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ハハコグサ

散歩をしているとたくさんの花に出会う。
ハハコグサがたくさん咲いている。母子草とも書くこの花の名前の由来を昔どこかで読んだような気がする。
内容は覚えていないけれど、小さいころ読んだ母子草のお話は悲しいお話で、私はハハコグサを見ると小さな女の子を思い出してしまう。
子供のときに読んだ本を大人になってから読むと、また違う感じ方をするんだろうなと思う。
私なら親の目線で読んでしまうかもしれないし、映画やアニメ、なんでもそうだけれど、誰に感情移入するのかはあらかじめ自分で決めるわけではない。
当たり前のことかもしれないけれど、あのときはあのときだけの感情があったんだなぁとしみじみ思う。同じことで心が動くことはあるかもしれないし、もうないかもしれない。

出会いを大切にするということは、その人の心の中で生き続けることなんだと思う。生き続けるというのは、記憶に留めておくというのとはちょっと違う。
大好きな星野道夫さんの本にこんな言葉がある。
すごく感動した風景に出会ったとき、どうやって伝えたらいいんだろうと聞かれた。写真か、絵か、言葉なのか。すると、ある人はこう答えた。
「その風景を見て、感動して、その人が変わっていくことだと思う」

#ハハコグサ #エッセイ #星野道夫

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