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Party’s over, but whatever!

新年明けましておめでとうございます!

という書き出しでちょうど一年前にはじめたnoteでしたが、まんまと三日坊主ならぬ二日坊主という最悪の状況のままここまで来てしまいました… これは恥ずかしい。幽霊noteになろうかなと思っていた時、クリエイティブディレクターとしてお手伝いさせていただいているmercariさんの広告に三日坊主を応援します!と書かれており(注:このお仕事には関わっておりません)、じゃあせめて三日になるべくもう一回激遅筆を手に取ろうと思った次第です。いや、今年こそは、文章を書き続けていきたい…。そんな小さな懺悔ではじまった2019年ですが、反して(個人的には)大きなニュースがあります。

僕、PARTYを辞めて、新しい会社を作ります。

その名もWhateverPARTY New Yorkと、昨年立ち上げたPARTY Taipeiと、東京の盟友であったdot by dotの三社を合体させて新体制で活動していきます。CEOには富永勇亮、CTOにはSaqoosha(マイブラザーかんたさんは兄弟会社であるBassdrumの社長業とTD業あるからWhateverにはクリエイティブディレクターとして参加します!)、そして僕がCCOというリーダーシップのもと、世界を舞台にともかくなんでもすごいもん考えて作るぜ!という気概で活動していきます。東京と台湾が近いので、僕は多分ベースを東京に移して、そこから台湾・ニューヨークへ行ったり来たりすることになります。めっきり減った飲みのお誘いお待ちしてます。

いろんな人に「クリエイターは会社なんて始めるもんじゃないよ」「あなたは大きい会社にいた方がいいよ」と止めてきた僕がまた会社を立ち上げるのってすごい矛盾してる感じなのですが、僕はこれは業界的な分離独立の流れに乗るものではなくて、むしろ合体共存の流れを作るための新会社だと思っています。

と、ここまで書いて、富永がすでにnoteで素敵な文章を、認めているのを発見してしまい、基本的には彼とはビジョンがドン被りしているので、もしかしたらそちらを読んでいただいた方が設立までの流れが分かりやすいかもしれません(笑)以下、なるべく内容が被らないよう所信表明的に書かせていただきます。

えー!?なんでここまで育ててきた会社・ブランドを捨てるの?

と相談した全員に言われました。かれこれ7年近くPARTYをやってきて、多少なりとも自分がその成長に貢献して育ててきた大切な会社だと思っているし、たくさん思い出も愛着もあります。ただ、この組織で僕ができることの限界、「クリエイティブ効率」の頭打ちが見えてきてしまったのです。

僕はいつなん時も、「クリエイティブ効率」を高めるべく動いています。クリエイティブ効率って、何かというと、面白いクリエイティブワークをたくさん作れる確率のことです。それは個人のクリエイティブの才能だけではなく、働き方や、チーム編成や、仕事の受け方や、様々な地形効果で変動します。自分だけのイケてる仕事の数でもなく、自社・他社問わず別の誰かがもっと素敵なものを生み出せることも社会としてのクリエイティブ効率アップだと捉えています。それに照らし合わせてみると、今のままPARTYに関わっていても僕自身の、そして僕が影響できる周りの人々のクリエイティブ効率がそんな高まらないと感じました(東京の経営にはそもそもここ数年ノータッチでしたし)。PARTY New Yorkをはじめて5年ほどが経ち、ちゃんとNYを始め世界のプロジェクトだけで健全に経営ができて、世界でも面白いと思ってもらえるようなプロジェクトもたくさん実現できるようになったし、会社としての知名度もかなり上げることができました。でも今の体制だと、それ以上社会的インパクトを産むのが難しいし、そもそものビジネスモデルの限界もあるなといろんな実験を通して感じていました。

だとしたら、大変だけどもうちょっと違う働き方ができる、これまでと違うチームを構築しないといけないんじゃないかと思い始めたのです。Wieden & Kennedyを辞めてPARTYを始めるときに感じた気持ちに似ているかもしれません。細かいことは端折りますが、この仕事の仕方じゃクリエイティブ効率が上がらないよ!とDan Wiedenに直談判したら、「僕らの会社はオイルタンカーみたいなもので、目一杯ハンドルを切ってもゆっくりにしか回らないんだ」と悲しい顔して言われたのを覚えています。それで僕はWiedenを辞めてPARTYの立ち上げに参加したのですが、その時はオイルタンカーからイカダで漕ぎ出すような気持ちでした。それでいうと今回は、パーティーボートからイカダで漕ぎ出すような気持ちが近いかもしれません(笑)でも今度は最初っからすげークルーが一緒に乗ってくれている。(いや、PARTYも別の方向性ですごかったんですけどね)

会社にとって一番大事なのは、そのクルーつまり「人」。

あたりまえだけど。会社なんて、ただの器で、実際は中の人次第です。特にクリエイティブ関係の組織なんて、人一人で全然変わる。人が育てば組織は成長するし、キーパーソンが抜けたらもはや違う会社になってしまう。だからブランドなんてものも正直、人に比べたら大した問題じゃない。だから最初の質問に答えるときは、「別に何も捨てているつもりはなくて、業界全体のクリエイティブ効率をあげるために、単純に一緒に働けるようになる人を優先しているだけです」と言っています。

dot by dotは僕らに足りないスキルを持った、世界視点で見ても素晴らしいチームが揃っていました。語弊を恐れずにいうと、超優秀な「作れる」人たちです。僕は「考えて作れる」というメソッドが唯一見たことのないものを実現する方法だと思っています。アイデアを考えられるだけじゃダメで、かっこよく作れるだけでもダメ。これまではそれを標榜していても、実際には「考える」サイドの仕事の仕方をベースとしたリクルーティングがほとんどで、ぶっちゃけまだまだ「作る力」が足りないと思っていました。それがこの合併によって初めて、夢に描いていたような「考えて作れる」チームが誕生したと感じています。あとはその力を実証していくのみ。

その想いを込めてWhateverと会社を名付けました。

どんなぶっ飛んだアイデアでも考えられて、なんでも作ることができる会社。と同時に、Whateverという言葉には「どんなものでも」「なんでも」という意味以外にも「どうでもいいや」というちょっと乱暴な意味もあります。エージェンシーだとかプロダクションだとかコンサルだとか、クロスオーバーが激しい今の時代そういうもはや意味のない名称とかヒエラルキーとかどうでもよくって、ともかく同じ思いを持った人たちとどんどん社会のクリエイティブ効率を上げていきたいよね、という気持ちも込もっています。あえていうならば、僕らは自分たちのことをcreative communeという緩やかな共同体であると捉えて活動していきます。

このcreative communeの仕組みとか他にも言いたいことがたくさんあるんですが、気づいたらすでにもう長文だし、僕の指筋が慣れない打鍵によって限界に達してきているし、note続ける宣言をしてしまったこともあるので、それらは小分けにしてこれからアップしていこうかと思います(笑)そんな狡い僕ですが、今年からはWhateverのCCOとして皆様よろしくお願いいたします。社長じゃなくなってクリエイティブにまた専念できるので、ドンドン面白いもの作るよ!

PS. 今のチームに加えて、すごい強力な仲間たちがWhateverに加わることが決定していますが、そちらの報告はまた後日。一緒に仕事してみたいというクリエーターやクライアントの皆様、どんどんご連絡くださいませ!


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Whatever CCO / WTFC CCO / Design Design Museum 顧問。広告、テレビ番組、MVなど様々な制作活動に従事。Creativity「世界のクリエイター50人」やFast Company「ビジネス界で最もクリエイティブな100人」に選出。