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現代のソフィスト達

ソフィストと言えば古代ギリシアで活躍していた弁論家たちを思い浮かべるだろう。
彼らは、論敵を論破したり民衆に自分の主張を納得させる喋りの技術に非常に長けていた。そして、その技術を家庭教師のように当時の有力者たちに教え報酬を得ていたのである。


ソフィストという仕事は今の日本にはおそらくないだろう。しかし、現代のソフィストなのではないかと言えるものがある。

それは、MCバトルである。ラップバトルなどと呼ばれることもある。

MCバトルとは、DJが流す音楽に合わせて韻を踏みながらきれいな流れで即興で対戦相手に熱い言葉を浴びせるといったものである。
日本では現在多くのMCバトルが行われており、大会も開催されている。審査の方法は各大会により違うがだいたいは、審査員による審査または観客による審査、またはその両方による審査が主流になっている。

現在、日本で最も知名度のあるMCバトルはテレビ朝日で放送されている「フリースタイルダンジョン」であろう。この番組はインターネットテレビのアベマTVでも見ることができて、アベマTVのHIPHOPチャンネルではこれまでの再放送を見ることもできる。


MCバトルの光景がなぜソフィストを思い起こさせたのか。それは、MCバトルにおける勝利の基準に相手を論破すること、観客を熱狂させること、韻を使った言葉遊びの技術などがあるからだ。

この記事を読んでいる方の中には、MCバトルやHIPHOPにネガティブなイメージをもっている方もいるかもしれないが一度いくつかのバトルを見てみることをお勧めする。今は素晴らしい時代となりYouTubeでさまざまな大会がバトル動画をあげてくれている。






僕が見て特に感動してすごいと思ったのはこちらの動画だ。


このバトルは単純なディスり合いではなく、2人ともお互いをリスペクトしつつ相手の矛盾をつきながら話を進めていく。そして、この2人のこれまでのバトルの動画や歴史を知ってからまた見ると余計に感動する。


少しでも興味をもってくださった方がいれば上のURLからぜひバトルを見ていただきたい。
最近、MCバトルにハマった筆者がnoteでMCバトルを紹介してみたいなと思っていたところ、ふとソフィストってこんな感じだったのかなと思いこのような記事を書いてみた。

MCバトルに出てるラッパーの方が、アテネでソフィストがやっていたように、日本の道端で音に乗りながら何かを訴えかけていたらおもしろいだろうなあ。

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