」・芭蕉句碑を巡る

画像1 JR柏原駅で下車して中山道を北上し、標高390mにある野瀬山・長比(たけくらべ)城の登り口から城跡を目指します。この城は浅井氏によって築城されましたが、元亀元年(1570年)、織田信長を離反した浅井長政の討伐に先立ち、城を守っていた浅井氏側の堀氏・樋口氏の投降により開城してしまった城です。
画像2 建物や石垣さえもない山城は、写真で表現するのは難しいのですが、ここは「虎口」です。比較的高い土塁・枡形虎口・食い違い虎口・竪堀などを見学し、ここで昼食です。
画像3 これは竪堀です。溝状になっていますが、長年の風雪・落葉などにより、堀は土砂などで随分と埋まってしまっているので、当時の姿は想像するほかありません。
画像4 山中は花の少ない季節ですが、下山途中の麓近くで白い草花を数株見つけました。オドリコソウでしょうか・・・? ヒメオドリコソウは、群生しているのを野原でよく見かけますが、こちらは花数が少なく白い色、ポツンポツンと生えていました。
画像5 中山道まで下山してさらに北上し、岐阜県との県境を目指します。大きな「中山道」を示す石碑には、左が柏原宿・右が長久寺(集落)となっています。
画像6 中山道を歩いていると、アザミに似た花の群生に出会います。知らない花なので検索してみると、キツネアザミと出ました。なるほど、花はアザミによく似ています。キツネノボタン・キツネノカミソリなど狐の名前が付いた植物もいろいろあります。
画像7 近くにはアザミもたくさん咲いています。ちょうど今が見頃、葉っぱに触るとチクリと刺します。花は綺麗ですが葉っぱには要注意です。
画像8 30~40cmの水路を挟んだ滋賀県と岐阜県の県境にたどり着きます。「美濃国」「近江国」、そして「近江美濃両国堺寝物語」と書かれた古い道標も建っています。
画像9 大きな「寝物語の里」という石碑もあります。国境の小さな溝を隔てて立つ両国の宿泊客どうしが、寝ながら話ができたということからついた呼称だそうです。
画像10 岐阜県側に少し進むと、大きな句碑が建っています。「正月も 美濃と近江や 閏月」の句碑。そして、その右には「野ざらし芭蕉道・今須宿」「年暮れぬ 笠着て草履 履きながら」という小さな句碑も建っています。
画像11 さらにその横には、「奥のほそ道 芭蕉道」の石碑、そして句碑「行く春や 鳥鳴き 魚の目に泪」、奥の細道の最後の句「蛤の ふたみにわかれて ゆく秋ぞ」 芭蕉の句碑を見学後、来た道の中山道を柏原駅に引き返します。30度を超える日差しの暑い日、帰って見ると16,000歩、なんとも有意義な一日でした。

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