見出し画像

辛口に斬り、ツッコミます!!麒麟がくる3

※画像はMANTANWEBさんからお借りしました。

S 光秀謀反の理由付けは、「朝廷黒幕説」から出発、これをトーンダウンさせてって話だった。

M 更に、「足利義昭黒幕説」もトーンダウンさせて、「光秀が信長の代わりになるなら、京都で足利幕府を共に再興しても良いよ」と、これまた、光秀を後押ししたという背後霊的構成による「足利義昭の復帰夢想説」だね。
更に更に、光秀が信長から理不尽な折檻を受けて、感情にさざ波が立つという怨恨説まで、ご丁寧にプラスして、結局、今回は「これまで議論されてきた、あらゆる理由が混ぜ合わさって、謀反に至ったんですよ」という、実に中途半端、かつ、いかにもNHKらしい収まりの良さを目指したという印象を強く受けたよ(笑)

S 原作、脚本、時代考証・・・船頭多くして・・・ってやつか。

M これの何処が「新しい本能寺の変」なのか、全く理解に苦しむのは、果たして、私だけだろうか?
それとも、そもそも、これまで本能寺の変の背景事情を深く掘り下げた大河ドラマが存在しなかったせいで、一般視聴者は、この程度の展開でも、大喜びしているのかな? 

S 一般視聴者代表としては、定食をいただいた感じで、いろいろ食べられたかな(笑)。でも「麒麟はどうやってきたのか」ってところが消化不良だよな。

M そもそも、最終回の直前になる頃に、いきなり、「さて、本能寺の変の理由は、朝廷黒幕説、足利義昭黒幕説、豊臣秀吉黒幕説、徳川家康黒幕説、怨恨説のうち、一体、どれでしょうか?」と、視聴者に謎解きを持ちかけるかのような来週予告の構成が、まるで連続ミステリードラマのようで、あざと過ぎるよ。

S もしかしてTBS日曜劇場、東野圭吾 危険なヴィーナスとか意識しちゃってる?


M 確かに、本能寺の変の理由は、日本史最大の謎と言われてはいるが、だからと言って、いきなり、大河ドラマをミステリードラマに仕立てる必要はないと思うけどね。

S そうだね、そんなの大河ドラマに期待していないし。

M 最初から「麒麟を呼ぶ為政者」という確固たるテーマがある以上、光秀謀反の理由は不変のはずなのに、今更、やれ、朝廷がけしかけただの、足利義昭が待ってるだのと、複数の伏線を張られても、最終的には伏線の回収ができなくなって、「実は全てが謀反の動機でした」という玉虫色の結論になるだけだと思う。
そんなくらいなら、最終的に「自分が麒麟を呼ぶ」という決意に至る過程を、より細かく、特に本能寺の変の直前の時期を中心に描くべきであり、本能寺の変から3年も4年も前のエピソードが本能寺の変に繋がるという、誰でも書けるような強引な物語展開は、これだけ期待された大河ドラマでは、恥ずかしい限りだよ(泣) 

つづきは「辛口に斬り、ツッコミます!!麒麟がくる4」へ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?