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ロシアのウクライナ侵攻【なぜ!?】

こんにちは。

ウクライナと聞いて何を思い浮かべますか?

原発事故が起きたチェルノブイリがある国、料理のボルシチやコサックダンスはウクライナ発祥のものです。最近で言うと、YouTuberのサワヤン兄弟でウクライナという国がフォーカスされています。

ウクライナは、日本国土の約1.6倍で東側はロシア、南側は黒海に接しています。

ウクライナはかつて旧ソ連の領土ですが、ソ連崩壊によって1991年に独立したのです。ウクライナは反ロシア派というわけでなく、経済的な結び付きが強かった国です。

2014年クリミア半島侵略

2014年は、ウクライナで政変があった年です。親ロシア色を強める政権に対する大規模な反対デモがあり、親欧米派の暫定政権が発足しました。

この政変を受けて、ロシアはウクライナ領土のうちロシア形の住民が多く住む南部のクリミア半島に攻め入り、一方的に自国の領土であると宣言しました。

このクリミア占領(併合)と同時期のウクライナ東部紛争(ウクライナ政府派vs親ロシア派)によって、両国の亀裂は決定的なものとなります。

経済圏の軸足はロシアから欧米など西側諸国に移すようになります。
そこで、大きな問題はエネルギー(天然ガス)問題です。
2014年までロシアから供給される天然ガスに頼っていましたが、西側諸国による供給によって、ロシアからの依存度をかなり下げました。

EU諸国はロシアからの天然ガスに頼っているため、「天然ガスの供給を停止する」というロシアの脅しが通用しています。しかし、それがウクライナに効かなくなったのです。

2014年から最近まで情勢の悪化はなかったのですが、なぜこんなに緊張状態になっているのでしょうか?

なぜ、争っているのか?

2014年から現在までもウクライナ東部で小規模な武力衝突は起きていましたが、アメリカを巻き込むまでには至っていません。その要因は、現任のゼレンスキー大統領の交代です。

国内が安定期に入ったと考え、2021年の初頭からロシアに対して強硬的な姿勢を打ち出します。
「占領されたクリミアを取り戻す」と国内外にアピールしたのです。EUとNATO(北大西洋条約機構)への加盟に向けて、より積極的に動くようになりました。

ロシアからすれば、西側諸国の勢力範囲が自国と国境を接するウクライナまで広げたくない。ただ、天然ガスの供給停止というカードは通用しません。そこで、武力で圧力をかけたのです。

NATO:北大西洋条約機構(North Atlantic Treaty Organization)は「集団防衛」、「危機管理」及び「協調的安全保障」の3つを中核的任務としており、加盟国の領土及び国民を防衛することが最大の責務です。
加盟国一覧(加盟順):アイスランド、アメリカ合衆国、イタリア、イギリス、オランダ、カナダ、デンマーク、ノルウェー、フランス、ベルギー、ポルトガル、ルクセンブルク、ギリシャ、トルコ、ドイツ、スペイン、チェコ、ハンガリー、ポーランド、エストニア、スロバキア、ブルガリア、ラトビア、リトアニア、ルーマニア、アルバニア、クロアチア、モンテネグロ、北マケドニア(全30)

外務省

なぜ国際問題に!?

ロシアがウクライナによるNATOへの加盟意向を諦めさせることを目的としています。

ウクライナはEU加盟の方が優先度が高いのですが、ロシアからすれば他国の経済的な連携に口を挟むことはできません。

そこで、自国の安全保障にも関わってくる軍事的な結び付きのNATOを持ち出せば、盟主であるアメリカを引っ張り出してこられると考えたと思われます。

実際にアメリカなどの西側諸国もウクライナ問題に関わるようになりました。

これこそが、ロシアの目的なのです。
EUやNATOは、紛争国の加盟を認めないという暗黙のルールがあります。国際的な関心が高まれば、ウクライナは「ロシアと紛争している」というニュースを世界に発信し、加盟を阻むことができるのです。

ロシア側の主張は完全に読み取ることはできないですが、ここ数日の動きを見ると緊張感が高まっています。

戦争的な意味合いでも、国際経済的な意味でも、この国際問題について注目していく必要があります。

あさがくナビ 朝日学情ナビ『今さら聞けない!「ウクライナ危機」って?ロシアが侵攻?なぜ?【時事ネタ】』(2022年2月18日)



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