見出し画像

敬語は上下でなく内外7

敬語は上下でなく内外、の続きを述べます。
第一回から、敬語の基礎基本にして最重要事項を必ず述べています。
敬語の基礎基本は内外。上下は二の次です。

今回は末路について。
敬語を内外ではなく、上下で捉えてしまう愚物にどのような末路が待ち受けているのか、という話にします。

上を出せ?

上下で捉える愚物

末路の前に、少しだけ前回のおさらいをします。

前回、「部下が仰る」という誤用は思いつかないと述べました。
内側の上側には口が滑る「弊社の何長が仰る」という単純ミスが見受けられる。
しかしながら、内側の下側には「部下が仰る」という単純ミスは見受けられない。
そして、それが徹底的であるということに気づきました。

単純ミスなら、あっても良さそうなものです。
「しまった。不注意で間違えてしまった。」と。
けれど、あっても良さそうだけど思いつかない。

部下側に対してのみは徹底的に間違えないのは、敬語を上下で捉えている愚物だからです。

そしてその上下というものが、年功序列でなく、男尊女卑でなく、雇用形態の違いでない、というところまで、前回思索してみました。

上下とは何か1

さて、敬語を内外ではなく上下で捉える愚物どもの理屈にある、上下とは何でしょうか。
私には理解が出来ませんので、思索します。
老害どもが「仰る」を用いない、用いたがらない対象とはどういった人々であるか。

年下ではありません。
年上のパート女性に用いないから。
女性でもありません。
女性専務には誤用してまで用いているから。
非正規でもありません。
非常勤理事にも誤用してまで用いているから。

なんかこう、老害どもの脳内での上下、としか、表現できないですね。

上下とは何か2

ただ、老害どもが「仰る」を用いないであろうと思われる対象には共通点があります。

老害が「上を出せ。」と言い出しそうなこと。
これだけは共通しています。

「上を出せ。」
「上はどう言っているんだ。」
「上の許可は取ってあるのか。」

老害がこの辺りを言い出しそうな人に対しては、老害は「仰る」を用いない。
内側であろうと、外側であろうと、用いない。

直属の部下でも。直属でない部下でも。
飲食店や小売店の従業員でも。

そう考えると、社長や理事長以外には上のいない専務や理事には、誤用でも「仰る」をつけていると思い当たりますね。

さらには、老害が、非正規でなく正社員を出せ、と怒鳴る攻撃対象には「仰る」を用いていないと、思い当たる節があることと思います。

末路は「上を出せジジイ」

敬語を上下で捉える末路として、何が待ち受けているのか。
ここまで読み進められてきた読者の皆様は、もうお分かりですね。
「上を出せジジイ」にしかならないわけです。

人間が「上に失礼の無いように」だけを重んじて「外に向けて失礼の無いように」を軽んじると、そうなってしまうのです。

「上を出せジジイ」は、クレーム電話の対応業務ではマニュアル化されているそうです。
上っぽい感じの人間に同じ内容を話させるだけ。
上でなくても良い。バイトリーダーで良い。
これだけなんだそうです。
その程度の人間だからです。

上はどう思うか、それだけしか考えてこなかった愚物なんて、バイトリーダーあたりにでも相槌を打たせておけば十分なんです。
その程度の人間だからです。

ただ、「上を出せジジイ」が二度手間をするのは構いませんが、ジジイの話を聞く人間を、二人も用意できる組織は減ります。
高齢率の上昇と非高齢の減少が確定だからです。
「上を出せジジイ」は今後、入力フォームの返信内容に「上が書いたのか。」とさらに返すだけの人生です。

敬語を上下で捉えている若手老害の人たちは、今すぐに、ただちに、敬語の基礎基本を身につけてください。

敬語の基礎基本は内外です。
内外であることが最重要事項なんです。

基礎基本を怠って上下でテキトーにやっていると「上を出せジジイ」という末路が待っています。
私は、「上を出せジジイ」になったことが一度もありませんけれども、ああいうふうにだけは絶対なりたくないですね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?