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人のなかの鏡について

「子どもは社会を映す鏡」と言われたりするけれど、いつの間にか「他人は自分を映す鏡」と言われる大人になる。

きっと、もちろん、大人になってもそれぞれが社会を映す鏡でもあるのだと思うけれど、そこだけにとどまってはいられない。

人間というのは、他人から反射してきた自分で作られる世界で生きていくことになる不思議な生き物。

知らずに「社会を映す鏡」であった自分が、他人の中の鏡に気づき、同時に他人を映す鏡でもあることを自覚していくことが、大人になっていくということなのかもしれない。

そしてその旅は思ったよりずっと長いような気がします。

奥底からの自分なのか、鏡として映し出した誰かなのか。
混ざりあう境界を見つめながら、より自分らしく生きる方法を探しているような。

・・・

変な時間に目が醒めてしまって、NHKで<映像詩「やまとの季節二十七候」>という奈良のうつくしい映像とピアノ演奏が流れる番組をつけています。午前3時33分、きのうの移動中の電車でふと考えたことを書きました。

みなさまよく眠れているといいです。
それではまた。

文字でもものづくりでも、どこか通じ合える人と出会いたくて表現をしているんだと思います。何か感じてくださったならとてもうれしいです。