『論文の構成と読み方のコツ』
こんにちは、三軒茶屋マルオ歯科の丸尾勝一郎です。
今回は『論文の構成と読み方のコツ』についてお話したいと思います。
論文というと、「専門用語×英語×長文」というトリプルパンチで、頑張って読もうとしてもなかなか最後まで読みきれない、、という方も少なくないと思います。
正直いって、歯科のすべての分野で最新の論文を読むということは非常に困難であり、実際問題そこまでする必要は全くないと思います。研究カテゴリーの細分化がますます進んでいる今日、一つの分野においても日々たくさんの論文が発表されており、そのエビデンスレベルや雑誌のインパクトファクターも多岐に渡るため、歯科における全て分野の論文をカバーすることは物理的に不可能だと思います。
では、いったい、どんな時に論文を読み、他の分野の最新エビデンスはどうやってカバーすればよいのでしょうか?
結論から申し上げると、自分がその領域でKey Opinion Leader(KOL)になるのであれば論文を読み、編集することは必須だと思います。一方で、日々の臨床に活かすために論文を読むというのは逆に非効率であり、それならば、各学会が出している最新の診療ガイドラインやコンセンサスを参考にする方がよほど確からしい情報が得られると思います。また、査読がないので、100%信頼できるとは言えませんが、歯科雑誌で有識者がまとめた論文記事を読むことも効率的だと思います。
ということで、ここまで読んでいただいた読者のみなさんの中で、「この分野で有名になる!」という方は、ぜひ自分の分野だけでも最新情報を論文から獲得し、リテラシーをもって編集し、公平性をもった視点から講演などで広めていただきたいと思います。
今回は、そんな「論文の構成と読み方とコツ」についてお話していきたいと思います。
論文の構成
論文は一般的に
Title(題名)
Author(著者と所属)
Abstract(要旨)
Keywords(キーワード)
Introduction(緒言)
Materials & Methods(材料と方法)
Results(結果)
Discussion(考察)
Conclusion(結論)
Acknowledgement(謝辞)
Reference(参考文献)
といったパートから構成されます。
ではそれぞれ何を注意して読んでいけば良いか、ポイントを整理していきましょう。
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