知識と行動②

先日、知識と行動の間にある高い壁について書いたが、もう少しだけこの「壁」を掘り下げてみる。

というのも、たまたまひとつの結論にたどり着いたので、言語化しておかないと忘れそうだから。

ナポレオン・ヒル著の「思考は現実化」するというタイトルの自己啓発書が世界中で1,500万部のベストセラーとなり、プラス思考の重要性みたいなものが世間で叫ばれるようになりました。

確かにプラス思考は重要だということ自体は肯定するが、果たしてその結果、世界中で何人の方がその思考を実現したのか。

思考する(考える)だけでは望む結果は手に入らず、望む結果を手に入れるためには必ず行動が必要となる。そして、多くの人が思考するだけで行動しないから失敗に終わる。

では、行動に繋げるために必要なものは何か?

人が行動を起こす際に、必ず動くものがある。それは、知識でも思考でも無く『感情』。

例えば、突然前からボールが飛んできた時、反射的に避けたり目をつぶったりという行動をとると思う。

この時、ボールが当たると痛いという情報知識や身体をどちらに動かすとか目を閉じて守らなければいけないという思考は働いていない。頭で考えるよりも先に 『 危ない』『 怖い』と感情が動き、身体を動かしている。

これを整理してみると、人が行動を起こす際は『情報知識→思考→感情の動き→行動』という順序となっていて、思考や情報知識を省いても人は行動を起こすということになる。

ということは、冒頭の知識と行動の間にある「壁」の正体は『感情の動き』なのではないか。

実際、多くの成功者に共通するのは、大きな失敗を経験していることであり、その時にどれだけ感情が動いたかによって、その後の行動が変わり、成功の要因になっているように思う。

もちろん、失敗を経験したことがない成功者も存在するが、その多くは挑戦をする前に、挑戦という行動に駆り立てる感情の大きな動き(私と同じ経験を他の人にして欲しくないなど)があることが多いように思う。

行動をするために「感情を動かす」という過程を経ることが不可欠であるとして、知識モンスターから行動モンスターになるために何をすべきか。

それは、定期的に感情を動かす機会を作ること。

というのも、感情というのは行動を起こす(止める働きもある)ためのスイッチのようなもので、スイッチは定期的に動かさなければ、ホコリが溜まって動きが悪くなるから。

また、多くの人は感情の動きをあまり好んでおらず、できるだけ安定した状態を好む傾向があるため、強制的にでも動かしてあげなければ、動かない。

私は、感情を強制的に動かすために、2019年から月イチ芸術活動を行っている。幸い、日本には映画やライブ、サーカス、落語、オペラ、狂言などなど、感情を動かしてくれるエンターテインメントが多数存在する。

これらを活用することで、感情を定期的に動かし、滑らかな状態を維持することで、行動する力が身につく。

ただ楽しみたいという気持ちももちろんあるし、それが間違っているとも思わない。けれど、月イチ芸術活動を始めてから、行動量も増加し、行動するまでの時間が短縮されたことは実感している。

せっかく生かされてるんだから、行動することで望む未来を手に入れたいと思いませんか?

情報知識が溢れる時代においては、思考力を上回る情報が流れ込んでくる。考えていたら行動出来ないままあっという間に時間だけが過ぎてしまう。

もし、行動出来ないと感じているのであれば、感情を定期的に動かしてみることを取り入れることをオススメしたい。

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