PANORAMA FAMILYに捧ぐ。
来月40歳になる。こんなに長い間、なんらかの形で音楽をやれているのはとても幸せなことだと思う。
PANORAMA FAMILYことゴメスくんが久しぶりに新譜をリリースしたので、ちょっと思い出話を。
最初に会ったのは、もう10年以上前かな。たしか現下北沢THREEの前で共通の知り合いに紹介されたと思います。当時の僕はWEEKENDって3MCのヒップホップユニットやってて、ゴメスくんは、ちょうどメンバーが離れて1人でPANORAMA FAMILYを始めた頃だったと思う。
その後、楽曲にfeatしてもらったり、一緒に曲を作ったり、ライブをしたり、なんとなく付かず離れずの感じでやっていたけど、今だから言えるのは、僕はずっと羨ましかった。
Niw! RECORDからリリースしたのも本当に羨ましかったし、Tommy Hondaっていう別名義のインストアルバムをサラッと出しちゃう感じとかも嫉妬するほどカッコよかった。
そのスムースなラップも、モダンなトラックも。自分では、そんな風に作りたくても、作る予定で制作しはじめても、できるのはなんだかイビツなものだったから、すごく羨ましかった。しかも当時ゴメスくんはガレージバンドで作ってたんじゃないかな。そこも機材じゃないって思わされて悔しかった。
でも、WEEKENDがレジャーってアルバムを作った時に特設サイト用のコメントをもらって。そこには「トラックのユニークなバランスが好き」っいうようなことが書かれてて、個人的にはすごく救われたような気持ちでした。
その後、WEEKENDは解散して、PANORAMA FAMILYも新譜をリリースしなくなって。しかもPANORAMA FAMILY公式Twitterアカウントもなくったりして、なんとなくネガティヴな空気があった。(思い過ごしだったらごめん。)
でも帰ってきた。タイトルは「Fresh」。
楽曲のことは、最高以外出てこないから、まぁ聞いてもらえればわかってもらえると思う。なので、まずは聞いてほしい。
僕が思うのは、30代後半から、何にも頼らずに音楽を日々作って、リリースするのは、また20代で音楽を作るのとは相当景色が違うってこと。
50代以降の説得力もないし、ユースカルチャー的なトピックもリアルさを失ってしまう。若さで許されない部分もある。結婚だの育児だの色々な人生のピークもある。
勢いだけで、いけるほど社会的な知識がないわけでもない。自分自身でも小賢しさみたいなものとの戦いがあるって思っていて。
そこで、ふんわりと音楽に触れなくなっていくアーティストはすごく多い。特にきちんとお金になっていないアーティストはなんとなく辞めてしまったりするもんです。かっこいい解散とかでもなくふんわりとやらなくなる。
そんな中で、こうしてPANORAMA FAMILYが帰還したことを、心から嬉しく思う。
負けないようにFreshな楽曲作ってリリースしたいと思えた。ゴメちゃんに感謝。
一生、Freshでいようと、そう思える一曲でした。
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