図書館は紙のAI(多種類情報資源相互参照システム)

もうかれこれ十数年前(?)から、こんなものを考えていた。1995-2004年は、山梨県北巨摩郡界隈(現在の北杜市)に住んでいた。結婚して、八ヶ岳の南麓に移住して、県内の印刷会社に勤めた後独立して、地元のNPO(デジ研ではない)に参加したり、緊急雇用創出事業で仕事をしたり、自分でインターネットサーバを立ち上げたり…などなどに取り組んでいた。

「すたまオープンミュージアム」
当時参加していたNPO法人文化資源活用協会では、まだ北杜市に合併する前の須玉町にある地域の様々な資源を対象としたインターネットニュージアムを構築するという仕事に取り組んだ。FileMakerPro4とホームページProによるWeb+DBシステムで開発していた。写真、動画以外にも、QuickTimeVRパノラマによる風景(ロケーション)や、QuickTimeVRオブジェクトにより土器などの3D表現など、いちおういろいろなチャレンジをさせていただいた。今は合併時にデータベースサーバが撤去され、かろうじてその残り香的なページを見ることはできる。そこで様々な種類の地域資源の情報を取り扱い始めていた。時間、場所、人、組織、もの、祭やイベント等様々な種類の情報が相互に関連し合うシステムを作り始めていた。

八ヶ岳フロント」※インターネットアーカイブに残っている
ほぼ同時期に、自営業として地域のイベント情報を集めたスケジュールサイトを作っていた。これはもう見ることはできないが、かろうじてInternet Archivesに当時の雰囲気が残っていたりする。こちらも「イベント情報」がメインではあるが、開催場所(場所)、主催団体(組織)、出演者(人物)、イベント等を相互に関連づけながらのシステムづくりに取り組んでいた。

多種類情報資源相互参照システム
そのふたつの経験から、FileMakerPro(リレーショナルデータベース)を用いて、それぞれ異なるデータ構造を持つ多種類のデータベースを相互に関連づけられるシステムの開発に取り組み、たどり着いた形がこの多種類情報資源相互参照システムだった。詳しくは別のブログに書いたので、そちらを参考にしてほしい。
多種類情報資源相互参照システム
(「丸山高弘の日々是電網 The First.」)
※Neo4jとの出会いで長い(?)眠りから覚めてしまった感じで書いた文章なのでご容赦

叡智の銀河
Neo4jとの出会いがあるまで、その多種類情報資源相互参照システムを元にした「叡智の銀河」というサイトづくりを考えていた。以下はその時のプレゼンである。

ひとつの検索結果として多種類の情報資源から検索結果を得られるシステムであり、それぞれの検索結果が他の情報資源へのリンクを持っている。このイメージができてしまうと、図書館の蔵書検索はどんなに膨大な蔵書があっても[本]という一種類の情報資源からの検索なので、とても物足りなさを感じたりする。

そんなわけで、いま丸山は『多種類情報資源相互参照システム』から『叡智の銀河』そして、グラフデータベースとの出会いから、ついに(?)ひとつのビジョンを描き始めている。それが『図書館は紙のAI』の未来ビジョンだ。もちろんデジタル技術も使うが紙に書かれた/印刷された膨大な資料を無視することはできない。著作権法の改定で全文検索用のデジタル化には許可がいらない時代が来たとはいえ、すべてがまたデジタル化されたわけではない。デジタル技術を用いフィジカルな図書や情報資源を相互に関連づけながら、必要な情報を得、そこから新しい「知をつむぐ」システム。この先のそう長くないライフワークとして取り組んでみたいと思っている。

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