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漫画で食っていく2つの方法

いやー・・

先々週のメルマガで「寝室が寒すぎて死にそう」とか書いてしまってですね・・

沢山の人達に心配かけてしまいまして・・寒くならないオススメの方法も教えてもらいまして・・
応急処置から根本的解決案まで色々やらせてもらいまして・・
お陰様でなんとか冷凍怪獣ペギラは寝室から出ていってくれました。

何より人の暖かさに恵まれている事を実感して、心が暖かくなり申したのでございます。
本当にありがとうございました。

それより寒いのは漫画業界です。

この話、暗くなるので、これで最後にします。

漫画雑誌が売れなくて、WEB漫画もかつての漫画雑誌ほどの勢いはなく。
何が辛いって、せっかく新人漫画家が頑張っても舞台も予算もないし、とにかくチャンスが少ない。

これは単純に時代の変化で、漫画雑誌が1番売れていた時代には、スマホもタブレット端末もなかった。

電車の中での主な暇つぶしは、新聞か文庫本か漫画しかなかったのだ。

今の時代、スマホで漫画が読めると言っても、スマホにはSNSも動画サイトもニュースサイトもゲームもある。見逃したアニメだって電車で観られるのだ。

そんな時代に、「週に少ししか話の進まない漫画の断片」が並んだ「週間漫画雑誌」を1冊づつ現金で買うだろうか?

高齢化した読者は、新しい文化を受け入れる柔軟さと体力がないので、コンビニの棚には30年前に流行ったような「おなじみの漫画」ばかりになる。
若い読者は新しい漫画に反応するものの、何しろ数が少ない上にお金がない。

そんな時代なのに「漫画家になりたい」という人達がいる。
先輩漫画家の僕としては何とか応援したいのだけど、この状況で漫画家になるのは茨の道だ。

「好きなことで食っていく」ってのは最高だけど、時代によって「食っていくのは難しいもの」は当然ある。

そんな状況にずっと悩んでいたのだけど、今回の放送の「Cバージン」で、この問題の解決方法について語りました。

詳しくは放送で話してますが、大きくわけてこの2つの方法です。

【1】MOVIE-COMIC(映画本)

1冊完結 B5以上の大きさ 200ページ前後 1800円(映画料金と同じ)
という型で漫画を作る。

この方法だと、作品は間延びしないし、質は向上する。
雑誌の人気投票対策の不自然な「サービス」や、無意味な「引き伸ばし」も無くなる。
作品全体が何度も読み返せるクオリティになる可能性があるので、これなら僕自身も買いたいと思う。
「映画体験と同等な漫画作品」を目指す。
この方向なら、上質な漫画を求めている読者は戻ってくると思う。

言っているだけでは説得力ないので、これの第1弾の映画本「白亜」を5月に発売する予定です。
(色々豪華にするので値段はもう少し上がります)

【2】エンタメスクロールコミック

左読み 文字は横書き。
エンタメに振り切ったWEB漫画。 オールカラー。 物語が進んだ後作者の判断で課金。

漫画の娯楽性に特化した演出。
WEB漫画特有の「配信のハードルの低さ」を見直して、週間漫画雑誌レベルの漫画を「スクロール式」で作る。
もうこれは作者自身がどれだけのクオリティを良しとするか?にかかっている。
「どうしても次が見たい」と思ってもらえる物語やキャラクターが描けるか?という戦いになる。
僕はこういう漫画の無料プラットフォームと、読者の払ったお金が確実に作者に入る仕組みがあれば「面白いスクロールコミック」は新たなメディアになると思ってる。

番組でも言ってるけど、スクロールコミックは「アート系の表現」とも相性がいいので、そっちの可能性も大きいと思う。

そんなわけで、僕らヤンサンは「食える漫画家」になるための応援を始めたいと思ってます。

いつまでも現状を嘆いて、誰かが動いてくれるのを待つより、自分たちで動き出そうというわけです。

今番組で30年以上前のアニメ「Ζガンダム」の解説をしてますが、ここで語られる「ニュータイプ」とは、偏見や差別、利害関係や過去の遺恨など、あらゆる障壁を超えて「つながる能力」の事です。

「世界の人達が読みやすい漫画」というプレゼントを作る。
そんな人達が沢山いる国。

うーーーん。いいじゃんこれ。

「漫画というプレゼント」「コンテンツというプレゼント」を世界中にくばる「サンタクロースの国」

そんな日本にするのだ。

「夢見がちな人だって君は言うだろう」

「でも僕1人じゃないんだぜ」

なんてね。

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