見出し画像

エクストリームスポーツにハマり、右腕の神経を切断し、旅をし、瞑想と出会い、アプリを開発した村上春樹好きの話

はじめまして、ハバナの代表のまもりと言います。

昨日おうちでととのえるマインドフルネス瞑想アプリ「Coral」を正式リリースしました。

画像1

Coralとは、サウナやキャンプのように「自分を整える」体験を、おうちでも目をつぶって、音声ガイドに身をまかせるだけで体験できるマインドフルネス瞑想アプリです。

画像2

寝る前、仕事前、疲れた時など日常生活のシーンにあわせた「ととのえる体験」を準備しております。

眠りが浅い、集中力を上げたい、疲れがとれない、感情の起伏が激しい、思考が止まらないという方は特に、このnoteを読み終わった後一度試してください。

■『CORAL(コーラル)』のダウンロードはこちら
iOS: https://apps.apple.com/jp/app/id1501829848
※Androidは現在未対応です。
公式ページ:https://coral-app.jp/

***


最初に白状するとリリースにあわせて、サラッと頭のよさそうな文章を書きたかったのだが、蓋を開けてみると結果、物語ができあがってしまっていた。

でも、そのほうが何か微妙なニュアンスを感じとってもらえるかもしれないし、これはこれで自分らしくていいんじゃないかと思い、そのまま公開することにした。


ここでは

「なんで瞑想アプリをつくったのか」

「どんなサービスでありたいか」

が物語形式で書かれていて、これを読み終わる頃には、普段見えないソフト面のコアなところをきっと感じていただけると思う。


※自分で言うのもアレだが、割とエモい。もし5分程度の時間がない又はエモいのは苦手という方は、ブラウザをそっと閉じていただいても構わない。


問題ないようであれば、エモさとながさには十分注意してお楽しみいただきたい。



では、どうぞ。



***


最近人に会うたびに自己紹介で、瞑想アプリをつくってます。と自分のことを紹介する。でも、そうやって紹介した後に、誰もが納得のいかない顔色を浮かべながら、瞑想アプリってなんですか?という質問がお決まりのようにとんでくる。


瞑想はやったことあるのか?どんなイメージをもっているのか?など、相手と言葉のキャッチボールをかわしながら、相手にとって瞑想がどう役に立つのか瞑想とその人のつながりを見つけ、コンテキストをつくる。そして、瞑想がなんとなくよさそうと感じてもらえたあたりに、また新たな質問がとんでくる。



「なんでこれやろうと思ったんですか?」



なんで僕が瞑想アプリをつくろうと思ったのか。
ここには一言では、語れない物語がある。



今日は、そんなことを話したい。

***

僕は、京都で生まれ、大学卒業後、チケットキャンプを運営していたフンザに入社し、その後mixi、TABILABOを経て、独立し、メディア運営やアフィリエイトなどをこれまでやってきた。そして、今は瞑想アプリをつくっている。



このようなキャリアをこれまで歩んできた。










そしてすごく個人的なことをカミングアウトするが、僕は今から2年少し前の2018年の6月20日に、右腕の神経を3本切断した。









いわゆる悪性腫瘍が右腕の脇のあたりにできて、それを取り除くために、右腕の神経3本を犠牲にする手術をする必要があったのだ。




当時29歳。20代最後で右腕の機能を失うのは、
かなり控えめにいって、とてもつらい。




「人生終わった」「お先真っ暗」「絶望」




手術後、そんな単語を頭の中で並べつつ絶望感に酔いしれるはずだった。

しかし、まともに起き上がることもできない身体で、今後どうやって生きていったらいいか見通しも全くたてることすらできない。

客観的にみても、とてもよいとは言えない。むしろ、かなり悪い状態にも関わらず、不思議なことに、僕の心の中はその時満たされていた。




それも、最高に。





病院のベッドの上で目を開けたら、
窓から太陽の日差しが入ってくるのを感じる。
隣には、母親がいて、目の前には看護師さんとドクターがいる。
携帯を見ると、友人たちからメッセージがきている。











そんななにげない風景だった。






いろんな人の支えによって、自分が生きている。
いろんな人の支えによって、自分は生かされている。








そんなことを鮮明に感じたからなのだろうか。




これが当たり前ではないということに気づけたからだろうか。




繰り返しになるが、僕の心はとにかく満たされていた。







それも、最高に。

***


これまでの僕は、外にあらゆる刺激を求めて、アフリカや南米の砂漠にマラソンしにいったり、鉄人レースにでたり、海外を旅したりと何かとエクストリームなスポーツにのめり込んでいた。いわゆる刺激難民だった。



どこどこへいく。何々をやる。いくら稼ぐ。



誰もがする人生やりたいことを紙の上に書いて洗い出して、そんなリストを一つずつ達成していくことを、今後、頭の中では〝やりたいことだ〟と思い込んでいた


でも、そのリストの大部分を達成することが、右腕の機能を失ったことにより現実的にできないとわかった。


いわゆる、夢や目標とこれまでいっていたものの実現がとおのいた。


でも、なぜか悲しさ、虚しさ、悔しさなど、全くなかった。




なんのために、僕はこれらを達成したかったんだろう?







そんな問いに対して想いをめぐらせていると、急にハッと気づいた。


自分が求めていたのは、病院のベッドで寝ている今、まさに自分の胸の中にあったのだ。


この言葉では、あらわしようがない満たされた感覚。





「これが欲しかったんだ…」






これを読んでるあなたも形は違えど、そんな心が満たされる経験はあるのではないだろうか?


そんなことに気づいたと同時に、人生最悪の状況でも自分が一番欲しかったものが手に入れられることを知ってしまい、これまで何かが間違っていたのではないか?と自問自答せざるをえなかった。





何をするかということより、自分が一瞬一瞬どうあるかの方が大事ではないのか?




自分の中で、物事の見え方が一気に変わった瞬間だった。


右腕の機能を失った代償は大きかったが、
そんなことに気づき漠然と胸の奥から想いがこみあげてきた。





もし復活できて事業をつくれるとしたら…
もしここからもう一度這い上がれるとしたら……
もし身体が回復してまたなにかはじめられるとしたら………









こころの領域で事業がやりたい。


***


1ヶ月の入院生活を経て、なんとか退院し、日常生活という名のリハビリ生活がはじまった。


こころの領域で事業がやりたいという想いがこみ上げてきたものの、
そもそもこころの領域で事業ってなんやねん。
むしろ、こころが絡まない事業なんてあるのか。

と自問自答を繰り返していた。



コーチング?メンタルヘルス?占い?悩み相談?スピリチュアルの民主化?



など、キーワードはたくさんあがってきたが、ビジネスとしてすでに大手が参入していたり、強い思いを持ってすでにやっておられる素敵な企業があったり、自分の得意なことをいかせなかったり、理由は様々であるが、とにかく自分自身がやる意味を見出せずに時間だけがすぎていった。


しかし、一方で時間の経過とともに体力は順調に回復していき、なにかやってやるぞ!この状況を打破するぞ!という活力だけはどんどんみなぎってきた。




そんな状況だった時、当時付きあっていた彼女に誘われバックパック旅行にいくことになった。








東ヨーロッパ。14日間。13カ国。

***


2019年2月10日
ブルガリア,ソフィア

朝ルーマニアからの夜行バスを降りて、町の中心へ向かって散策する。

町の中心には、見るからに立派な大聖堂があって、そこに早朝から人々が出入りしている。

どうやら今日は日曜日で〝ミサ〟というキリスト教の日曜日の礼拝の行事がおこなわれているらしい。




気づいたら、自然に流れるようにそこに足を運んでいた。




大聖堂の重い扉を開けると、日本とは比べ物にならないスケールの大きい空間が、そこには広がっていて、決してその姿は見えないが、上の階で歌われている聖歌隊による生の聖歌がその空間全体を包み込むように響きわたっている。



ふりそそがれるその美しい声は、天使の歌声を自然と連想してしまう。



あたりを見回すと聖人たちのモザイク画が壁に描かれていたり、キリストの写真が飾られており、真剣に祈りを捧げている地元の人々がそこにはいた。



荘厳かつ厳粛な空気がそこには漂っており、暗黙の了解で〝沈黙を決して破ってはいけない〟というメッセージが肌で感じられる。



郷に入っては郷に従えではないが、僕も気づいたら目を閉じて手を合わせて祈っていた。





僕の胸の中ではなんとも言えない神聖な感覚





こころが浄化されていくような感覚






胸の中が爽やかですっきりするような感覚






静寂、平静、平穏な感覚






リセットされるような感覚









そのような感覚がただそこにあった。


そして、正直に思った。






この感覚を週に一回で味わえるなんて、ずるい。



「ここに住んでる人たちは、ミサが習慣としてあるから週一でこの感覚を味わえるけど、日本だったらこれに近い行事ってなんだろう?」

「年明けの初詣。お墓詣りはそれに近い感覚はあるが、それでも年2回ではないか?」

「都内で住んでる人なんて、そもそも一度もこんな感覚を味わうことない人もいるのではないか?」


年2、週1、年2、週1、年2、週1…と頭の中で繰り返され、新たな問いが生まれた。










この感覚を日常的に再現するにはどうすればいいのだろう?

***


こころに抱いた神聖な感情という抽象的なものを日常的に再現するほど難しいことはない。


そんなことはわかっている。


AとBを入力したらXが、毎回出力されるという単純な話ではない。


でも、僕の脳の中で生まれたこの新たな問いは、そんなことは全力で無視して、自らアンテナを張り巡らせて全力で答えを探していた










Find your inner peace.
***

2019年2月14日
モンテネグロ,コトル

バルカン半島西部の国モンテネグロ。アドリア海の入り江の奥にある城塞港湾都市コトル。

Airbnbでとったコトル湾が見える湾外沿いの宿のソファに座りながら、スマホを見ていたらあるニュースが飛び込んできた。

瞑想アプリ「Calm」8800万ドルを調達、ユニコーン企業へーー


身体中に電撃が走るとは、まさにこのことかというぐらい衝撃が走ったのを覚えている。


瞑想がビジネスとして成り立つことも衝撃だったし、
多くの人に必要とされ、受け入れられていることにも衝撃だった。


なにより「瞑想」というアイデアがこれまで探し求めてきたことを全て満たしているということに気づけた衝撃は計り知れなかった。


地面に散らばったジグソーパズルが、とっさに宙に舞い一瞬で完成するような感覚だった。


サービスの原型のイメージが、僕の脳内に描かれた瞬間だった。





そして、これを自分がやる意味を見出せた瞬間でもあった。

***

余談だが、僕は、学生時代の最後の夏休みに京都の施設で、誰とも目を合わさず10日間、朝4時に起きて夜の8時までひたすら瞑想するというヴィパッサナー瞑想のプログラムに参加したことがあった。



短期的にももちろん変化があったが、あの時の経験が10年単位で見た時に、自分の感情やストレスのコントロールなどの能力をはじめ、自分の日常生活をはじめ人生に与えたインパクトは、計り知れない。







まさか、あの時の体験が活かされる時がくるなんて思ってもみなかった。

***

瞑想は、今やインドにもいく必要がなく、お寺にもいく必要がなく、特別な場所にいく必要はなく、長時間する必要もなく、今、この瞬間から。自分の今いる空間に広がる空気を丁寧に感じることから、簡単にはじめられる。








そして突然だが、今から10秒ほど時間をとって、意識の注意を呼吸に移し、今その空間に広がる空気を丁寧に感じて欲しい。






息をすって













息をゆっくりはいて
















そのまま読み飛ばしてしまったあなたも、そうでないあなたももう一度。







息をすって











息をゆっくりはいて

















今、すった空気はどんな感じだっただろうか?






温度、湿度、硬さ、柔らかさ








どうだっただろうか?











瞑想はこのように呼吸を丁寧に感じることから簡単にはじめられる。


ベッドに寝ながら、いすに座りながら、あぐらをかきながら。


朝でも、通勤中でも、仕事前でも、休憩中でも、寝るまえでも。


あなたの素敵な1日の中で、いつでも。どこでも。誰とでも。


過去や未来ではなく、常に、今、この瞬間を丁寧に感じるところから。








Coralはあなたと素敵な日々を過ごすバディでありたい。

***

さて、話を戻すと

「なんでこれやろうと思ったんですか?」という最初の質問に対して一言で答えるとしたら




「ブルガリアの大聖堂で味わったこころに抱いた神聖な感情を、瞑想によって毎日再現できると感じたから。」




という解答になるが、そこにはあらゆる物語が積み重なっている。



そして、「なんのために僕たちはこの事業をやってるのか?」という問いに対して一言で答えると





「あなたが今日はいい日だったなと思える1日を増やしたい。」





そんな思いで毎日過ごしているし、毎日あなたが素敵な1日を過ごすために必要な存在で僕たちはありたい。

***

あとがき

最後まで読んでいただきありがとうございました。

個人的なことをパブリックにさらけだすというのは、自分にとっては大変勇気がいることではありましたが、サービスを語る上で避けては通れない背景があったのと、そして、なによりも瞑想やマインドフルネスを広げていく人間が、ありのままでいないのは本末転倒だと思い、今回包み隠さず、全てさらけだすことにしました。

そして、Coralはパブリックに公開できたといっても、まだ生まれたばかりのサービスに過ぎません。

ここからユーザーさんの声をもとに、さらに良くしていき、あなたの生活に欠かせないサービスに育てていきたい。そう思ってます。

これを読んでくれたあなたにも是非そんなサービスづくりに参加してもらいたい。

もし、この記事を読んで何か少しでも感じるものがあったとしたら、スキ、いいね、シェア、サポート、コメント、ダウンロード、フィードバック、レビューどのような形でも構わないので、リアクションいただけたら僕たちのさらなるモチベーションになります。

そんなあなたのリアクションから得た気づきを、僕たちはサービスにどんどん反映させていき









「あなたが今日はいい日だったなと思える1日を増やしたい。」

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?
気軽にクリエイターの支援と、記事のオススメができます!
株式会社ハバナの代表です。おうちでととのえるマインドフルネス瞑想アプリ「Coral」を創ってます。