回文初心者のお手軽レシピ
ひとつ前のnote「この空にどんな言葉を浮かべよう」に書いたが、回文がマイブームだ。
きっかけは今年4月3日夜から4月5日24時までツイッター上で開かれた #住まいにいます 回文祭(まとめはこちら)。その少し前から回文といろは歌を作る回文家のコジヤジコさんのツイートを見て、日本語という天才を相手に組んず解れつじゃれている様をいいなと思っていた。いろは歌(しかもコロナかアマビエを詠みこむ!)イベントはハードルが高過ぎて眺めるだけで終わったが、ステイホーム回文なら作れるかもと参加してみた。
2023.9.21追記。コジヤジコさんの回文絵本『よるよ』が偕成社より出版。『子ぎつねヘレンが残したもの』(映画『子ぎつねヘレン』原作)、『びりっかすの神さま』(青春アドベンチャー原作)のほか、読者としても大好きな作品を送り出し続けている偕成社さん。手元に置きたい、誰かに教えたい、贈りたい作品がまたひとつ誕生。
「真ん中で折り返す」をつかむ
回る文と書いて回文。真ん中で折り返して、上から読んでも下から読んでも同じになる文のこと。
濁音(ばびぶべぼ)、半濁音(ぱぴぷぺぽ)、促音(っ)、拗音(ゃ、ゅ、ょ)は清音と同じとみなすのが一般的。
「トマト」「新聞紙(しんぶんし)」のように文字数が奇数だと真ん中の一字で折り返し、「キツツキ」「寝つきのいい野ギツネ(ねつきのいいのぎつね)」のように偶数だと同じ文字が続く「ツツ」や「いい」の真ん中に折り返しが来る。
お題の「住まいにいます」は「に」で折り返す回文になっている。「に」をひとつ足して「住まいににいます」だと意味が通じないけど、「に」と「に」の間にひと文字足し、「に○に」の真ん中の「○」で折り返すと、
と意味が通る。「に」と「に」の間が回文になっていれば良いので、
と文字数を増やしていける。
アレンジでレパートリーをふやす
このパターンをつかむと、文字の入れ替えで、どんどん作れる。基本の料理の材料を変えてアレンジする感じ。
材料をちょっとふやしてみる。
「寄席」と「〜せよ」の前後をひっくり返して、味つけも変えてみる。
ステイホーム中なので、「寄席になかなか行けないけど配信で」を回文に詠み込みたかったけど、技術が足りず……。
苦しい。
回文祭が行われた4月始めは、スーパーの棚からホットケーキミックスを筆頭に粉が姿を消した頃だった。
大阪弁も動員して、精一杯の粉もん回文。
マスク、トイレットペーパーに続いて、白いものが品薄になり、粉の次は豆腐かはんぺんかと囁かれた。そんな回文を作れたらと思ったけれど、いかんせん技術が……。
他に、ステイホームということで、
ルミて誰やねん?
回文祭主催者のコジヤジコさんのリアクションをもらえて舞い上がったのが、
短くてキレが良いのは気持ちがいい。
手軽に作れる食べもの回文
イカやらタコやらタイやら、水産系は回文向き。
食べものまわりは作りやすい。親しみのある単語はひっくり返しやすいのかも。
「だし巻き」をひっくり返すと「きました」になるのを見つけたときは、あんたそんな隠し球持ってたんか‼︎とうれしくなった。
だし巻きで遊びすぎたら催促が。
clubhouse朗読をreplayで
2024.2.14 鈴蘭さん
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