図書館は紙のAI(アリアドネの夢)

「タイトル未設定」となっているけれど、上のリンクは元国立国会図書館館長、先ごろ文化勲章を受章された長尾真先生が、サイエンティフィック・システム研究会で招待講演をされたときの論文である。タイトルは『コンテンツの時代』だ。

僕は、長尾先生の書かれた文章にふれるたびに、「アリアドネ」というシステムが気になって気になってしかたがない。これは長尾先生が取り組まれた本当の『電子図書館システム』の構築であり、それこそ「図書館は紙のAIであり、人類が作った人造知能である」ということを実現したシステムだと勝手にイメージを膨らませている。僕自身は実際に「アリアドネ」に触れることもなく、ただ書き残された文献を読みながら想像するだけなのだが、そこには「本をいかに解体するか」「解体した書物をどう再構築するか」その中で「本に記述された情報・知識・物語」をさらなる新しい知を生むためのプラットホームにするか…が、書かれている。当時のコンピュータの能力や著作権などの制約の中で実現されたそのシステムを実際に目にすることができたら、僕の人生はさらに変わっていたかもしれない。

いま、インターネットの時代になり、コンピュータの能力が向上し、著作権においてもデジタル化利用の制限がゆるやかになってきている。そうしたことを考えると、いままさに「アリアドネ」が実現しようとした取り組みを、当時以上に進めることができるのではないだろうか…などと思ってしまうのである。


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だいたい、山中湖畔の図書館にいます。 『図書館は紙のAI』連載開始。 フォローしてね!
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